経済協力開発機構(OECD)は7日、各国の15歳(日本では高1)の総合的学力を測る学習到達度調査(PISA)の03年実施結果を公表した。初回の00年より9多い41カ国・地域が参加した。文章やグラフの読解力で日本は14位(498点)と、前回の8位(522点)から順位も平均点も下がり、加盟国の平均(500点)水準に落ち込んだ。科学的活用力と数学的活用力は2、6位と上位を維持し、初めて実施した問題解決能力の4位と共に「1位グループ」(文部科学省)とされた。ま、そんなもんだろ…と思ってしまうから、どうもいけない。そういえば、数年前に「米百俵」の精神ってのが流行ったな…首相が取り上げて喝采を浴びたんだが。で、小泉さん、教育をどうしましょうか?
文科省は「(読解力をはじめ)学力は最上位(世界トップレベル)とは言えない」と前例のない表現で危機感を示し、読解力の向上プログラムを来夏までに作る方針。
■要するに勉強しなくなった 中山文科相(共同通信)
中山成彬文部科学相は7日の記者会見で、OECDの学習到達度調査の結果について「要するに勉強しなくなったんじゃないですか。低下傾向にあることをはっきり認識すべきだ」と述べ、世界トップレベルからの脱落を認めた。まぁ、その危機意識はかっておきましょう。「慰安婦とか言葉減り良かった」と喜んでるだけの大臣だったら、いりませんものね。
さらに「もっと勉強しないと駄目だということを徹底しないといけない」と指摘。「日本が停滞している間に近隣諸国が追い上げてきて取り残されてしまう。東洋の老小国になってしまってはわれわれの子や孫たちに申し訳ない」と述べ、学力向上策に徹底的に取り組む姿勢を示した。
■で、こんな話もしてるらしい…
文科相は「『僕は勉強したいから塾に行きたい』と子どもの方から親にお願いするぐらいでないといけない」と持論を展開した。なんかずっこけたな。それがあったら苦労しませんて…しかも「塾」かよ。
【追記】毎日新聞/社説「OECD学力調査 土台の弱さ見据えた対応を」
低下の要因は、得点の低い層が大幅に増えたからだ。得点を「レベル5〜1、1未満」の6段階に分けて分析すると、日本の「レベル1未満」は7.4%。前回の2.7%を上回り、加盟国平均6.7%をも超えた。フィンランドは1.1%、韓国は1.4%だ。平均の層が厚いのが日本の特徴だったが、加盟国平均より多いのは、得点上位のレベル5、4と1未満といういびつな形になった。これは「二極化」?
■読売社説[学力国際比較]「なぜ『読解力』は低下したのか」
授業改善のための指導資料を早急に作り、教育現場には「朝の読書」の一層の拡大を促すという。本好きの子供を多く育てることは何より大切だろう。そんな問題か?教育のせいだけにするのも無理がある気が…
最近は、写真やイラストを多用した絵本のような薄い教科書が主流となり、古典や難解な長文などは姿を消す傾向にある。大学入試の多くがマークシート化され、中学、高校ではそれに応じた指導が行われている。対策を講じる際には、こうした現状も考慮する必要がある。
この調査で学力が最上位だった国の教育のあり方にも目を向けたい。フィンランドでは、教師になるには大学院卒の「修士」資格が必要で社会的地位も高い。国を挙げて読書文化も推進している。
韓国では、批判もあるが、国定のカリキュラムに沿って「競争」を意識した指導が行われている。香港もそうだ。
手詰まりでこんなのを出してきた。でもさ、「修士」を増やしたって、教育費が増えるだけで、貧乏人の就業機会を奪うだけだって。で、韓国はニュースになったばかりなのにね。お受験過熱が望ましいとするかは議論の余地あり。
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