2004年2月4日水曜日

ブッシュ大統領再選?/民主党の存在意義

■CNN、USAトゥデー紙、ギャラップ社の共同世論調査(2月2日)によれば、大統領選がケリー上院議員とブッシュ大統領の戦いになった場合に、ケリーに投票するという人が53%と、ブッシュ大統領の46%を7ポイントも上回ったという。またブッシュ大統領の支持率は、就任以来最低の49%を記録した。まぁ、民主党の指名争いが過熱している最中なので、今後どうなるかはわからないが、久々によいニュースだ。
■2005会計年度(04年10月−05年9月)予算教書によれば、2004年度の財政赤字が前年度比4割増の5210億ドル(約55兆円)に達する。主な要因は、イラク関連支出や景気刺激のための大型減税によるものと見られている。「テロとの戦い」を最重視し国防予算は、まさに「聖域」となっており、前年度比7%増の4017億ドル、国土安全保障は9.7%増の305億ドルを盛り込むようだ。
■伝統的に共和党は「小さな政府」を志向するが、財政規律が失われていることに身内の中からも批判が出ている。確かに歳出増は9.11と因果関係を持つが、大半は教育費のような新国内支出で政府や議会が主導するものであり、裁量的支出の増加も顕著である。
■ブッシュ政権はパパ・ブッシュ同様、経済問題で敗北する可能性もある。しかも、経常収支は過去最大に膨らむ見通しだ。このような「双子の赤字」がブッシュの再選を阻む障害となるだろう…と希望的観測(笑)
■以下、2月3日付け毎日新聞社説「政党評価 迷い出る企業献金の亡霊」より、部分的に引用。
・このところ日本経団連は政治献金の再開に異常に熱心になっている。それを具体化する一環として先月末に自民党と民主党の10項目の政策評価を発表した。これによると「自民は85点、民主は50点以下」という結果が出た。これを基に会員企業に献金を促す考えだが、実に11年ぶりの献金再開になる。
・洋の東西を問わず、経済界から政治サイドに余計な資金が流れ込むとろくなことがない。しかもそれは常に美しい言葉で美化して始まるものだ。政治は「カネ」に中立ではない。ここから政治の腐敗が始まり経済界の政治への依存体制が復活する可能性がある。
・今回の経団連の政策評価に対して自民党は歓迎し、民主党もこの献金を期待する様子がありありだ。いささか失望を誘う言動だ。企業からの献金にはもっと毅然とした態度が望ましい。
・政党はかつてのゼロから年に300億円を上回る「助成金」を受け取るようになった。私たちからの「無色の献金」だ。その代わり誤解と腐敗の温床になりかねない企業献金から決別してもらおうというのだ。それがいやなら助成金を返してもらいたい。企業献金の亡霊が世に迷い出ては困るのだ。

 これに加えて、改めて問わねばならないのは、「誰のための二大政党制か?」だ。財界が両政党に便宜を図った場合、頭をなでてもらうために、競って企業の利益を代弁する危険性が生ずる。本来なら民主党が振り子のふれを戻す役割をすべきなのに、ますます「自民党」化しているのが現状だ。民主党の存在意義って一体何だ?「自民党2」でいいと思ってるなら、「二大政党制」などという誤魔化しはやめて、さっさと自民党と合併すべきだろう。
■ちなみに、先の衆院選で財界に擦り寄る自民・民主党を問題視する声は非常に小さかった…そんな中、共産党の赤旗は孤軍奮闘しており、非常に敏感になっていた。「時代錯誤な政党」と切り捨てられない存在意義が、そこにはある。


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