■毎日新聞 2004年6月14日 東京夕刊
日本外交の国連中心主義、「国際協調」は「優れた包丁」でもあり「両刃の剣」でもある。それは「米国が牛耳る国連」中心主義ということが常にありうる…
小泉さんはブッシュさんに…
小泉さんはブッシュさんに「イラク新決議採択は米国の大義の勝利」と祝い、自衛隊イラク駐留継続を告げた。国会では「人生いろいろ」とちゃらんぽらんだが、「日米同盟」の席ではすべてを見通したような表現だ。
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故レーガンさんと仲よしの中曽根さんが「首脳間の信頼関係にはざっくばらんな家族づき合いが必要。今の小泉君にはそれがない」と苦言。家族に相談もなく、独り隣家で「いただきまーす」をやる坊やでは困る?
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「米国と一緒なら安心だ」と考える人は多い。が、米国べったりとは違おう。米国に「日本とは運命共同体」と信じる人が何人いるか。この意味の家族づき合いこそサムライの戦略思考だろう。
毎日新聞 2004年6月10日 東京夕刊
時間は年々“加速”する?…
時間は年々“加速”する? 80年代レーガン時代を随分、昔に感じる。今、にわかに「レーガン時代」の神話化が進む。が、その後の日米両国の現実の歩みはどうか。どの時代も「官軍史観」は主流。慎重さが必要だ。
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レーガンさんは米国の夢を演じた。が、「我々は勝手に彼の寓話(ぐうわ)をつくり、彼も我々の寓話をつくった。レーガンにも責任はあるが、我々にもある」(G・ウィルズ)と夢の行方を恐れていた。
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実際「ソ連は消えた」が、「憲法破壊、政府の腐敗と無能力、市民の冷笑的態度、米国も深く病んでいる」「それは90年代日本の姿だ!」(H・ジョンソン『崩壊帝国アメリカ』の帯から)。そして今、イラク戦争だ。
毎日新聞 2004年6月12日 東京夕刊
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