■風評被害が国内産牛肉に及ばないよう「英国滞在歴あり」と強調することが当局の方針らしい。米農務省も「牛肉輸入再開交渉に影響ない」と言っているらしいが、日本人の心理的ショックは相当なものだろう。事実、厚生労働省には問い合わせが殺到しているらしい。
■で、ヤコブ病について…
■変異型ヤコブ病初確認(東京新聞/核心)
■BSE牛の異常プリオン原因
クロイツフェルト・ヤコブ病は百万人に一人にしか発生しないとされるまれな病気だ。原因は、異常なプリオンタンパク質が長い間にわたって蓄積されることだと考えられている。八割は原因不明の孤発性。残りは遺伝性と、脳硬膜移植で感染した医原性だ。発病すると急速に脳が侵される。
今回の変異型は、動物から感染する。感染ルートはさまざま。たとえば、BSEの牛の脳や脊髄(せきずい)に蓄積したプリオンタンパク質が、経口摂取され、脳に移行することが考えられる。
正常なプリオンタンパク質は、健康な人の脳にもあり、タンパク分解酵素で消化される。一方、クロイツフェルト・ヤコブ病の脳内に見られる異常なプリオンは分解酵素で消化されにくい。正常プリオンと異常プリオンでは、分子の立体構造が異なっている。
プリオンの命名者でノーベル賞を受賞したS・プルジナー・米カリフォルニア大教授によれば、異常プリオンが正常プリオンに接触すると、正常プリオンが異常プリオンに変わって、脳内に蓄積するという。しかし、どのように変換されるかはまだ解明されていない。
プリオンはリンパ球などにも蓄積するため、日本では、一九八〇年から九六年までのBSE流行時の英国に半年以上滞在した人からの献血は受けつけない方針をとっている。
桑田一夫・岐阜大人獣感染防御研究センター長は「人から人への感染性は低い。しかし脳の手術などで、脳の組織や脊髄液が飛び散ったりすると、感染する恐れもある。そのような場合、医療関係者は宇宙服のような装備で手術にあたる必要がある」と話している。
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