2003年9月29日月曜日

石原慎太郎都知事とダボハゼ

■今日の朝日新聞の社説は、「石原知事へ――ダボハゼからのお返事」だ。石原知事が「片言隻句に飛びつくばかなメディアがダボハゼのごとく食いつく」とメディア批判したことに関して、朝日は「そこまでいわれて引き下がるわけにはいきません」と再度、噛みついたのである。
■いささかヒステリックな感じもしないでもない。朝日新聞の「愛好家」にとっては、格好のネタだろう。きっと「ダボハゼ」のように食い付いているに違いない。
■しかし、撤回しないばかりか、開き直りとも取れる言動を繰り返す「バカな石原」に、実際にテロの対象となり言論の自由を脅かされているメディア(とりわけ朝日新聞)が「ダボハゼのごとく食い付く」のは当然ではなかろうか。
■「拝啓 石原慎太郎様」で始まる社説では、以下のことを指摘している…
・日朝首脳会談を目前に控えた記者会見で、「とてもいいことだと思う。失うものは何もないね」と評された。それと最近の批判はどう整合するのか?
・首脳会談によって、北朝鮮が拉致を認め5人の被害者の帰国が実現した。あの首脳会談がなければ、いまだに事実はベールに包まれていた。そのことは正当に評価すべきだ。
・「外務省は拉致問題について25年間、何もしなかった」という指摘は明らかに言い過ぎ。
■続けて石原個人への批判…ちょっとどうなんだと思うものの、なかなか面白い。
・25年間にわたって国会議員を務めたが、拉致問題に関する発言はいっさいしていない。99年に政治活動を回想した「国家なる幻影」を出版したが、そこでも拉致問題への言及はない。
・田中氏が首相らの意向を無視して好き勝手に外交を展開しているという批判も不思議。田中氏を重用している政府の最高責任者は首相なのだから、堂々と小泉批判をしたらどうか。
■特に後者のものは、正当な指摘だ。総裁選の応援演説でなされた発言なのに、小泉批判はしていない。卑怯と言われても仕方あるまい。「官僚」を叩くのは簡単で、それは「ダボハゼメディア」やポピュリストの政治家が最も得意とするところである。


0 件のコメント: