2004年11月11日木曜日

中国の潜水艦・領海侵犯

 中国の潜水艦らしきものが領海侵犯しているそうですね…この厄介な隣国とどうやって付き合っていくのか…頭の痛い話です。ま、中国のリアクション待ちですかね…とりあえず、社説をペタペタ。

■朝日新聞/社説「中国潜水艦?――解明急ぎ、緊張を避けよ」
 海上保安庁によれば、調査船が日本側への事前の通報をしないまま日本領海や排他的経済水域内で活動したり、通報とは異なる行動をしたりしたことが、今年は9月までに14件もあった。 日中間には、両国それぞれの排他的経済水域内で調査をする際は、互いに事前に通報しあうとした3年前の合意がある。最近の中国の行為はこれを形骸化させるものだと、日本側は抗議している。

 加えて、東シナ海の日中の中間線からわずか5キロ中国側で行われている春暁ガス田の開発問題もある。日本政府は中国側に探査資料の公開を求めているが、中国側は応じていない。
 問題の潜水艦が中国海軍のものであれば、対中批判は高まらざるを得まい。
 経済的な相互依存の深まりをよそに、両国の政治、外交関係は冷え込んでいる。月末に開かれるアジア太平洋経済協力会議の場で準備が進む小泉首相と胡錦涛国家主席の会談も、首相の靖国参拝問題がネックになって開催はなお微妙だ。

 中国政府に事件の早急な調査を望みたい。問題を長びかせてはならない。
 ま、予想通り、軽いね。


■毎日新聞/社説「海上警備行動 外交努力でトラブル防げ」
 東シナ海の日本の排他的経済水域(EEZ)付近で中国が進めている天然ガス田開発が日中間の大きな外交問題として浮上している。日中間では、EEZの境界が画定していない。問題解決のためこのほど、日中の局長レベルによる実務者協議が開かれた。

 周辺海域で最近、たびたび中国の潜水艦が確認されるが、防衛庁内には海洋調査に潜水艦を活用しているとの見方がある。台湾の独立問題に絡む台湾海峡の緊張の高まりも背景にあるはずだ。

 中国側に言うべきことを言うためには、まずはぎくしゃくした日中関係の改善が急務である。外交努力の積み重ねしかとるべき道はない。日中関係をこれ以上悪化させてはならない。
 追従するだけで友好関係が保てる日米関係とはわけが違う。小泉首相にヴィジョンはあるだろうか?


■読売新聞/社説[原潜領海侵犯]「領域警備の態勢を強化せよ」
 中国原潜とみられる今回の侵犯について、防衛庁は、沿海防御型から外洋型への転換を図るため、太平洋への潜水艦の航路を確保する狙いがあると見る。 中国の海上戦力は、艦艇約七百四十隻のうち潜水艦が約七十隻とされる。最近は潜水艦の増強に力を注ぎ、静粛性に優れた潜水艦をロシアから導入するなど、近代化に努めている。 活発化する中国海軍の動きに、日本も警戒を怠ってはならない。

 問題なのは、今回の海上警備行動の発令に当たっての日本側の対応だ。
 政府は、一九九六年暮れ、領海内を潜航する国籍不明の潜水艦に迅速に対応するため、閣議決定を経ずに、首相の判断で海上警備行動が発令できるよう、手続きを簡略化していた。
 だが、今回の発令は、潜水艦が領海内を約二時間も潜航して、領海外に出た後だった。海上自衛隊は、九日未明から潜水艦を追尾していたにもかかわらず、なぜ侵犯直前に発令できなかったのか。
 情報の伝達や分析、判断など、政府内の連携に問題があったのではないか。 外国海軍の艦船が日本の領海を侵犯した場合、領域警備任務に当たる自衛隊が適切に対応するための態勢を一層強化する必要がある。


■産経新聞/社説「海上警備行動 国の意思を一応は示した」
 問題は、領海侵犯した船舶に対して当然行使できる国際法上の武器使用の権利が、国内法によって制限されていることだ。

 現行の法制度では武器使用は認められているものの、正当防衛、緊急避難を除き、相手を殺傷するような使い方は禁じられている。海上警備行動が発令されても、海自は海上の治安維持のために必要な警察官職務執行法を準用しての武器使用しか行えない。

 これでは領海侵犯への抑止力にならない。相手側は、警告射撃にとどまることを知っているからこそ、今回のような行動をとったといえるのではないか。こうしたことを防ぐためには、現在、欠落している領域警備規定を整備する必要がある。

 諸外国では常識になっている緊急時の武器の使用基準(ROE)も、対領空侵犯措置を除いてわが国にないが、これも併せて見直すべきだ。

 沖縄本島から約五百キロにわたる先島諸島は、宮古島の空自のレーダーサイト以外に自衛隊は配置されていない。防衛の空白地域であることも相手側に見透かされているのではないか。

 中国などが海軍力を強化している現状を考えれば、昨年末に閣議決定された海自の護衛艦、哨戒機などの縮小計画は机上のプランにしか過ぎないことがわかろう。
 やはりそうきますか。


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