2006年2月28日火曜日

トリノ五輪・視聴率

■また更新停滞。いちおう博士課程(博士後期課程)に進むことは決まっているわけですが、春休みだなんて浮かれてる暇もなく(そもそも、24才で「春休み」だなんて許されるわけもないし)、本と格闘しています。結局、文系の大学院なんてのは、「無駄に高学歴な人」への道だったりするケースもあるので、必死なわけです。

■ま、そんな言い訳はともかくですね…風刺画やらフィリピンやら、重要な話題はあるけども、どうもそっちに足が向かわなくて…いつものように、ゆるい話題。

■平均視聴率はワースト2位 トリノ冬季五輪中継(共同通信)
 トリノ冬季五輪の視聴率は、NHKが平均8・3%(関東地区)、民放が平均7・1%(同)で、1972年の札幌五輪以来、冬季五輪としては過去最低だったソルトレークシティーに次ぐ低視聴率だったことが28日、ビデオリサーチの調べで分かった。
 日本選手の成績が振るわなかった今回、後半は1けた台の視聴率が続いたが、荒川静香選手が金メダルを獲得したフィギュアスケート女子フリーで31・8%を記録。

 ソルトレークシティー五輪(NHK平均7・0%、民放平均5・6%)をわずかに上回った。
 オリンピック終わったんだね。世間の関心も低かったのかな。時差の関係で視聴率による比較はできないけど、そんな印象。そりゃメダルとれなきゃ盛り上げようもないか。

■メダルは荒川の1個だけ。いや、よかったと思うけどさ、私はひねくれ者なんで、やっぱメダル0で終わった時のメディア、そして世間の様子を見てみたかった。ほんと残念。

■ともあれ、金メダル1個。終盤でとれたから、終わりよければなんとやらで、後味はいいのかな。「トリノ五輪=荒川静香」となってしまい、荒川にとってはかなりおいしい状況。フィギュアに限っても、「ミキティ、ミキティ」などと騒いでいた奴らはどこへいったんだろって感じでして。

■で、「演歌界の荒川静香」なる演歌歌手(上杉香緒里)までわいてきたり、「静香」つながりで亀井静香にコメント求めたり。そうそう、今年の流行語に「イナバウアー」のおそれあり。


2006年2月17日金曜日

葬式:故人をカメラ付き携帯で撮影

[お葬式]カメラ付き携帯で最期の顔パチリ 困惑派・理解派(毎日新聞)
 お葬式の際、亡くなった人の顔をカメラ付き携帯電話などで撮影する人が増えている。葬儀関係者には「人の死を悼む気持ちが荒廃している」と感じる人がいる一方で、「時代とともに葬儀も変わる」と受け入れる人もいる。あなたは、最期の顔を撮影されたいですか?
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 出口さんは「人を悼む気持ちが荒廃しているのでは、と気になる。亡くなった方は死に顔なんて絶対に撮られたくないはず。撮影の可否まで遺言を取ることも検討しなければ」と困惑。斎藤さんも「カメラが身近になり気軽に撮るのだろうが、心の写真を撮っておく(脳裏に焼き付ける)のが一番」と話す。

 一方、長尾さんは「葬儀に対する考え方も時代とともに変化してきた。臓器移植が一般化し、遺体が神聖不可侵なものとの考えが薄くなったのでは」と理解を示す。

 メディア社会論に詳しい評論家・武田徹さんは「対象を撮影し、他者とともに確認しなければ“リアリティー”が感じられなくなっている。葬儀も焼香だけでは満足できず、故人との確かなつながりを持ちたいとの思いから撮影するのだろう」と分析。カメラ付き携帯などの普及で何でも撮影する風潮に加え、現代人の感覚や死生観の変容という社会背景を要因に挙げている。
 うーん、私には絶対にできないし、もし知人が撮影していたら、「やめとき」って言うだろうなぁ。

■「なぜ?」って聞かれると、う〜ん、やっぱ故人の尊厳ってのを守らないといけないでしょ? 記事中にもあったとおり、自分の死んだ顔をパシャパシャ撮られたいですか? 写真によって記憶にとどめておく、って言われても、死に顔で覚えておいて欲しくはないよ。

■数年前、病気のばあちゃん(故人)と写真を撮ろうとしたら、「こんな自分を残しておきたくない」と嫌がられたことがある。これまた「死人に口なし」だけど、死んだ人も同じような感覚があるんじゃないかなぁ。

■そういった感覚を日本人が失っている…などと言いたくもなるが、これはまぁ、小さなことであり、やっぱ、カメラ付き携帯の普及が大きいでしょ。だって、集合写真ならともかく、葬式にカメラを持って行かなきゃ…なんて発想自体、従来はなかったわけで。そこにカメラがあったから、とりあえず撮る…単に習慣がそうさせるのだろう。


上海日本総領事館員の自殺は殉職

自殺の総領事館員は殉職扱い=衆院予算委で外務省官房長(時事通信)
 外務省の塩尻孝二郎官房長は16日午前の衆院予算委員会で、2004年5月に自殺した中国・上海の日本総領事館員について、03年11月にイラクで殺害された奥克彦大使らと同様、殉職扱いとしていることを明らかにした。民主党の高山智司氏への答弁。

 奥氏らのケースは、公務遂行中に事件に遭遇した特別公務災害を適用。通常の1.5倍の遺族補償年金を支給している。同官房長は「『国を売るつもりはない。死を選ぶ』と遺書に書いてあり、国のために身を投げたと思っている」と指摘した。
 うーん、気の毒な話だし、同情もするけど、「殉職」なのか、これは。

■国を売る行為と女性関係を暴露されること…その葛藤で自殺したってわけでしょ?これが奥大使らと一緒ってんじゃぁ、ちょっと納得できん。

■死人に口なしで、中国は無かったことにしようとしてるし。なぜ生きて告発してくれなかったかなぁ…「国を売るつもりはない」は立派だけど、続く文が「死を選ぶ」ってんじゃぁ、逃げたようにしか見えない。


武部勤と堀江貴文

��衆院予算委>堀江被告、武部氏二男に3千万振り込むメール(毎日新聞)
 民主党の永田寿康衆院議員が16日午前の衆院予算委員会で、昨年の衆院選に出馬したライブドア前社長の堀江貴文被告が、自民党の武部勤幹事長の二男と同じ名前の人物に、衆院選(8月30日公示)の直前に「選挙コンサルティング費」として3000万円を振り込むように指示した、堀江前社長の社内メールの存在を指摘した。武部氏はこの事実を否定した。武部氏は堀江前社長が出馬した広島6区に応援に入るなどしており、メールの内容が事実なら今後、政治問題化する可能性がある。
 もう幕引きになったかと思ってたけど、こんなん、どこで手に入れるんだろ。

■まぁ、真偽は不明だけども、口座調べりゃすぐにわかんじゃないの? 「広島カープをライブドアに買わせてくれ」とナベツネに頼んだって話もあって、武部幹事長と堀江被告の「親子関係」はかなり根が深いのか。あるいは嘘情報なのか。

 シークレット・至急扱いで処理して欲しいんだけど、おそくても31日できれば29日までに●さん宛(あ)てに3000万円を振り込むように手配してください(前回、振り込んだ口座と同じでOK)
 項目は、選挙コンサルティング費で処理してね。
 ○○○○、宮内の指示を仰いで。○○には、こちらからも伝えておくので心配しないで。
堀江



トリノオリンピック:「スノーボードは真剣さが足りん」問題

■トリノオリンピック…やってますね。ま、冬のオリンピックの盛り上がりどころがわからないってのもありますけども。

■いちおう日本人なんで、日本の選手にはがんばって欲しいと思うものの、メディアの意気消沈ぶりを見ると、どうもニヤニヤしてしまいます。

■まだメダルはゼロ…んで、テレビを見てると「メダルがすべてじゃない」「メダルメダルって騒ぎすぎ」とかバカ丸出しなコメントするわけ。もう笑ってしまいますね。そんな「癒し」はいらねぇっての。

■五輪報道なんて、メダリスト中心もいいところじゃないか(まぁ「感動」させようとしょっぱい物語を作るケースもあるけど)。だいたいメディアが注目してるのは、メダルがとれる確率が高い競技だし、実際に視聴者だって、見たいのはメダルなんだからさ。取れなかったからって、見苦しい言い訳はしたくないもんですね。

■冬季五輪の中で感じた『違和感』(サンケイスポーツ2006年02月15日・コラム甘口辛口)
冬の五輪は『アスリート系』と『ストリート系』を、分けて開いた方がいい。日本がメダルに届かなかったスピードスケートの男子500メートルと、スノーボード女子ハーフパイプを交互に見ながら思った。片や100分の1秒を争い、一方は遊び感覚で格好からして、街で見かける若者のようなダブダブファッションだ。

日本の選手たちも、はたち前後の若者が多く中にはスタート前に奇声を発し、転んだ後にカメラに向かってポーズを作る選手までいた。トリノまで遊びにきた、といった感じである。行儀は悪いが、ノリのよさでメダルの1つや2つは取るのか、と見ていたら男女とも惨敗。歯を食いしばって滑る500メートルと見比べると違和感は際立った。
 なんだろなぁ…言わんとすることはわからんでもないが、ちとおかしいんじゃなかろうか。

■「最近の若者は…」的メンタリティというか、ようするに、態度が気に入らない「アスリート」は認めないってことでしょう。 「街で見かける若者のようなダブダブファッション」がいけないのか。 あるいは、スピードスケート選手の太股のように、目に見える努力をしていないのが気に入らないのだろうか。前にも書いたと思うが、どうも人々は「さわやかアスリート」を求めたがる、というか押しつけがちだ。

■今井メロやら成田童夢とか…世間的にも評判は悪そうだけどね。ま、私は「メロラップ」には笑わせてもらったから、全部ひっくるめて許しておくよ。

98年長野五輪からの正式種目採用は、「これから金になるスポーツ」と踏んだ当時のサマランチIOC会長のツルの一声で決まった。長野の組織委員会が困惑したほどの強引さには、かなりのうさん臭さが感じられた。「米国のテレビとの関係もあるようだが、五輪種目としては、見ていて明らかに異質で中高年にはまったくなじめないと思う」と五輪評論家の伊藤公氏はいう。
 態度が悪いに始まって、そもそもこんなん加えるべきじゃなかったという奇妙な展開。

■「五輪種目としては、見ていて明らかに異質」ってのも、それを言い出したらカーリングの立場はどうなるんだ? 「中高年にはまったくなじめないと思う」を翻訳すると、自分は「最近の若者」的なノリが許せないから、余計なパフォーマンスはせずに真剣さを見せろってこと。

世界と渡り合うならガマンするにしても、ハーフパイプだけで男女8人も行って、見せられたのは世界との大きな差だけだ。「税金の無駄遣いはやめろ」とつい、いいたくもなる。
 「単純計算で航空運賃などひとり60万円ほどはかかる」らしい。

■「皆さん、こんな不届き者に、こんなにも血税を使ってるんですよ」と共感を集めようとしているのだろうが、こんな回りくどい言い回しをしなくても、「奴らの態度が気に食わん!」で済む話ではないか。それならば、「そうだそうだ」と言ってやる。


2006年2月9日木曜日

今井紀明:批判・中傷の手紙公開

批判、中傷の手紙を公開 イラク人質事件の今井さん(共同通信)
 2004年4月のイラク人質事件で一時拘束されたフリーライター今井紀明さん(20)=札幌市=が、当時実家に匿名で届いた批判や中傷の手紙類の公開をインターネットのブログ(日記風サイト)で始めた。
 耳目を集める大きな事件の関係者には、批判、中傷がこうした手紙類や電話で行われることが少なくないとされるが、実際に公開されることはまれ。
 事件を蒸し返すことにもなりかねないが、今井さんは公開について、気持ちに一つの区切りがついたからと説明。「事件については誤認も多く、問い直すきっかけになればと思っている。家に届いた手紙の約9割は匿名。批判するのは構わないが、匿名はフェアではない」と話している。
 ブログのタイトルは「向き合いの中から生まれるもの、それは対話」。
 いや、やらんとすることはわかるけどさ、火に油っていうか。

■こういう匿名の批判や中傷って、単なる憂さ晴らしであるケースが多くて、そういう人たちと「対話」するなんて無謀のように思えるのだが。そこから見えてくるもんはあるんかね?

■で、とにかく罵倒したくてしょうがない人たちが彼のホームページに殺到しており、私が行ったときは見れなかった。livdoorブログの方は見れたけど、コメントがすごいことになってた。とりあえず、しばらく要チェックなブログ。


中西哲生と原史奈

遊泳術は超一流 中西哲生の評判(日刊ゲンダイ2006年2月6日)
 よくもまぁ、次から次へと――サッカー関係者からこんな声が上がっている。先週、美形グラドルとの同棲生活を「フライデー」されたサッカー解説者・中西哲生(36)のことだ。かつては辺見えみり(29)といい仲だったが、今度はドラマ「水戸黄門」(TBS)にも出演している新進女優・原史奈(24)だという。元Jリーガーにして現在「サッカー解説者」。これがかつてスター選手だったのなら、ヤッカミの声も上がらないのだろうが、まるで正反対だから、さまざまな声が聞こえてくるのだろう。

「6年間のJ1生活で出場試合は95、挙げた得点がわずか7。ハッキリ言って選手としては三流です。もちろん代表選手に選ばれたこともない。それでもしゃべりがうまければ納得ですが、彼の解説は“良かったですね”“頑張ってますね”なんて当たり前のことしか言わないから、周囲がムカツいているのです」(事情通)

 異様な“ナルシシスト”ぶりも、サッカーファンには癪(しゃく)のタネだ。自身のHPでは、「モデルもかくや」と見まがう写真を掲げ、「新しいクルマを買った」だの、ヴィトン、パネライといった自慢のブランド品をひけらかしている。

「若い女性はこれにコロッといってしまうのでしょう。解説の巧拙より女性人気をあてこんでTV局も起用するから、レギュラーは8本にも増えている。しかし、真のサッカー好きは“早く消えて欲しい”と願っているはずです」(サッカー関係者)

 新たな女性をゲットしたとあっては、サッカーファンの願いもむなしくなるばかりか。6月のW杯でしたり顔で画面に登場するのかと思うと、気が重くなる。
 いや、ここまで嫉妬心をむき出しにされると微笑ましく思えてくる。

■「三流サッカー選手」のくせに…って歯ぎしりしてるわけね。でも、「サッカー解説者」として第一線で仕事しているのは事実なんでねぇ。それに、サッカーの解説なんて、だいたい「にわか」向けに解説するもんでしょ。

■にしても、ゲンダイの記者の気持ちを代弁してくれる、都合のよい「サッカー関係者」とか「事情通」とか、見つけてるのはお上手ですね。


2006年2月8日水曜日

秋篠宮妃妊娠と皇室典範論議

秋篠宮妃紀子さまがご懐妊 宮内庁が発表へ(朝日新聞)
 秋篠宮妃紀子さま(39)が懐妊されたことが7日、明らかになった。宮内庁が午後発表する。秋篠宮ご夫妻には現在、長女眞子さま(14)、次女佳子さま(11)がおり、男児を出産になれば、長男となり、皇位継承順位第3位となる。主治医らが今後、慎重に経過を見守る。

 関係者によると、紀子さまには数日前から妊娠の陽性反応が見られた。7日朝、秋篠宮邸で超音波検査をした結果、胎児の心拍が確認されたという。

 男児が誕生すれば、皇族では65年の秋篠宮さま以来約40年ぶりで、敬宮愛子さまの世代では初の男性皇族となる。現在の皇室典範では、皇太子さま、秋篠宮さまに次ぐ皇位継承順位第3位となる。皇太子ご夫妻の長女、敬宮さま誕生以来、女性天皇の実現をめぐって取りざたされている皇室典範改正問題にも影響を及ぼしそうだ。
 これも皇室への配慮だろうか、「ご懐妊」だそうですよ。「妊娠」じゃダメな決まりでもあるのかなぁ。

■で、想像通り、猛烈な「男子を産めよ」圧力がかかっていて、やれやれと思うわけですね。私が言うのもなんだが、「不敬」だからやめなさいっての。これで女の子だったらどうなってしまうんだろ。

■にもかかわらず、皇室典範改正・慎重派がしてやったり顔で言うわけですよ…「これがあるから慎重にと言ってきた」とかね。


日田市・大石昭忠市長:共働き給料カット

「共働き」職員の給料2割削減…日田市が条例案(読売新聞)
 大分県日田市の大石昭忠市長は7日、夫婦や親子がいずれも市職員で、同居している場合、それぞれの給料を2年間、2割削減する条例案を、27日開会予定の市議会定例会に提案すると発表した。厳しい財政事情を解消する一環と説明しているが、組合側は「差別的だ」と猛反発している。提案されれば論議を呼びそうだ。

 全市職員738人のうち、対象は33組(いずれも夫婦)で、年間5225万円の経費削減となる。市は今年1月下旬、市職員労組に自発的な2割返上を提案した。しかし、組合側は「憲法などが保障した法の下の平等に違反する」と反発、文書で受け入れ拒否を回答した。このため、市は2年間限定の条例案を提案、議会に判断を委ねることにした。

 市職労の羽野武男委員長は「結婚差別にもつながりかねず、議論の余地はない。改正案が可決されれば、無効確認、損害賠償など法的措置も考えていきたい」と話している。
 唖然。こんな馬鹿げた条例…どういう思考回路で出てくんだろ。 役所で共働きしてるかどうかなんて、プライベートなことであって、それで削減されたんじゃぁたまんねぇつうの。いくら財政難を解消しようたって、こんな愚策にすがるしかないなんて、さぞかし無能な市長さんなんでしょうね。

■総務省(公務員部)も「給与は職務と責任に応ずるものでなければならず、条例案内容によっては地方公務員法に照らして問題になりうる」としているらしい。そらそうだろ。


2006年2月7日火曜日

東横イン:障害者排除

東横イン法令違反は60件 国交省調査、是正を命令(共同通信)
 東横インの不正改造問題で国土交通省は6日、同社の系列ホテル122件のうち77件で完了検査後に改造が行われ、60件で法令違反があったとの調査結果を明らかにした。
 国交省は関係自治体と協議し、東横インが是正命令に従わなかった場合は、刑事告発も検討するとしている。
 法令違反の内容は、改造による容積率の基準超過など建築基準法違反が37件、障害者が利用しやすい建物にするよう規定したハートビル法違反が18件、障害者用駐車場の表示不備などの違反が24件だった。複数の違反があったホテルもあった。

 かなり悪質でしね。組織のトップが「時速60キロ制限の道を67、68キロで走ってもまあいいか」という認識だったんだから、そりゃ不正改造しまくるわけだね。

■「ハートビル法」ねぇ…まぁ、「障害者を排除するなどけしからん」って声はあるけど、どれくらいのコスト(もちろんこれは企業から消費者へと移転されるわけだが)になってんだろ? 

■いや、こんなことを言うとそれこそ「障害者排除だ!」とお叱りを受けそうだし、差別を助長しそうだけども、単純に興味がある。もちろん、「身障者用客室を造っても、年に1、2人しか来なくて、一般の人には使い勝手が悪い」(西田憲正社長)としても、それは社会でシェアすべき当然のコストであることは言うまでもないが。

■それにしても、ここの社長の最初の会見…笑ったなぁ。というか、「これってコント?」ってぐらい開き直ってて、こりゃ確実に抗議殺到するって思っていた。で、次に見たときには完全に反省モードになってて、また笑わせてもらいました。なんでこんなことわかんないんだろ。ま、「時速60キロ制限の道を67、68キロで走ってもまあいいか」程度のことなんで、これほど大きく扱われるなんて思っていなかったのかな。

【追記】泣きながら「本当に体たらく」=「利便性追求し過ぎた」−東横イン社長おわび会見(時事通信)
 「本当に体たらくな自分だったと思います」「利便性を追求し過ぎました」−。大手ビジネスホテルチェーン「東横イン」(東京都大田区)の西田憲正社長ら幹部4人が6日、国土交通省で記者会見し、同省の発表通り、完了検査後の改造が77件あったことを認め、謝罪した。
 しかし、指摘された建築基準法違反など60件の法令違反については「調査中」とし、「一日も早く(ホテルを)直させてください」とだけ述べた。
 うつむきながら会見場に入った4人は着席せず立ったまま。ダークスーツ姿の西田社長は用意した「おわび文」を消え入りそうな声で読み上げた。
 「多大な迷惑をお掛けし、不快の念を抱かせたことを深くおわび申し上げます」「極めて不適切な発言や態度を行ったことを反省しています」。A4判で2枚の文章を読む間、4人は5回、深々と頭を下げた。
 西田社長は不正改造について「利便性、合理性を追求し過ぎました。全部私の責任です」と繰り返し、他の幹部は社長を気にするようにほとんど質問に答えなかった。
 進退について、西田社長は「きっちり直した後、社員らに言われた通りにしようと思います」と明言を避け、著書などで人生を豊かにする方法などを説いていたことを質問されると、「自分が上等な人間と思っていたことを悔しくてしょうがない」と泣き崩れた。 
 この人、ほんと笑わせてくれるよな。どうも涙を流す人に私は弱いらしいのだけれども、こういう反省の涙ってのは絶対に信じないことにしているのです。これだけ徹底した弱者排除をしておいて、涙を流してさ、「私も弱者です」と潜在意識に働きかけようったってそうはいきませんよ。こういうインチキ涙、絶対に許せない。


2006年2月6日月曜日

子供投資家

ライブドア株暴落 子供投資家も想定外 授業の合間、一喜一憂(産経新聞)
 ライブドア株暴落のショックが証券市場を揺るがすなか、中学、高校生の未成年投資家たちも打撃を被っている。ライブドア前社長、堀江貴文容疑者(33)の影響で株投資を始めたという中学一年生は、同社グループ企業の株売買で資金の半分を失った。「子供投資家」たちが売買を始めた時期は、一昨年から昨年にかけてが多く、脚光を浴びたライブドアの躍進がマネーゲームの低年齢化をもたらしたようだ。あこがれだった堀江容疑者の逮捕で「幻滅した」と語る高校生もいる。(伊藤真呂武) 
 子供投資家に窓口を設けているマネックス証券によると、未成年の投資家は昨年秋ごろから増加傾向で、小中学生の口座開設数は約二千三百件。開設には保護者の同意確認だけで、取引額の制限などはない。
 いい勉強になっただろう、と月並みなコメントをしつつ、株価に一喜一憂する子供ってのは、ちょっと怖い感じがするな。って、「学生」のくせに株やってる私が言えることじゃないが。

■最近、考えるのが「労働」をどうとらえるかってことだ。マウスを動かすだけで金を稼ぐことは、どうやって正当化すればいいだろう? フリーター・ニート問題、「ベーシックインカム」なんて議論もあったりして、働くって何だろう、ってさ。

 経済ジャーナリスト、森永卓郎氏の話「子供が株をやることはあまり勧めない。お金の役割を勉強することは必要だが、お金がお金を生むことを子供たちに見せてしまうのは好ましくない。株式市場の役割は本来、リスクのある事業に投資者が出資し、うまくいったら配当を受けるもので、株の売買でもうけるのは本来の姿ではない。堀江容疑者のやり方はマルチ商法に極めて近かったと思う。一昔前はメンコやビー玉など遊びの中にお金の要素が組み込まれていたが、今はそういう遊びがなくなり、教育しなくてはならなくなった。子供たちは一度味をしめてしまうと、真面目に働くことができなくなってしまう。そういう意味で今回の事件はいい教訓を残した。もう二度と堀江容疑者を作り出してはいけない」
 メンコやビー玉とかは無視してと…規範論的には正解なんだろう。でも、「勝ち組」に近づくために必要なのは、労働の汗よりも財テクだって、みんなわかってるんじゃないか。

■ってなことを言ってると、どんなことも教育のせいにする人みたいになっちゃいそうだから、ここらでやめとく。


皇室典範:女系天皇

■ま、たいして興味もないわけですが…

■毎日新聞社説「皇室典範改正 政争の具にせず、論議深めよ」
 小泉首相にとって「小泉改革」を総仕上げすることが今国会での最大の目的だ。行革推進法案を成立させ、後継政権にも改革継承を担保させようとしている。
 ところが、ライブドア事件や耐震データ偽造事件など不祥事が次々に発覚。先の総選挙に出馬したライブドア前社長、堀江貴文容疑者の逮捕で、与野党の形勢は大きく変化。「小泉改革」の影の部分に焦点を絞り、野党は追及の姿勢を強めている。

 自民党内でも9月の総裁選に向け、有力候補者は独自の見解を口にするようになった。その典型が皇室典範改正問題だ。改正案の国会提出の是非を含めて、総裁選までには一定の結論がでるだけに、争点になりやすい。
 ふーん。政争の具ねぇ…でも、なんでも「ポスト小泉」ってレンズを通して見てるんで、そう思えてくるものなのかも。

■率直に言って、皇室典範改正への私の立場は…どうでもいいよ、なんだけども。だって、自分でもびっくりするぐらい関心が無いんですよ。まぁ、そんな結論をあせんなくてもって気もするし。

 現行の皇室典範は「男系男子」に限っているため、皇太子さまに次ぐ皇位継承者は秋篠宮さまで、将来は継承者が不在になる恐れもある。そこで、首相の私的諮問機関「皇室典範に関する有識者会議」は、昨年11月に継承順位を「長子優先」とし、女性・女系天皇を容認する意見書をまとめた。制度の安定を最優先させた。
 ようするに、皇太子夫妻への当て付けって理解じゃ問題? 

■あるいは、「たくさんセックスして、男子を産んでください」の婉曲表現。何度も出してきたが、「子どもを一人もつくらない女性が、好き勝手といっちゃなんだけど、自由を謳歌して楽しんで、年取って…。税金で面倒見なさいというのは、本当におかしいですよ」(森喜朗)に習って言えば、「世継ぎを一人もつくらない皇太子妃が〜(以下略)」。

 毎日新聞の昨年12月調査では女性天皇は85%、女系天皇は7割が容認している。半面、有識者会議が皇位継承者確保のため、女性皇族にも男性皇族と同じ待遇を求めているが、8割が皇籍離脱は「自らの意思で」と、難色を示す。

 現憲法下では男女平等が当たり前で、男女共同参画社会の出現が当然視されている。女性・女系天皇の容認論を、多くの国民が支持する下地となっているようだ。
 「男女共同参画社会の出現が当然視」とか出てくるとさ、じゃぁ、そんな社会に何で天皇制なんて前近代的なシステムがあんのさ?ってことになるでしょ。男女平等とかは違うよなぁ。

■ま、「男系の伝統」ってのがそんなに重いもんなのか、私にはちっともわからんけど。

 ところが、皇室の女性が皇族以外の男性と結婚、その子孫が天皇家になる女系天皇には「男系の伝統は重い」と慎重論が与野党問わず広がりを見せている。すでに、与野党国会議員173人が改正案提出に反対署名している。その一方、小泉首相は今国会での成立を目指す方針を変えていない。

 天皇は国の象徴であり、皇室は古き伝統を引き継いでいる。国のかたちとも深くかかわっている。いうまでもないが、皇室典範改正を政争の具にしてはならない。
 「皇室は古き伝統を引き継いでいる」としても、女系になったとしても、「国のかたちとも深くかかわっている」なんて、そんなオーバーな話か、と思うものの、政争の具にするのはよくないよなぁ…などと、てきとーに流しておくこととする。


2006年2月2日木曜日

小泉改革と経済格差

経済格差悪くない、小泉首相が答弁=「ねたむ風潮慎むべき」−参院予算委(時事通信)
 小泉純一郎首相は1日午後の参院予算委員会で、構造改革に伴う経済格差拡大への批判が強まっていることに関し、「わたしは格差が出ることは悪いこととは思っていない」と答弁した。その上で「ようやく今、光が見えてきた」と景気回復の成果を強調する一方、「光が見え出すと影のことを言う(人がいる)。影に対し、どうやって手当てをしていくかが大事だ」と述べ、経済的弱者にも配慮する姿勢を示した。自民党の市川一朗氏が「改革一本やりでいいのか」とただしたのに対し、答えた。
 一方、社民党の福島瑞穂氏は「貧困層が増えているという認識はあるか」と、社会構造の現状認識をただしたのに対し、首相は「ますます増えているとの認識はない。どの時代でも成功した人と成功しない人がいる」と述べた。
 さらに、首相は「貧困層をなくす対策と同時に、成功をねたむ風潮や能力のある人を引っ張る風潮は厳に慎んでいかないと、社会の発展はない」と答えた。
 「格差拡大はない」と言い続けてきた首相だが、ここにきて、もう居直った感じですか。まぁ、新自由主義ってのは、経済格差を積極的に肯定するものではありますが。

■ホリエモン逮捕によって、市場原理主義や経済格差への批判が強まるってのは、なかなか面白い現象だな。改革の象徴として選挙で利用して、事の顛末がこれですか。

「改革見直せ」過半数 75%が格差拡大を実感(共同通信)
 共同通信社がライブドア前社長の堀江貴文容疑者逮捕を受けて26、27日に実施した全国緊急電話世論調査によると、市場原理導入や規制緩和など小泉内閣が推し進めてきた構造改革について「見直すべきだ」との声が50・6%と過半数を占めた。また「勝ち組」「負け組」に象徴される経済的格差について75・0%が「広がっている」と回答、「格差社会」の進行が浮き彫りになった。
 一方で、能力や仕事による収入格差については70・2%が「ある程度はつけるべきだ」と是認する姿勢をみせており、9月の自民党総裁選、民主党代表選などを控え、小泉改革の総括が大きな論点になりそうだ。
 「小泉改革」が格差が広げたという指標はでてないはずだけども、まぁ「ヒルズ族」とか「セレブ」なる言葉が使われていることで、なんとなく「実感」しているんでしょう。

■ともかく、ホリエモン逮捕がきっかけで、こういう流れになること自体は好ましいことではある。