2008年3月10日月曜日

石原銀行

■石原慎太郎知事はなぜ逮捕されないのか(日刊ゲンダイ2008年3月8日)
「過去に経営破綻して公的資金をもらった銀行はことごとく、トップが逮捕されているんですよ。石原知事が自分の責任にほおかむりしている感覚は理解できない」と言うのは金融ジャーナリストの須田慎一郎氏だ。

 拓銀、長銀、日債銀の例を出すまでもなく、乱脈経営によって破綻した銀行トップはほとんどお縄になっている。デタラメ経営という意味では、新銀行東京も同じだ。開業した05年4月から今年1月までに融資した企業のうち2300社が経営破綻し、焦げ付いた融資は総額で285億円。新銀行の累積赤字の3分の1近くに達している。また、破綻した企業のうち13%が融資後半年以内に行き詰まっており、中には「役員の友人」に3億円融資し、2カ月後に破綻したケースもある。

 こうしたデタラメ経営の結果、東京都が400億円を追加出資しなければニッチもサッチも行かないところに追い込まれたのだ。本来ならば、破綻処理が視野に入る。そのうえで融資を精査し、刑事責任を問う。新銀行トップの人事権を握り、事実上君臨していたのは石原なのだから、刑事責任はともかく、私財提供くらいは当たり前だ。
 「私財提供」ねぇ…まぁ、そういう気持ちにもなるけどね。政策が失敗したんだから、資産没収ってんなら、政治家は大変だね。2003年の知事選で公約として出され、これを都民は承認しているわけだしねぇ。当時は「中小企業救済」って美辞麗句が歓迎されたんじゃないか。政治責任として、減給とか給与返還あたりに落ち着くんじゃないの?
 ところが石原は7日の会見で、「私財を提供すべきでは?」と問われて、こう居直ったのである。

「心情的にはわかりますけどね。どの部分にも司々(つかさつかさ)というものがあり、世の中にそう通る話じゃないと思いますね」

 部下に責任をおっかぶせようというのだ。知事にも情報が上がっていたのではないか、と問われると、「一、二あったような気がするけど」。さらに聞いてもいないのに「金融庁から『株主の立場で余計なこと言うな』って怒られた」なんて言い出した。株主である自分に経営責任があるわけないだろう、という理屈だ。経済ジャーナリストの有森隆氏はこう言った。

「新銀行東京は、石原知事が選挙を前に中小企業に優しい政策を示すために無理してつくった銀行です。審査はコンピューターにデータを打ち込むだけで、銀行とは名ばかり。破綻は早晩見えていた。石原知事は自分に責任が及ばないように『任せていた』『情報は届いていない』『株主にすぎない』ということを強調しているだけです」
 だって「非常勤知事」だもの。それが石原慎太郎というものだ。銭儲けのために駄文を書いたり中国批判や靖国参拝などやることはいっぱいあるんだ。

■そんな非常勤さん、誰もが「撤退しろ」と言う中、新銀行東京に追加融資しようとしている。ほんと、わかってんのか。いや、むしろ、さすが石原と言うべきだ。これぞ特攻隊の精神だ。

3 件のコメント:

山本 さんのコメント...

株主にだって責任がないわけじゃない。
まして設立の経緯を考えればねぇ
日本男児たるもの、見苦しい責任逃れなどやめたらよろしい。
敵前逃亡は死を意味するとでも思っているのでしょうね。
いろんな意味で逆の気がしますが。
1200万人撃ちてし止まむ…
欲しがりません勝つまでははお一人で願いたいものです。

宮藤 さんのコメント...

責任逃れ…見苦しいというか滑稽ですよね。逆ギレ気味の答弁を聞きながら、ニヤニヤさせてもらってますよ。

この人、ほんと「謝罪」が嫌いな人なんですね。前の都知事選のときも、高額海外出張費・交際費やら四男の文化事業関与で少し謝罪してたけど、開き直りの感があった。

にしても、追加融資を受けて再建させるビジョンを彼は持ってるんですかね?周りに大丈夫って言われてるから、それに乗っかって逃げてるだけのように思えるけど。

ジョンイル さんのコメント...

「中小企業救済」というのはアホな都民を騙す為の嘘。
実際にはとんでもない所に融資し意図的に焦げ付かせて都民の税金を食いつぶしてるだけ
だったりする。そろそろ都民も石原の正体に気づかないと。