2008年8月13日水曜日

北京五輪の口パクなど

■少女の歌も“口パク" 五輪開会式、花火に続き(共同通信)
8日の北京五輪開会式で、中国国旗が五輪メーン会場の国家体育場(愛称・鳥の巣)に入る際、9歳の少女が革命歌曲を歌う場面が、実際は別の7歳の少女が歌った“口パク”だったことが12日分かった。

 中国の通信社、中国新聞社が同日伝えた。開会式の音楽を担当した中国の著名作曲家、陳其鋼氏は「対外的な印象を考えた。国家利益のためだ」と説明しているが、国内からも批判の声が出ている。

 2006年トリノ冬季五輪開会式ではイタリアのテノール歌手、故パバロッティ氏の熱唱が後で口パクと判明したことがあるが、声が全く別人なのは極めて異例。開会式では花火の映像が合成だったと判明したばかり。

 開会式の際に革命歌曲「歌唱祖国」を歌った画面が放映されたのは林妙可さん(9)。大舞台の緊張をはねのけ、お下げ髪で笑顔を絶やさずに歌う様子がメディアで反響を呼び「微笑の天使」と大きく取り上げられた。

 ところが、実際に歌っていたのは北京大付属小学校1年の楊沛宜さん(7)だった。これについて中国のウェブサイトの掲示板では議論が沸騰。「すべての人々の感情をもてあそんだ」などと批判が多いが「国家利益のためならいいだろう」との容認論もある。
 「花火の映像が合成」ってのは、大したことではないけど、これはひどい。

■「口パクっぽいな」ってのは多くの人が感じたんじゃないかなぁ…私もそのひとり。「口パク」って見出しを見て、あぁやっぱりそうだったのかと思ったが、よもや別人だとは思わなかった。そこまでしますねぇ。

■ニュースサイトでは二人の画像が載っていたが(さらし首?)、やはりと言いますか、口パク少女の方が可愛らしい顔をしている。こんなことを言うこと自体ひどい話だけども。。。差し替えられた子は「歌が流れただけでもうれしい」って言ってるらしいけど、当局の指示もあったでしょうね。これも「口パク」ですかね? 「歌姫も偽装」なんてことも言われており、結果として代わった女の子も荷担したことになってしまった。

■国家利益のため? ばれてイメージダウンしてりゃ世話ないよ。ほんと、ざまぁみろですよ。人間性の否定といいましょうか、中国ってのは、やっぱ、こういう国家なんだな、と。いやだいやだ…。

■ついでに五輪雑感…

■谷本歩実選手の決勝戦は爽快でしたね。豪快な内股で一本。「これこそ日本の柔道だ」とみんな誇らしげ。

■ちょっと前までは日本人選手が不甲斐ないからだろうか、「負け犬の遠吠え」っぽいコメントも散見された。組み合わずに、諸手刈り・朽木倒し・肩車・すくい投げを多用する欧州選手に非難が集中。「あんなのはレスリングだ」「柔道ではなくJUDO」とかね。いやいや、それは今にはじまったことではないんでね。ともかく谷本はこういう日本人のモヤモヤ感を一気に吹き飛ばした。

■しかしまぁ、1回の指導で勝負がついたりするのは客としてはつまんないよね。差をつけるために反則をどちらか一方にだけ与えるようになったけど、これは改正すべきだと思う。これじゃぁ、攻めてますよっていうパフォーマンス合戦に腐心するだけだ。審判の裁量が大きすぎて、見てる方としちゃ、どうもね。

■拾い物…「了徳寺学園」伝説

平岡拓晃 23 了徳寺学園 × 初戦敗退
内柴正人 30 旭化成   ◎ 金(二連覇)
金丸雄介 28 了徳寺学園 × 初戦敗退
小野卓志 28 了徳寺学園 × 初戦敗退
泉浩   26 旭化成
鈴木桂治 28 平成管財
石井慧  21 国士舘大

谷亮子  32 トヨタ自動車 △ 銅
中村美里 19 三井住友海上 △ 銅
佐藤愛子 24 了徳寺学園  ×
谷本歩実 27 コマツ    ◎ 金(二連覇)
上野雅恵 29 三井住友海上
中澤さえ 25 綜合警備保障
塚田真希 26 綜合警備保障
 これはすごい。了徳寺学園には魔物が住んでいる。逆宣伝効果狙い?

■たまたま見ていたフジテレビの「とくダネ!」にて…内柴正人選手はアテネ後の不調が続いたため、堂々の「金」はメディア的にもサプライズだったようで、「さすがの小倉さんも今回はメダル候補に入れてなかったんじゃないですか?」と笠井アナに問われた小倉智昭さんは「いや、僕は入れてたよ」ときた。続けて曰く「今だから話せるけど、『谷選手はけっこう大変じゃないかな』と周囲には漏らしてたの」…普通、そうだったとしても、「後出しじゃんけん」になるから言うのは遠慮するんだよ。ツラの皮が厚いというか、なんというか。「さすがの小倉さん」である。

■内柴選手が「妻と息子のために『男として良い仕事をしたい』とずっと思い、やっと男になれた気がする」とオットコマエな発言。さっそく「今の日本から失われつつある強烈な父性だ」「『強い父』の姿を焼き付けた」(サンケイスポーツ)という記事がでてきてニヤニヤ。

■バトミントン、「オグシオ」がダメなら「スエマエ」(末綱聡子・前田美順ペア)だ…メディアの変わり身の早さは流石。でも、「オグシオ」って実力あったんだね。浅尾美和さんと同じで人気先行の選手だとずっと思ってた。

■野口みずき選手、ここにきての欠場。残酷だなぁ。4年後…う~ん、どうでしょう。これでメダルとったら称賛の嵐でしょうね。がんばって欲しい。

■野村忠宏が現役続行の意志を示しているらしい。いやぁ彼のファンとしちゃぁ嬉しい限り。

■北島康介…泣いてたね。「超気持ちいい」って言わされてたね。私はと言うと、旧ブログに「北島康介 萩原舞」で検索してくる人が多数いて、「超気持ちいい→萩原舞」というお下品な連想ゲーム。

■【伊藤正の北京奥運考】偽善のマナーは続かない(産経新聞)
 北京五輪を迎えるにあたって、中国当局は「人文五輪」をスローガンに掲げ、市民のマナー向上運動を呼びかけた。その中には試合の観戦マナーも含まれる。

 (1)中国チームを一方的に応援せず、相手の好プレーに拍手を送り、相手の失敗を喜ばない(2)とくに中国がリードしている場合は応援を控える(3)仮に期待に反する成績になっても、中国選手を責めない-など。

 11日夜のバドミントン日中戦では、教育効果はゼロだったようだ。一方的に中国チームがリードしても、観衆の大声援はやまず、オグシオ組のミスにも歓喜した。これには同日午後のもう一つの日中戦が影響していた。

 中国のナンバーワンペアが、前田美順・末綱聡子組に敗れる「大番狂わせ」のことだ。この試合では第1セットを中国ペアが簡単にとりながら逆転負けした。観客は応援が足らなかったと思ったのか、夜の試合では気合が入ったようだ。

 この試合に限らず、「チアヨウ」コールは一段と熱を帯びつつある。自国チームを熱烈に応援するのは、どの国の観衆も同じであり、相手にも公平な拍手を送るなど偽善にすぎない。まして相手がライバルの日本となればなおさらだ。

 スポーツを外交手段にした周恩来時代の「友好第一」は過去になり、国も国民も金メダル獲得に躍起になる。その結果、前田組に敗れた中国ペアをはじめ、メダル獲得に失敗した有力選手はネット上で、罵倒の嵐にさらされた。
 そりゃ「偽善のマナー」なんて最初から無理な話で、それは日本を見ればわかることだ。興味深かったのは以下の記述…

 ほとんど絶え間なく「チアヨウ」が会場の北京工業大学体育館を揺るがし、中国チームにシャトルが移ったとたんに「シャー、シャー!」の連呼に変わる。「射」(打ち込め)の意味だが、似た音の「殺」(殺せ)と聞こえた。
 まぁ、中国の異様な雰囲気を表現してのことでしょうが、やや反中意識を煽ってますかね…悪意がありますね。同じフジサンケイ系列なのに、違うことが書いてある記事がある…これって「殺」が正解?捏造?無知?

■“太陽”オグシオ夢散…「殺!殺!」報復応援に萎縮(夕刊フジ)
 オグシオを殺せ-。バドミントン女子ダブルスの小椋久美子、潮田玲子組は世界ランク3位で第2シードの中国ペアと準々決勝で対戦、0-2で惨敗した。確かに対戦相手は強かった。しかし、それ以上の難敵が、観客席にいた。

 「シャーッ! シャーッ!」。中国選手がスマッシュを打つたびに、中国人の大応援団から、敵を威嚇する獣のような声が起こった。漢字を当てると「殺!殺!」。本来はスマッシュの時のかけ声は「扣殺(コーシャー)!」がフェアな応援なのに、オグシオにむけて会場全体で一糸乱れず「殺せ!殺せ!」の大合唱をしていたのだ。
 「射」が「殺」に聞こえただけってのが正しい気がする。ま、どっちが正しいのかはわからないが、これを見て日本人がいい気がしないことだけは確か。悪質極まりない。

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