2004年4月24日土曜日

「おれおれ詐欺」の定義

■警察官名乗りおれおれ詐欺(東京新聞)
 神奈川県秦野市のパート女性(49)が二十二日、警察官を名乗る男からの電話で、千百九十二万円をだまし取られた。秦野署は、身内の交通事故を装った新手の「おれおれ詐欺」として捜査を始めた。
 調べでは、同日午前十時ごろ、女性宅に男の声で「警察ですが、ご主人が交通事故を起こし、相手が妊婦で流産した。手術代と事後補償費四百九十六万円を指定した口座に振り込んでください。そうすれば罪になりません」と電話があった。電話口で妊婦の夫を名乗る男が「どうしてくれるんだ」と話したり、別の男が泣き叫んだりしていた。女性は、泣き叫ぶ男を夫と思いこんだという。女性は定期預金や郵便貯金を解約し、同十一時十分ごろ、指定された銀行口座に振り込んだ。警察を名乗る男の携帯電話に連絡すると、さらに四百九十六万円を要求され、振り込んだ。
 帰宅後、再びこの男から電話があり「まだ足りない」と、午後二時二十分ごろ、二百万円を振り込んだ後、夫(49)の勤務先に電話して、だまされたと気づいたという。
前にも述べたが、「おれおれ詐欺」とは「オレオレ」と言って身内を装う詐欺行為、ではないのか。電話で詐欺行為におよぶことは「オレオレ詐欺」なのか?


■産経抄(産経新聞)が自己責任論への反論の反論をしている。
 テレビのコメンテーターや新聞の人質擁護論で、意図的なのかどうか、ほおかむりしている論点がある。こんどの人質事件は特殊で異様な状況の下で起きていることだ。その一つがイラクは“超危険地帯”として再三に及ぶ最高度の退避勧告が出されていた。
 確かに国家には国民保護の責務がある。しかし退避勧告を無視して行動する人は、国としても面倒見切れません、自分が責任をとって下さいよ、というのも仕方がない。いやむしろ当然ではないか。その点に知らん顔して論じている。
 二つは、人質の多くは反戦活動家といわれている人で、日ごろは国家や政府を否定し批判している。その人たちが、いざ困った時は国家が自分を助けろというのは少々虫が良過ぎはしまいか。だが家族は「個」の責任をそっちのけにして「公」の政策変更を声高に要求した。
 それに対し違和感や嫌悪感をおぼえたのが世論なのである。“被害者たたき”でも何でもない。国民のごく普通の感覚であり、気持ちなのだった。しかもテレビのキャスターやコメンテーターは、家族の無分別をたしなめるどころか一緒になって政府を責めたり、批判したりした。
 家族は後になって「感謝とおわび」に転じたが、初めからそうしていれば世論も横を向いたりしなかったろう。繰り返すが、国民の一人一人が自分の行動に責任を持つべきことは普通のこと。何に限らず、「自己責任」の自覚を促すのは当然なことである。
 「人質の多くは反戦活動家といわれている人で、日ごろは国家や政府を否定し批判している。その人たちが、いざ困った時は国家が自分を助けろというのは少々虫が良過ぎはしまいか。」という。「政府に反逆するものは見捨てよ」という主張である。また、その後でてくる人質家族の場合はどうか。家族は国家を否定したか?それとも、「お国の方針には従いなさい」と戦前ばりに教育せよ、というのか?

 逆のことも言える。国家や「公」を好む保守派が「個」へと責任を転嫁している構図があり、逆転現象が起きている。「家族は後になって『感謝とおわび』に転じたが、初めからそうしていれば世論も横を向いたりしなかったろう」…よく言ったものである。「自衛隊撤退」という議論を封じ込めるためにでてきた政治的産物にほかならない。「世論」の使用法も極めて産経的だなぁ。


■テレ東社長「報ステ」チクリ(スポーツニッポン)
 テレビ東京の菅谷定彦社長が22日の定例会見で、古舘伊知郎(49)がキャスターを務めるテレビ朝日「報道ステーション」(月〜金曜後9.54)について「苦しんでいるようだ」と感想を述べた。民放キー局の社長が事件絡みなどを除き、他局の番組についてコメントするのは異例。言われた側のテレ朝の反応は…。
 菅谷社長の発言は、記者側が新年度の番組編成に関して「気になる他局の番組はあるか?」「報道ステーションはどうか?」などと質問したのに対して答えたもの。さすがに「なるべく自社の番組を見ているから、(報ステは)ザッピング程度」と慎重に断った上で「古舘さんは、だいぶ苦しんでいるようだ。スタートとしてはちょっと物足りない。テレ東にとっては、ある意味チャンスととらえて頑張っていきたい」と幾分、辛口の論評。その一方で「才能はあるんだから、数カ月すれば軌道に乗るんじゃないか。人間、万能じゃない。時間の問題」とも付け加え“敵に塩”ならぬエールを送ることも忘れなかった。
 報ステは、今月5日の初日の平均視聴率が14.6%(ビデオリサーチ調べ)と好発進。以降、おおむね10%台前半で推移しているが、これまでに1ケタを2回記録するなど、視聴率面からみても“前任者”久米宏キャスター(59)時代に比べ苦戦している。テレビ朝日広報部では、菅谷社長の発言について「特にコメントすることはありません」としている。

「アニメ・経済」依存症の局の社長のセリフですか…他局の番組に口出しする前に自分の局をなんとかしろよ。久米宏の後任ということで、比較される運命だが、古館なりにこなしていると見るべきだ。ときどき頓珍漢なコメントも出てくるが、それも許容範囲だろう。視聴率は10%代前半キープ、それ以上は望めないだろう。あと、コメンテーターを充実させるべきではないか。加藤千洋だけでは物足りない。


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