2006年2月7日火曜日

東横イン:障害者排除

東横イン法令違反は60件 国交省調査、是正を命令(共同通信)
 東横インの不正改造問題で国土交通省は6日、同社の系列ホテル122件のうち77件で完了検査後に改造が行われ、60件で法令違反があったとの調査結果を明らかにした。
 国交省は関係自治体と協議し、東横インが是正命令に従わなかった場合は、刑事告発も検討するとしている。
 法令違反の内容は、改造による容積率の基準超過など建築基準法違反が37件、障害者が利用しやすい建物にするよう規定したハートビル法違反が18件、障害者用駐車場の表示不備などの違反が24件だった。複数の違反があったホテルもあった。

 かなり悪質でしね。組織のトップが「時速60キロ制限の道を67、68キロで走ってもまあいいか」という認識だったんだから、そりゃ不正改造しまくるわけだね。

■「ハートビル法」ねぇ…まぁ、「障害者を排除するなどけしからん」って声はあるけど、どれくらいのコスト(もちろんこれは企業から消費者へと移転されるわけだが)になってんだろ? 

■いや、こんなことを言うとそれこそ「障害者排除だ!」とお叱りを受けそうだし、差別を助長しそうだけども、単純に興味がある。もちろん、「身障者用客室を造っても、年に1、2人しか来なくて、一般の人には使い勝手が悪い」(西田憲正社長)としても、それは社会でシェアすべき当然のコストであることは言うまでもないが。

■それにしても、ここの社長の最初の会見…笑ったなぁ。というか、「これってコント?」ってぐらい開き直ってて、こりゃ確実に抗議殺到するって思っていた。で、次に見たときには完全に反省モードになってて、また笑わせてもらいました。なんでこんなことわかんないんだろ。ま、「時速60キロ制限の道を67、68キロで走ってもまあいいか」程度のことなんで、これほど大きく扱われるなんて思っていなかったのかな。

【追記】泣きながら「本当に体たらく」=「利便性追求し過ぎた」−東横イン社長おわび会見(時事通信)
 「本当に体たらくな自分だったと思います」「利便性を追求し過ぎました」−。大手ビジネスホテルチェーン「東横イン」(東京都大田区)の西田憲正社長ら幹部4人が6日、国土交通省で記者会見し、同省の発表通り、完了検査後の改造が77件あったことを認め、謝罪した。
 しかし、指摘された建築基準法違反など60件の法令違反については「調査中」とし、「一日も早く(ホテルを)直させてください」とだけ述べた。
 うつむきながら会見場に入った4人は着席せず立ったまま。ダークスーツ姿の西田社長は用意した「おわび文」を消え入りそうな声で読み上げた。
 「多大な迷惑をお掛けし、不快の念を抱かせたことを深くおわび申し上げます」「極めて不適切な発言や態度を行ったことを反省しています」。A4判で2枚の文章を読む間、4人は5回、深々と頭を下げた。
 西田社長は不正改造について「利便性、合理性を追求し過ぎました。全部私の責任です」と繰り返し、他の幹部は社長を気にするようにほとんど質問に答えなかった。
 進退について、西田社長は「きっちり直した後、社員らに言われた通りにしようと思います」と明言を避け、著書などで人生を豊かにする方法などを説いていたことを質問されると、「自分が上等な人間と思っていたことを悔しくてしょうがない」と泣き崩れた。 
 この人、ほんと笑わせてくれるよな。どうも涙を流す人に私は弱いらしいのだけれども、こういう反省の涙ってのは絶対に信じないことにしているのです。これだけ徹底した弱者排除をしておいて、涙を流してさ、「私も弱者です」と潜在意識に働きかけようったってそうはいきませんよ。こういうインチキ涙、絶対に許せない。


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