2003年11月25日火曜日

小沢一郎・横路孝弘


■小沢一郎 ―横路孝弘らとの会談後に
「『横路さんらと意見が全然違う』と言われるが、安全保障政策は自民党のなかの違いほど我々の違いは大きくない」

��001年12月に行った小沢・横路両氏が合意した内容を再確認したそうな。その内容とは…
?自衛隊は憲法9条の理念に基づき、専守防衛に徹する。
?国民の生命・財産を守る場合を除き個別的、集団的自衛権発動による武力行使はしない。
?国連平和協力のために、国連決議等に基づき自衛隊と別組織(国連待機部隊)を作り派遣する。
…だそうな。
ただ、小沢は国連待機部隊が武力行使を含む活動もできるとの考えだが、横路は明確な考えを示していない…らしい。
さらに、?や?に関しては、「国民の生命・財産を守るため」とか「専守防衛」というのはいろんな解釈の余地があり、小沢と横路では大きな隔たりがあるように思える。「国民の生命・財産を守るために…」なんてのは、タカ派の常套句じゃないか。
小沢の「専守防衛」という概念には注意を要するだろうし、?は裏を返せば、「国民の生命・財産を守る場合、個別的・集団的自衛権発動による武力行使をする」ということになる。小沢はこれを意図しているのであろうが、横路は「集団的自衛権」なんてとても認めそうにない。
結局、何も合意したことにはなっていない。玉虫色の合意であり、民主党につきまとう安保に関する懸念を払拭しようとするパフォーマンスでしかない。
また、小沢が掲げる「国連決議と要請があれば何でもするという論理」は、大国の論理が幅をきかせる現在の国連がどれほど信用に足るか…という懸念も残る。
田中康夫は小沢を「新しいハト派」と持ち上げたが、とても賛同できないなぁ…。


2003年11月23日日曜日

土井たか子・社民党の終焉

 「土井たか子」は「護憲」の象徴であった。その人物の辞任に、時代の流れを感じたようだ。


 読売・産経は「護憲」がいかに時代錯誤かを強調している
「土井氏は今回の衆院選で、『がんこに平和』『憲法九条がある限り、自衛隊を海外に出してはならない』と主張した。時代の趨勢とは乖離がある。」(読売新聞)

「土井氏は、最大の争点に憲法問題を挙げ、『護憲選挙』を前面に打ち出した。『憲法を生かすのか、死なせるのかを賭けた戦いだ』などと言い募る姿は“護憲教”とも映った。」(読売新聞)

「米国で中枢同時テロが起き、北朝鮮による日本人拉致の実態が明らかになるにつれ、そうした社民党の主張が、いかに非現実的であるか、国民の多くが認めるところとなった。土井氏自身の言葉を借りれば、社民党が目指したのと逆の方向に『山が動き始めた』のである。」(産経新聞)
 さらには、「“護憲原理主義”の落日」(読売新聞)、「日本型社会主義の終焉」(産経新聞)とまで言っている。
 「原理主義」とか「社会主義」っていうレッテルを貼りますか。このレッテルは非常に便利だ。
 それにしても、「社会主義」ときますか…そう言えば、亀井静香も「根っこの部分のマルクス・レーニン主義が枯れちゃったから…」みたいなことを言っていた。やれやれ…産経も亀井も、未だに社会主義の亡霊にとりつかれているんだなぁ。


 さて、まぁ中道と言ってよいだろう、日本経済新聞は淡々と社民党の没落を語っただけ。
「土井氏が党首に復帰しても社民党の退潮に歯止めはかからなかった。土井氏がいくら『護憲』を叫んでも、日本の安全をどう確保するのか、世界の平和にどう貢献するのかの具体論がないスローガン的な『護憲』論は説得力に乏しく、国民の支持と共感を得られなくなった。」(日経新聞)

「土井氏の退陣は衆院選の結果を踏まえれば当然であり、二大政党化と世代交代の流れにそったものだ。唯一最大の看板を失う社民党の苦境は一段と深まった。次の党首に誰がなっても社民党を維持するのはもはや困難だろう。」(日経新聞)



 確かに、誰がなっても厳しいという気がしてならない。
 では、その打開策はないのか?

 左派がどういった論調か…
 毎日は日経同様、土井と社民党の流れを追っただけで終わった。
「土井氏がメーンスローガンに掲げた「護憲勢力」は先の総選挙でも退潮が続いている。社会党委員長時代には政治潮流の先端に立ち、土井氏の政治人生は大いに輝いていた。しかし、後半は苦難の連続。辞任をもってしても、社民党の活路は開かれていない。一つの時代の終えんを象徴している」(毎日新聞)



 一方、朝日は「社民党――土井さん、お疲れさま」というタイトルからして好意的だ。
「衆院では6議席しかない小政党に転落したとはいえ、社民党には失ってはならない大事な役割がある。多くの議員が民主党へと去った後も、社民党は環境保護や基地、エネルギー問題などの市民活動を国会に橋渡しする役目を務めてきた。市民のさまざまな不安を吸い上げ、それを政治に反映させることは大事なことだ。社民党の選択肢は二つある。民主党に合流し、切磋琢磨しながらその主張を生かしていくか。あるいは欧州の緑の党のように、小さくても特定の政策課題で影響力を発揮する政党として再生を図るかだ。」(朝日新聞)

 私は民主党に合併することが最良の選択とは思わないし、それは自己保身にしか思えない。むしろ、少数勢力として独自の路線を行くべきだと思う。


 中日新聞は…
「西欧の多くの国で社会民主主義政党が政権を握ったのは、資本主義の欠陥を補う路線を人々が求めたからだ。しかしこの党は万年野党に安住し、イデオロギー政党から国民政党への路線転換ができなかった。」(中日新聞/東京新聞)

 重要なのはこういうことではないか。
 「資本主義の欠陥を補う路線」こそが社会民主主義の強みである。ところが不幸にもこの国では、「憲法」「安全保障」がイデオロギーの主要成分となっていて、社民党が本来の社会民主主義の役割を果たしているとは言い難い。


■土井党首辞任を扱った社説
・読売新聞(14日)
・産経新聞(14日)
・日本経済新聞(14日)
・中日新聞/東京新聞(14日)
・毎日新聞(15日)
・朝日新聞(15日)


2003年11月21日金曜日

江本孟紀・天の啓示


■江本孟紀・参院議員 ―大阪府知事選・出馬表明の会見で
「18年ぶりに阪神タイガースがリーグ優勝。阪神出身の私に出馬要請をもらったのも『天の啓示』だ」

やっと阪神バカを見なくなり、だいぶ落ち着いてきた…と油断していた。そんな時に不意打ちを食らわしてきたバカが江本孟紀だ。しかも、元「スポーツ平和党」だ。「スポーツ+平和」である…これはただごとではない。
江本は、旧通産省出身の太田房江知事の府政運営を「官僚政治」と批判し、「自治体大競争時代を生き抜くためには、官僚出身知事ではだめ。選挙戦のキーワードを中央官僚知事対名もない大阪府民と位置づけて戦う」と言っているらしい。
「中央官僚知事」とレッテルを貼る…なんとも安易な「官僚バッシング」だ。アンチ・エリート主義的な手法ってのは国民に受けがいいようだが、こういったポピュリズムにはうんざりする。では、自治省出身の片山善博鳥取県知事や厚生省出身の浅野史郎宮城県知事はどうなんだ?と問いたい。
しかも、自分はちゃっかり「名もない大阪府民」ですか?「名前だけは売れているタレント議員」の間違いじゃないのか?
別に僕は太田知事を持ち上げているわけではない。大阪府政に関して無知なので何とも言えないが、太田知事に関しては良い評判は聞かない。
ちなみに、太田知事は「江本さんといえば、女性スキャンダル。こんな人が首長にふさわしいか」とさっそくネガティブキャンペーンをして、ひんしゅくをかったとか。太田知事は「前府知事の横山ノックを思い出せ!」と言いたいのだろうか?
この懸念に対して江本は「『ノックさんみたいになる』という人もいるが、失礼な話。僕は痴漢はせん。ただ、事件前のノックさんは太田知事より人気もあり、職員も元気があったと聞く。」と弁明している。
「僕は痴漢はせん」って、いったいどんなアピールなんだよ。
横山ノックのような素人が知事になって、さぞかし官僚もやりやすかったのであろう。元官僚よりも素人の方が、官僚政治がはびこる余地があるのだ。


2003年11月19日水曜日

小渕優子「ぎちょ〜!」

■小渕優子・衆議院議員
「ぎちょ〜!」

いまやすっかり自民党のアイドルと化した小渕優子サン。

で、話題集めのために、自民党執行部が小渕を衆院本会議の議事進行係にしたのだ。

女性として初めて議事進行係になった野田聖子が指導していた。新旧の「お飾り」がおそろいで、世代交代の儀式だろうか。
今後、「ぎちょー!」は「女性議員の花形ポスト」になるんじゃないか。


今回の総選挙で女性議員比率は7.1%に下がり、列国議会同盟(IPU)発表のランキングに当てはめると、世界で132位だという。先進国の中では最低の数字だ。菅直人は得意そうに「民主党の女性議員は8人から15人に増えた」と誇っていたが、逆に聞きたいのは「なぜこれほど少ないか?」だ。「民主党はなぜもてないか?」を考えるなら、まずこういうことから考えた方がいいのではないか。

女性の政界進出が遅れている。もちろん、議員比率はそれを示すデータの一つに過ぎないし、いたずらに女性議員を増やそうという数値目標的な発想では不十分だ。

しかし、現状があまりにもひどいではないか。絶対数が増えれば、女性議員の携わる仕事が必然的に増えるし、「お飾り」として使おうという卑しい発想も小さくなるだろう。


産経新聞「テロにたじろぐ国家」


■産経新聞・19日社説
「脅しに屈すれば、『テロにたじろぐ国家』として、日本の威信と国際的な信頼性が損なわれる。」

あぁ、やはりそうきますか。
日本の威信?アメリカの属国状態なのにこの強弁。
国際的な信頼性?「ならず者国家」であるアメリカの手先が、「国際的な信頼性」を勝ち得るとは思いませんがね。
「一部テレビのワイドショーは、明日にも『東京攻撃』があるかのように伝え、自衛隊のイラク派遣を見送るよう世論を誘導している。」(同社説)
もちろん、不必要に恐怖を煽るのは論外だが、自衛隊を派遣することでいかなるリスクを抱えるかを認識する必要はある。安易に自衛隊派遣となる前に、具体的なイメージができたという点で、テロリストの脅しは冷静になるよい機会だったと思う。
「イラク復興と中東地域の安定が日本の国益である限り、日本政府は自衛隊の早期派遣という選択をとらざるを得ない。」(同社説)
あのねぇ…中東地域の不安定要因は何かね?アメリカじゃないのか。
「イラク復興と中東地域の安定が日本の国益である」と言うのなら、なんでアメリカを支持しちゃうわけ?
「戦後日本に特有な精神的な弱さが暴露されることで、かえってテロの犠牲者を出しかねない逆説に目覚めるべきである。自虐的な日本より、いまは苦難に立ち向かう雄々しき日本が求められているのである。」(同社説)
やはりそうきますか。
「戦後日本に特有な精神的な弱さ」「自虐的な日本」って、言いたいばっかじゃないか。だが、なぜそれがテロを増発させるのか。
「日本はテロで脅せばたじろぐ」と思われたとしても、アメリカの「テロとの戦い」に組み込まれなければ、テロを回避できる。出る杭は打たれるが、出なければ打たれないのである。「テロとの戦い」を静かにやり過ごす…それも賢い処世術ではないか。
イラク派兵は、「テロの標的」への立候補であり、勇み足にもほどがある。
いや、「雄々しき日本」に必要なのは、アメリカに従属しない勇気だ。


2003年11月18日火曜日

安藤正臣「視聴率重視の社長に感銘」


■安藤正臣・日本テレビプロデューサー
「きれいごとを言わずに視聴率重視を唱える社長の姿勢にも感銘を受けていた。」
��視聴率操作に関する調査で)

日テレの場合、「視聴率重視」なんて生易しいものではなくて、「視聴率至上主義」じゃないのか?前にも述べたが、視聴率への異常なまでの執着心は「おじゃマンボウ」などの番組からも見て取れる。
日テレの飼い犬で構成する視聴率操作調査委員会は、「視聴率以外に客観的評価の手段が存在しないという現実を安易に肯定することなく、視聴率を超える合理的な評価手段を構築することに不断の努力を傾注すべきであり、テレビ業界全体とも連携のうえ、客観的で合理的な新たな評価基準の確立に努める必要がある。」と調査報告書で提言をしている。
おやおや?社長さんの言っていたことは知的怠慢だと指弾するのかなぁ?
民放各局がこぞって批判してくるので、「これはテレビ界全体の問題だ」と弁解したいのだろう。日テレの「視聴率操作」の実体を調べることが目的であるはずが、「視聴率」そのものの問題にすりかえている。
政治でもそうだが、不正が起きると、それを「制度」のせいにするんだなぁ…日テレにも自民党的体質があるんだねぇ。


小泉純一郎、テロとの戦い


■小泉純一郎・首相
「(テロリストの)脅迫に屈してはいけない。テロとの戦いは全世界、各国が共通の戦いだ。脅しに屈してはいけない。」

ブッシュ大統領の言葉かと思いきや、我が国の首相の言葉だ。「ご主人様」に頭をなでなでして欲しくて、シッポふりふり。自衛隊が死のうとも、テロが起きようとも、おかまいなし。勇ましいですこと。
「テロとの戦いは全世界、各国共通の戦い」ってねぇ…そりゃぁそうだけど、テロを煽ってんのはどこの国だよ。
しかも、その国ってのが、ユニラテラリズムに傾斜して、各国の協調を乱してんだかんねぇ。まぁ、小泉サンは「各国協調=アメリカへの恭順」ってことなんだろうがね。


2003年11月17日月曜日

月火水木金正日

■次に紹介するのは新聞記事ではない。誰かが書いたネタである…

■社民党「土曜日という名称を改称すべき」と訴え
 土井たか子社民党党首は5日深夜、都内で緊急記者会見を開いた。それによると同党首は「ゆとり教育の見直しという声が上がっており、学校の土曜日授業を復活すべしという声が上がっている。それは教育の名を借りた子ども達の自主性を奪う行為である。学校で土曜日まで詰め込み教育をするよりも、むしろボランティア等を通じて正しい教育を行う方が大事である。」と述べた。

 さらに、「これは子ども達に限らず、大人も正しい反戦運動などに身を投じることによって、日本全体が正しい行動が取れるようになると期待できる。そのことを市民にも分かり易く明らかにするためにも、土曜日という名称を変えて、「正しいことを行う日」という意味で正曜日とするのが良い。」と主張した。

 同党首は次期国会にこの法案を提出すると予想されるが、もしこの法案が通れば、一週間が「月火水木金正日」となり、カレンダー印刷業界にも波紋を呼びそうだ。
 社民党支持者からすれば、不愉快極まりない代物だろうが、お見事と言うよりほかない。こういうユーモアはどこからわいてくるんだ?

■「月火水木金正日」で検索したところ、新しいコトバ・カタログ(2003-08-29)ってのを見つけた。
月火水木金正日】(げつかすいもくきむじょんいる)

何気ない日常生活の中にも、大変な危険が潜んでいること。油断大敵。
 これまたお見事。前者が皮肉的なユーモアだが、こっちは知性的なユーモアだ。みなさんはどっちがお好みだろうか?


アルカイダ指導者

■“アルカイダ指導者アブムハンマド・アルアブラジ”と名乗る人物
「(日本人が)経済力を破壊し、アラー(神)の軍隊に踏みつぶされたいのであれば、イラクに(自衛隊を)送ればよい。我々の攻撃は東京の中心部に達しよう」
��ロンドン発行の週刊誌アルマジャラへの電子メールで)

やれやれ、ずいぶんと煽ってくれるなぁ。困ったテロリストだ。これで自衛隊を派遣しなかったら、ビビったように思われ、日本のメンツが丸つぶれだ。まぁ、それ以上に困りものは、自衛隊を派遣しようと目論む小泉政権なのだが。

明日の産経や読売には、「テロリストの脅しに屈するな!」ってな社説がお目見えするんじゃないか。

憂さ晴らしに産経新聞を突ついてみよう…

「米軍によるイラク復興の失敗は、たちまちこの国をテロ輸出国に変えてしまう」(産経新聞・16日社説)

イラクの現状はアメリカの暴走によってもたらされているわけで、失敗したら大変だから日本も協力しましょう…ってな論調には賛同できないな。そもそも、責任ある行動を義務付けられているのはアメリカであって、日本ではない。
アメリカにはもっと痛い目にあってもらって、教訓を引き出した方が世界平和のためになるのではないか。大統領選でブッシュの再選を阻止しないといけないしね。

「『いま退いたらテロリストたちの思うつぼ』という厳然たる事実である。それは9・11(米中枢同時テロ)後、国際社会が一致結束して誓った『テロとの戦い』に敗北することを意味する。」(産経新聞・14日社説)

なぜ自衛隊をイラクに派兵してまで「テロとの戦い」に参加しなければならないのか。アメリカの「テロとの戦い」に組み込まれることが日本の「国益」なのか。非常に疑問だ。
「売国奴」はアメリカに忠誠心を示したいのだろうが、それでテロの標的にされたのではたまったもんじゃない。それとも、テロの被害にあって「ご主人様」と痛みを分かち合いたいのだろうか。


2003年11月15日土曜日

武富士「お客様の個人情報・プライバシーを絶対に守ります」


■武富士
「武富士は、お客様の個人情報・プライバシーを絶対に守ります。」

↑の言も怪しいものである。
盗聴しておいて、「プライバイシーを守ります」って言われてもねぇ。
「社員個人が行ったこと」と強調しているが、んなことあるもんか。いったい何のメリットがあって、個人でやるんだよ。愛社精神?それとも武富士の「将軍様」(武井会長)のためだろうか?
もちろん、あのCMも変えるべきだという声が出てこよう…
「私、配る!」
「私、踊る!」
「私、盗聴する!」
う〜ん、ゴロが悪い。


2003年11月13日木曜日

土井たか子・辞任

■土井たか子・社民党党首
「敗北の責任は党首である私にある。党全体の責任を取り、党首を辞めることを決意した。」
ついに土井党首が辞任か。
朝日新聞が山口二郎(北大教授)と田原総一郎のコメントを紹介していた。


■山口二郎
「社民党の歴史的役割が終わったということだ。土井さんが委員長の時代、89年参院選で社会党が躍進したことが、90年代の政治流動化のきっかけになった。その功績は大きい。だが、最近は党勢が縮小する中で頑固に護憲だけを唱える思考停止状態に陥り、ポスト冷戦時代の大きな世界的流れの中で、憲法9条の精神を守るため具体的にどうするか、高齢社会にどんな税制で対応するのかといった建設的な提案を示せなかった。」

…そうですね。別のところでも書いたが、「護憲頼み」という印象は否めなかった。
まぁ、確かに「福祉重視」「環境問題」「女性政党」など他党には見られない部分があるんだが…。「隙間産業」的な戦略をもっとアピールする余地があったのではないか。

・福祉重視
今の時代に「高福祉」は不人気だが、「マニフェスト選挙」の中で、より具体的に財源などを明記して、持続可能な福祉国家のヴィジョンを示していれば、注目を集める余地はあったと思う。自民党も民主党も明確なものが作れなかったわけだし。

・環境問題
環境問題のサークルの知人たちは、だいたい社民党支持者なんだが。

・女性政党
社民党ほど女性が政策立案に参画している政党はない。他党の女性議員は「お飾り」扱いだ。それに女性の地位向上を訴え続けている。だが、取り上げられるのは、いつも問題発言に抗議している姿だ。メディアが求めている絵なんだろうが、これでは「文明がもたらしたもっとも悪しき有害なものはババァ」(石原慎太郎)という印象を与えてしまいかねない。

どうやってアピールしてくのか…それが問題だ。
強烈な「看板」を用意するしかない…というのが悲しい現実なのかもしれない。福島瑞穂は、誰かさんじゃないけど「優等生」という感じで、今以上に影が薄くなっていくことは目に見えている。



■田原総一朗
「残念のひとこと。ナショナリズムの傾向が強まっているいまの世の中で、護憲政党の社民党の存在は必要だと思う。しかし、土井さんあっての社民党。土井さんが辞任することで世代交代が進み、社民党が民主党に吸収される流れが強まるのではないか。」

前段はいかにも田原って感じのコメントだが…

社民党の個々の議員が民主党に避難するという状況はあるだろうが、政党として合併はないのではないか。なにせ民主党と合併することは、社民党の敵である西村眞悟とも手を組むってことになるわけで。


西村眞悟の「強姦」発言…『週刊プレーボーイ(1999.11.2号)

「社民党の(集団的自衛権に反対を唱える)女性議員に言うてやった。『お前が強姦されとってもオレは絶対救ったらんぞ』と。」
「例えば、集団的自衛権は『強姦されてる女を男が助ける』という原理ですわ。同じように言えば、征服とは『その国の男を排除し、征服した国の女を強姦し、自分の子どもを生ませる』ということです。逆に、国防とは『我々の愛すべき大和撫子が他国の男に強姦されることを防ぐこと』」
「核とは『抑止力』なんですよ。強姦しても何にも罰せられんのやったら、オレらみんな強姦魔になってるやん。けど、罰の抑止力があるからそうならない」


2003年11月12日水曜日

スタインブレナー


■スタインブレナー・ヤンキースオーナー
「今年の投票はばかげている。日本からやってきた1年目の選手に対し、明らかに不公平だった」
��松井秀喜を新人王に選出しなかったことについて)

ヤンキースの名物オーナーがお怒りだ。

��選手連記の投票にいずれも松井の名前を入れなかった記者2人に対して矛先が向けられている。
記者のうちの一人が「松井は賞の精神から言ってルーキーではない」と語っていることついて、オーナーは「賞の精神だと? 新人王はジャッキー・ロビンソン賞とも言うんじゃないのか」と噛みつく。ロビンソンは黒人リーグでプレー後、ドジャースで活躍し、47年に最初の新人王に輝いた。オーナーは、松井もロビンソンと同様、大リーグ入り前にプロリーグでプレーしていても新人と見なせ、と訴えているのだ。

記者たちは次のような弁明をしている…

「伝統的見地から、またルーキーとは何かという点においても、彼が新人だとは言えない。メジャーリーグ機構は『ルーキー』の定義を見直すべきだ」

「メジャーと同等と見なすべきリーグ(日本プロ野球)からやってきた素晴らしい選手である松井秀喜と、メジャーリーガーの投げるカーブの打ち方を覚えようと必死になってる22歳の若者を、同じ土俵に上げるのは気が引けた。それに日本での経験は数に入らないなんて態度を執るのは、日本のプロ野球に対する侮辱だ」

この記者たちは完全に間違っている。「ルーキー」の定義を改めるべきだという主張はわかるが、現実には松井は「ルーキー」なのである。記者はそれを混同している。「ルーキー」の中から成績のみで客観的に判断すべきであって、記者個人が「ルーキー」を勝手に解釈して、恣意的に松井を除外することは不公正としか言いようがない。


「ルーキー」の定義を改めるべきか?に関しては議論が分かれるところだ。新人王から松井を除外すべきというのは、日本野球のレベルの高さが認められたことを意味するが、その一方、日本からメジャーを見た場合、メジャーでプレーするということは、やはり「挑戦」なのである。

どちらの立場が適切かを一概に決めることは難しい。
皆さんはどうお考えだろうか?


2003年11月11日火曜日

加藤紘一、自民党へ復党


■小泉純一郎首相 ―加藤紘一への復党要請
「追加公認で自民党に入党してほしい」

どうせ選挙に通ったら、自民党ってことはわかってたじゃないか。民意が問われて、禊(みそぎ)は済んだってね。だったら、最初から自民党公認ででればいいのに。
加藤は「2大政党の時代で、私が民主党側ということはない」と語り、自民党入りする見込み。
はぁ…加藤紘一のリベラリズムこそ、今の民主党に必要だと思うのだが。自民党へ行っちゃうのか。
非常に残念。


羽柴秀吉、出陣


■羽柴秀吉―公式ホームページより
「出陣 大阪市長選 青森の大ばか者で終わるか 天下を取るか この一戦に全力を注ぐ」

教えてあげましょう。あなたは「青森の大ばか者」です。
そう言えば選挙でドクター中松や羽柴秀吉はどうしたんだと思って、訪問していたらこんなことになってた。羽柴殿は大阪市長選挙に出るそうです。
まぁ、せいぜいがんばってください。
ホームページによれば、「より深く羽柴を知る方法は下記4点」だそうな。
��、講演会で羽柴に思う存分語らせる事
��、『天下の経営戦略』を読む事
��、『社長の出陣』を読む事
��、ファンクラブに入る事
講演会は「キャンペーン価格 僅か五万円で日本全国何処でも羽柴が行く」…そうだ。珍獣・羽柴秀吉の講演会を主催で、5万円は高いなぁ。
『天下の経営戦略』『社長の出陣』という本をアイシーメディックスという会社から出しているようだ。どんなことを言っているのか…興味はある。30円で売ってくれないか。
「羽柴秀吉ファンクラブ」である。特典としては…
・イベントご招待
・ファンクラブ通信の発行
・グッズプレゼント(予定)
・講演会ご招待 (予定)
・語ろう in 浪速などのイベント参加優先権(予定)
・現地集合小田川温泉ご招待(未定)
…だそうだ。いったい何人が入っているんだ。謎である。現地集合小田川温泉招待…ってタダじゃぁないよな。まぁ、無料でも「羽柴秀吉ファン」になるのは嫌だなぁ。


田中康夫「政局的な意味での勝者は公明党」

■田中康夫・長野県知事
「政局的な意味での勝者は公明党。(自民党は)意向を無視できなくなる」

別のところでも述べたが、自民党の創価学会依存の体質は深刻なものになっている。

小泉首相は、靖国参拝よりも「池田大作」でも拝みに行った方がいいんじゃないか。

自民党・公明党議員で結成する「みんなで池田大作先生を崇拝する国会議員の会」ができるのも時間の問題である。


JIN・ジン・じん・仁・松原仁!

 こんにちは、第3回目。
 11月7日をもって、当ホームページが1周年を迎えました。
 僕としては「あれ?まだ1年しかたってない?」という感じです。このサイトを始める前に、2つばかし他サイトを運営してたり、文章を書いていたので、そのことがそう思わせるのかもしれません。ホームページ作成歴で言えば、3年ぐらいやっていることになります。
 当時、書いた文章がPCに残っていて、これを書く前にちょっと目を通しましたが、ひどいものです。一番恥かしいのは、自分の文章に酔っているケースですね。いやぁ〜、なんかあるじゃないっすか。妙にポエム入ってたり、恋愛や恋人について語ってんのが。今では考えられないけど、かつて僕もそれっぽいのを書いていたんですね。本当に「若気の至り」です。
 文章そのものも下手糞で、わかりにくいし(無駄な記述が多すぎる)、書いてある内容もめちゃくちゃです(論理の飛躍がひどい)。「こんな恥かしいものを公開していたのか…」と赤面しました。しかし、その一方で、なにか自分の「成長」みたいなものを実感することができました。もちろん、現在はその時に比べれば、マシになったというだけですが…。
 こうやって書いている文章も、数年後、同じことを思えるといいのですが。
 さて、青臭い前置きはこれぐらいにして(笑)…
 ご想像がつくと思いますが、今回は衆議院総選挙に対する雑感です。
【マクロな感想】
■いちいち選挙結果を改めて述べる必要はないだろうが…自民党が議席を減らし、民主党が躍進。公明党はやや増加。共産党・社民党・保守新党は壊滅状態だ。
■事前の各種世論調査によれば、自民党が単独過半数を確保したと伝えられた(候補者にモザイクをかけて公平性を装ってるのに、こういうのはどうなんだろう?)。そのアナウンスメント効果かどうかは定かではないが、選挙戦終盤、民主党は「菅内閣」の主要閣僚を明らかにし、具体的なイメージを提示した。ただ、これは小泉首相もびっくりの「パフォーマンス人事」だ…田中康夫の人気にあやかろうとしたり、「高速道路無料化」をアピールするための「山崎養世国交相」であったり。
■厳しい有権者はこれを冷めた目で見たかもしれないが、無党派層には非常に大きなインパクトを与えたと思われる。さらに「自民党か民主党かの政権選択だ」という「二大政党制」を提示したことも大きかっただろう。「マニフェスト」という「言葉」(内容ではなくて)でも優越的立場を得た。民主党議員は「政策が有権者に支持された」と誇ったが、大間違いである。今回、「マニフェスト選挙」と呼ばれたが、「マニフェスト」を含めて、あくまでも「イメージ選挙」だった。つまり、自民党が「小泉純一郎・安倍晋三」というイメージに対して、民主党は「菅直人内閣」「二大政党制」「マニフェスト」というイメージをぶつけたのだ。つまり、民主党は「政策」が勝利したのではなくて、あくまでも「イメージ戦略」で勝利したのだ。
■自民党は公明党の支持がなかったら、もっと大幅に議席を減らしただろう。自民党の公明党(創価学会)依存症は深刻である。創価学会・池田大作先生の御威光に守られて、本来なら負けていた自民党議員が勝ってしまう。つくづく公明党ってのは厄介な政党である。投票率が低ければ低いほど、公明党という民主主義を歪めるシステムは作用する。公明党+「誰がやっても一緒」と言って自己正当化する選挙民…民主主義をダメにする暗黙の共謀である。
■「自民党VS民主党」という、「二大政党制への収斂圧力」が加わり、共産党・社民党・保守新党といった小さな政党は危機的状況を迎えている。はたしてこのまま二大政党制へと収斂していくのだろうか。そして、それが望ましいものだろうか。
■まず、二大政党制に至るのだろうか?もちろん、民主党内部に外交安全保障・憲法改正などで分裂要因を抱えている(世間で言われるほど深刻なものとは思ってないが)。そして、少なくとも、公明党は当分安定した議席を確保し続けるだろうということだ。共産党も支持基盤があるため、規模を少なくとはいえ消滅しないだろう。しかし、二大政党制への収斂圧力は非常に強まった。今回、民主党は「自民党か?民主党か?」と選択を迫り、二大政党制を演出して勝利したわけだし、これをメディアが煽った。今後、メディアの取り上げ方はより二大政党制を意識したものとなり、少数政党の声は大幅に小さくなるだろう。
■二大政党制が望ましいか?確かに政権選択の構図が単純化されてすっきりする。しかし、二大政党は選挙民の中間層を取り組むインセンティブを持つため、政策が似通ってくる傾向がある。ただでさえ、自民党(保守政党)と民主党(保守・リベラルの同居)との差異はわかりにくい。「保守対保守」という選択肢では、僕は意見を反映させる政党を失ってしまう。少なくとも二大政党というのなら「保守対リベラル」であるべきで、民主党はリベラルな方向へ移行すべきである。が、民主党議員を見れば、それが困難だと思い知らされる。いずれ与野党の相違がなくなって、「イメージ」だけの選挙が繰り返されるのだろうか。
■僕は、小選挙区では民主党候補に投票したが、比例区は社民党に投票した。「候補者個人ではなく、政党で選ぶべき」というのが持論であり、小選挙区と比例区の分離は望ましいとは思っていない。だが、?左派勢力の衰退への危惧、?自由党と合併したことへの喝…などもあって、今回は比例区だけは社民党に投票した(選挙区に「社民党」と書いても死票になるしね)。
■懸念していたとおり、社民党が消滅危機に至った。確かに辻元清美の秘書給与流用疑惑も痛いが、社民党の危機はもっと根本的なものである。90年代から「自国だけが平和ならばいいのか?」という「国際貢献」の要請から、「護憲」が揺さぶりを受けてきた。そして、「北朝鮮の脅威」(右派はこれを誇張して利用するわけだが)が、軍備強化および憲法改正を勢いづかせている。社民党は、拉致問題で信用を失墜し、ここでも北朝鮮に苦しめられている。「護憲」が有効性を失ったうえ、「マニフェスト選挙」「二大政党制選挙」だ。社民党の「がんこに平和」が「のんきに平和」と国民には聞こえたのではないか。社民党は「北朝鮮の脅威」から国民を守れない、そう国民は感じているのだ。
■「マニフェスト」「二大政党制への収斂傾向」が台頭する中で、これまで続いた「改憲VS護憲」という対立軸が喪失した。「憲法」が追いやられる傾向はこれまでも見うけられたが、これほど鮮明になったことはない。その意味でも「歴史的な選挙」と言ってよい。選挙民にとって、「護憲」の魅力が小さくなった。こういった動向をふまえ、「護憲」頼みだった「オールド左派」がどう適合していくか、それがいま問われているのではないか。もちろん、「憲法」が再び争点になることもあろう。だが、その論点は「憲法をどう変えるか?」だ。
【ミクロな感想】
■「じん!じん!じん!じん!松原仁!」…ってわけでして、でかしたぞぉ松原仁。松原が「庶民派」ってのはかなり疑わしいが、石原ブランドへの反発を引き出すという意味で有効であったのかもしれない。石原家は子供にバッジを付けさせて税金で食べさせようとしていたからな。ちなみに、この洗脳テーマソングはかなり有効だったようだ。
■菅源太郎も落ちた。菅直人の人気自体、石原慎太郎ほどではないし。ただ、汚点だけはしっかりと残していった…世襲批判をしていた菅直人が、自分の息子を議員にしたという汚点を。「市民派」も権力を手にすれば、必然的に「既得権益層」になるのである。
■「落選おめでとうございます」な人々。保守新党が壊滅状態…熊谷弘、松浪健四郎…ふふふ、これも日本のためなのですよ。二階俊博らも「自民党に入れさせてください」ってそのうち言い出すぞ。よかったね、生き別れた(そして自民党で手厚い待遇の)野田毅や小池百合子とご対面できて。あと、自民党の高市早苗が落選だって。ケケケ…ざんねんでしたねぇ。村岡兼造も落選か。野中広務の「毒まんじゅう」攻撃が効いたんだね。こわいこわい…。郵政民営化反対の荒井広幸はきれいに落ちたなぁ。「抵抗勢力」というレッテルを貼られてしまったが、これで自民党内の茶番は減るだろう。落選して肩を落としている太田誠一も、「(レイプする人は)まだ元気があるからいい」と思ってるんじゃないか。江田憲司は知名度で勝負しようとしたけど、無残に負けたね。
■「YKKの刺身のツマ」と呼ばれた小泉純一郎…そのYKKの盟友は明暗が分かれた。加藤紘一は当選(よかったと思っている)。一方、山崎拓は落選(ざまぁみろ)。ちなみに、山拓は自民党支持者の7割と公明党支持者の9割(これだから池田大作教の信者は嫌だ)を獲得、だが彼が「妖怪」と呼んだ無党派を全く取り込めず敗退だ。
【その他】
■選挙特番はテレビ朝日の『選挙ステーション』を一番多く見ていたかなぁ。田原総一郎は相変わらず扇動的で、政治をもてあそんでるって感じ。ひどかったのはフジテレビの『踊る大選挙戦 〜選挙は現場で起きている』だ。「踊る大捜査線」「トリビアの泉」的な要素を取り入れて、若者に媚びて視聴率を獲得しようとしたが、非常に浮いていた。受けのよさそうなハマコーを選んだけど、頓珍漢なことばっか言ってるし。まぁ深夜は落ち着いたけど。日本テレビは番組の作りが気に入らなかったし、御用文化人の猪瀬直樹、東大の名を悪用するバカ・菊川怜、生理的に受けつけないテリー伊藤、おまけに桜井よしこ、河上和雄まで出ており、最悪の布陣。NHKとTBSは退屈だった。テレビ東京も同様に退屈だったが、政治家の通知表なるものをつけていた。かなり異議ありという感じで不満が募るばかり。
■自民党執行部は『ニュースステーション』における、民主党政権のお披露目会が気に入らなかったらしく(約22分を費やしたようだ)、選挙速報の特番に執行部がテレ朝の番組に出ないという異常事態になった。僕も偶然見ていたが、あれは民主党に偏っていたと指摘されても納得ができる。そして、Nステの視聴者の数からいって、実際に相当の票が動いたと思われる。っていうか、ニュースステーション(というかテレビ朝日政治部)は民主党支持(アンチ自民党)を鮮明にしていたように思えたし、1993年の再来を願っていたように思える。
【言わばオマケ】
■11月2日の「サンデーモーニング」(TBS)の中で、石原慎太郎が日韓併合について「日韓合併の歴史を100%正当化するつもりはないが…」と述べた発言に、「日韓合併の歴史を100%正当化するつもりだ」というテロップを誤ってつけた。これは非常に悪質である。僕も見ており、この字幕を鮮明に覚えている。かなり危うい発言だが、「石原なら言いかねないな」と違和感なく消化してしまったサンデーモーニング」は、かなり左派的なスタンスで作られているので、つい石原の本音を出してしまったのかもね。
■野球がアジア予選を通過した。国際大会って言っても、世界的に見れば野球はマイナースポーツでって、どうも冷めてしまう。


2003年11月10日月曜日

町村信孝「首相の求心力、高まった」


■町村信孝・総務局長
「党全体としてはよくやった。実質的に過半数を超えたと言っても過言ではない。首相の求心力はむしろ高まった」

求心力が高まった?そりゃぁ、そうでしょう。
それは派閥議員数の動向を見れば、わかりやすい。
��今後の増減はありうる)
森派 +9
山崎派 +3
旧加藤派 +2
橋本派 −9
亀井派 −7
堀内派 −6
森派出身の小泉首相が「もう派閥の時代じゃない」と綺麗ごとを言うが、一方で、主流派・非主流派の勢力図は露骨な変化を見せている。
どうやら新人や元議員を森派幹部(森喜朗・中川秀直・町村信孝など)が森派に勧誘し、勢力拡大を図る一方、親小泉候補を小泉首相や安倍晋三が精力的に応援した模様。それが今回の主流派拡大につながったわけだ。
「自民党をぶっ壊す!」と絶叫しつつ、道路族や郵政族の牙城を狙い撃ちにした「改革」を実行し、ちゃっかり自分の権力を拡大させている。今ではすっかり「ザ・自民党」だ。
「自民党をぶっ壊す!」の「自民党」には、当然「森派」も含まれていると国民は思っていたわけだが。


田中真紀子「小泉首相は猫ライオン」


■田中真紀子・衆議院議員
「(小泉首相は)猫ライオン。変わった猫だから時々ライオンみたいな声を出して、猫だましで支持率を上げている」

さっそくの「真紀子節」。
岩見隆夫は田中真紀子を「政治漫談家」と評した。まったくその通りだと思う。
そして本来の僕のスタンスならば、平沢勝栄と同じく「無所属では何もできない」と言い、候補者個人で選らぶことの弊害を並べ立てていたことだろう。
だが、田中真紀子はレア・ケースと言える。それは「反自民党」という人が田中に投票したという場合のみ、正当化しうるだろう。なぜなら、自民党を政権の座から引き下ろすのに、彼女は非常に有効だからだ。
それに、民主党は候補者を出していないし、少なくとも白川勝彦以上の活躍は期待できる。
秘書給与の問題で、影響力が小さくなったとはいえ、まだまだメディアが無視できない存在であることに違いはない。


2003年11月7日金曜日

森喜朗、民主党閣僚を批判


■森喜朗・前首相 ―民主党の閣僚名簿に対して
「キムタクや『モーニング娘。』でも並べておけばいいのに…」
「民主党は『脱官僚』と言いながら、一番大切な財政は大蔵省出身の榊原さんに任す。長野県の知事さんも大臣になるようだが、『県の仕事は片手間で』ということか」

選挙の季節…無党派層って聞くと、森サンの名言を思い出す。
「そのまま関心がないといって寝てしまってくれれば、それでいいんですけど…」
無党派層を「妖怪」と呼んだ山拓サンも、森内閣には「不信任」だったが、この発言には大賛成なのではないか。
さて…
「シンキロウ(蜃気楼)」とか「失言総理」と呼ばれた森サンも、小泉総理の後見人になってからは生き生きしており、舌好調だ。
榊原英資批判に関して…
森サンの少ないオツムでは「脱官僚」の意味が理解できなかった模様…かわいそうに。森サンによれば、「元官僚」には「脱官僚」は無理とおっしゃりたいのか?なるほど、だから元官僚・疑似官僚(族議員)がたくさんいる自民党政権では「官僚支配」がはびこるわけね。大蔵族の小泉サンも、得意技は丸投げだが、「郵政事業民営化」だけは異常な熱意ですものね。
田中康夫批判に関して…
なるほど、首相在任中には森サンも、「失言」や「ゴルフ」が忙しくって、総理のお仕事ができなかったものね。片手間で仕事をしてもダメだって身をもって訴えたいわけね。


山崎拓、有権者を妖怪扱い


■山崎拓・自民党副総裁
「浮動層というか、無党派層というか、えたいのしれない妖怪がいて、行けども行けどもメドがつかないもどかしさがある。」(自身の苦戦を嘆いて)

自身のスキャンダルによって苦戦をしいられている山拓さん。まぁ、身から出たサビなんだけどね。相当イラついている様子で、ついに選挙民を「えたいのしれない妖怪」にしちゃった。

「変態のお前に『妖怪』扱いされたかぁないね…」無党派の人もきっとこう思ってるのではないか。


2003年11月6日木曜日

菅直人「谷垣禎一へなへな大臣」


■菅直人・民主党党首
「よほどの政界マニアじゃないと知らない影の薄い優等生。へなへな大臣」(谷垣禎一財務相について)

取り上げるに値しない、空虚な批判ではあるが…
不幸にも政治に関心があったがゆえ、僕は「政界マニア」にされてしまった…それもこの国の総理大臣になろうという政治家によって。
少なくとも「政界マニア」の中では、谷垣禎一の評価は高いと思われるが、菅直人にしてみれば「影が薄い=大臣不適格」にされるらしい。
菅内閣には影が薄い人は入閣できないんだなぁ。なるほど、だから知名度で「仮想内閣」を作ったわけね。
菅内閣の財務大臣である榊原英資(元大蔵省財務官、慶大教授)については、「世界で最も有名とも言われる“ミスター円”だ」と誇っている。
小泉首相の「サプライズ人事」はまだまだ甘い、うちはもっとすごいのを見せてやったぞ…ってか。ずいぶんと国民をバカにしてくれるではないか。
いっそのこと、知名度のあるザ・グレート(自称)・サスケを菅内閣に入閣させたらどうか。日本初の覆面大臣の登場で話題性十分だ(いや、世界初か)。榊原を越えるほど、世界的に有名な大臣になること間違いなし。
それにしても、「ザ・グレート・サスケ大臣」って言葉の響きがおもしろくって、何だかワクワクするなぁ。「どこの国の大臣だよッ!」ってつっこんでみたい。


2003年11月4日火曜日

ザ・グレート・サスケ、民主党から出馬?


■ザ・グレート・サスケ 岩手県議
「民主党の政権奪取が大前提ですが、おそらく私は来夏、与党民主党で、史上初の覆面国会議員になるでしょう」(スポーツ報知の取材で)

ぐはっ!
まったく気づかんかった…
ザ・グレート(自称)・サスケは民主党なんだな。
民主党候補者の応援のため横浜、茨城、北海道、岩手などを回り、「いまの私の知名度なら参院選で当選できるという、手応えを感じた」…らしい。
おいおい…民主党よ、「知名度で当選する」と公言するバカを放っておいていいのかい?
僕は「一応、民主党支持ってことになってます」と公言してきた。「無党派」ってのがどうも嫌で、「枝野幸男」的なスタンスに近かったからだ。
それが、自由党合併によって、小沢一郎や西村眞悟などの保守派が民主党に加わり、いよいよ民主党右傾化がすすみ、支持を公言したくない状況に追い込まれた。
今回、さらに追い討ちをかけるような事態が発覚したわけだ。小沢一郎という「理念なき政治屋」が、民主党に入ったことで、覆面バカがついてきちゃたのだ。これは痛すぎるオマケで、民主党はダメになっていく一方である…


2003年11月3日月曜日

松沢成文「中国人こそ泥」


■松沢成文・神奈川県知事
「中国なんかから就学ビザを使って(日本に)入ってくるけど、みんなこそ泥」(応援演説で)

松沢は演説の中で、県政の課題として、悪化する治安問題を上げ、外国人をまずその原因とし、中国からの就学生らについて触れて…こんな発言。
ちなみに、松沢は次のように釈明している。
「入国管理の改革が必要だという意味で言った。全員がこそ泥だということではない」
「中国人をはじめ外国人の犯罪が多くなっているのは事実。多くなっていることを『みんな』と言った。私は中国からの観光客誘致にも力を入れている。全員という意味でとられるのなら訂正したい」
…なんてひどい弁明だろう。潔く撤回したらどうか。
「みんな」=「多くなっている」だなんて無理があると思わないか?どう考えても、「全員こそ泥」としか読めないんですが。前後の文脈がどうとかいう問題でもないし。
前回の石原発言から中国ネタが続く…。
中国での日本人が起こしてしたトラブルで、反日感情が高まっている。幼稚なナショナリズムだと僕は思うが、おそらく松沢だって、あぁいった反日デモに対する違和感を持っているだろう。しかし、保守派は自分たちも「同じ穴のムジナ」であることに気づいていない。中国人による犯罪を利用して、反中国感情を煽っている。
このての発言が多発してきたり、それを許容する土壌があるとしたら、大変危うい状況だ。
これと関連して…
「健全なナショナリズム」「健全な愛国心」なるものを国民に強要しようとする者がいるが、その推進者の「ナショナリズム」が「健全」かどうかは大いに疑ってもよいだろう。というのも、「反中国・反韓国・反北朝鮮」が組み込まれているケースが往々にしてあるからだ。韓国を「反日ナショナリズム」と非難するが、その前に、自分の姿を鏡で確認する必要があろう。
さて、その「あんたの姿を見ろよ」的なサンプルがあるので見てみよう…読売新聞11月2日の社説「過剰な民族感情に益はない」だ。
「寸劇への反発が、大規模なデモにまで発展したことには、強い違和感を覚える。」
「『反日』教育によって醸成された反日感情は、日中関係を改善、発展させるうえで大きな障害となっている。日本が、日中交流に当たって、常識的かつ健全な配慮をすべきであるのは当然だ。だが、中国も『反日』的な民族感情の危うさを認識してもらいたい。」
保守派においては、日本と中国の部分を入れ替えて読み、これを肝に銘じていただきたい。
つまり、「過剰な民族感情に益はない」ということだ。


2003年11月2日日曜日

石原慎太郎「中国人は無知」


■石原慎太郎・東京都知事
「隣の中国でも人間積んだ宇宙船を上げて、みんなびっくりして。中国人は無知だから『アイヤー』と喜んでいる。あんなものは時代遅れ。日本がやろうと思ったら1年でできる」(衆院選応援演説で)

石原によれば…中国人は無知であるがゆえに、有人ロケット打ち上げ成功を喜ぶらしい、「アイヤ〜」と。しかし、中国に追い抜かれたと言っていた「無知な日本人」が、「アリャ〜」と驚いたかはどうかは定かではない。
にしても、「アイヤ〜」はマヌケに聞こえ、どうもいけない。しかも、単なる「アイヤ〜」ではなくて、無知な中国人の「アイヤ〜」だ。これはただごとならぬ「アイヤ〜」である。
さて、石原さん…本当に中国人が嫌いなんだな。中国人蔑視が如実に表れているものとして、例の「中国人=犯罪者民族的DNA」の一文を再掲しておく。
「被害者は仲間割れした不法入国の中国人だった。捜査の過程でこの被害者が多分日本人ならざる外国人、おそらく中国人だろうことは推測がついていたという。その訳は、何だろうと日本人ならこうした手口の犯行はしないものですと。やがて犯人も挙がったが推測通り中国人犯罪者同士の報復のためだったそうな。しかしこうした民族的DNAを表示するような犯罪が蔓延することでやがて日本社会全体の資質が変えられていく恐れが無しとはしまい。」
��「日本よ―内なる防衛を」産経新聞・2001年5月8日朝刊)
広東省珠海市内ホテルの集団売春事件、西北大学の猥褻寸劇…卑猥な事件を起こし続ける「日本人」には、一体どういった「民族的DNA」があるの、石原サン?
日本人=優れた民族、中国人=劣った民族…って発想からどういった回答が得られるか見物である。
「卑猥」で思い出したけど、男の性器で障子紙を突き破るという小説(太陽の季節)を、石原先生は著してたねぇ…あいや〜。


2003年11月1日土曜日

田中真紀子


■田中真紀子
「比例は民主党と書きました」
「よっぽど好きなら自民党でも結構だが、もし田中真紀子と書くのなら、2枚目は社民党か民主党か、共産党か。まあ民主党だと思いますよ。」
��集会で不在者投票を済ませたと語った後)

民主党に色目を使って、再び権力を握ろうって魂胆か。あるいは、単純に自民党への怨念から来るものだろうか。田中は次のような発言もしている。
「比例制度とは小選挙区で落った人があがるんですよ。裏からそろっと入ってくる」
「オラがこんな一生懸命戦って自民党公認を落としても、比例で自民党と書けば比例であがってくる。ヤマタク(山崎拓・自民党副総裁)もそう。ワケのわかんないアンちゃんたち、おとっつあん、おっかさんもみんな比例で入ってくる」
自分を公認しなかったのに、自分の人気を利用することに耐えられなかったんでしょうね。また、田中真紀子の選挙区の星野行男が比例代表に重複している。 
うーん、小選挙区で落ちた人間が比例区で復活する…まぁ、従来から指摘されている問題点ではあるが。小選挙区で民意が問われたのに…ってわけでね。