2006年8月16日水曜日

靖国神社の財政難 

■「小泉効果」で活況かと思いきや、財政難だそうです…

■靖国神社が財政難 戦争世代減り寄付激減(朝日新聞08月12日)
 神社の収入は、(1)さい銭や寄付、玉串料といった宗教活動による収入と、(2)不動産貸し付けなどの収益事業からなる。 神社の収支は公表されていないが、複数の関係者によると、85年当時は年約32億円あった収入は、企業からの寄付や慰霊祭などが減ったことにより、半分程度に落ち込んでいるという。
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 収入減の大きな理由は、全体の7、8割を占める(1)のうち、戦争世代が亡くなっていく中で、大口の寄付が激減していることだ。

 「毎年100万円単位で奉納していた中小企業の経営者が亡くなって息子の代になると、関心がないため寄付をいただけなくなります」と、ある総代は打ち明ける。

 このところ、参拝者の増加で小口のさい銭収入は増えているものの、戦友会の解散や遺族が亡くなるなどのため、慰霊祭(戦友会だと祭祀料3万円から)や永代神楽祭(初回10万円から)も大幅に減っている。関係者は「かつては春、秋の例大祭になれば拝殿は満杯になりましたが、この数年は空席だらけです」と嘆く。

 売店やビルの賃貸料、駐車場収入、遊就館の入場料などからなる収益事業も落ち込んでいる。帝国データバンクによると、申告所得額が96年は約4億円だったが、05年は2億3500万円に。神道系の宗教法人では3位だが、1位の明治神宮の5分の1以下だ。ビルの賃貸料が引き下げられているのが響いているという。

 神社を支える崇敬奉賛会の会員も減り続けている。奉賛会の年会費は3000円で、会費の剰余金を神社に納めている(05年度分、約1億3600万円)。02年度の9万3000人をピークに、05年度は8万人に。会員の7割は70歳以上で、主に死亡などによる退会で毎月1000人ずつ減っているという。
 ふーん、戦争世代の減少は「靖国派」の増大で補えるわけでもないんだね。結局、口ばっかなのか。

■で、こういった状況を危惧してか、「バーゲンセール」を行っているというのが、朝鮮日報…「軍国主義商売」って、すごい見出し。。。

■「軍国主義商売」の靖国神社、現在バーゲン中(朝鮮日報)
「軍国主義の灯を消すな」 必死にあがく靖国神社(上)

 靖国神社は「バーゲンセール」中だ。13日、靖国神社ないの戦争博物館「遊就館」。正門前に「小中学生は無料」という看板がかかっている。遊就館の入場料はもともと小中学生で300円だった。夏休み中は「子供向けバーゲンセール」を展開しているのだ。高齢者だけを顧客対象としてきた「軍国主義商売」はそのうち成り立たなくなりそうだからだ。

 靖国神社が遊就館を拡張したのは2002年。49億円を投じた。年間事業所得の20倍を超える巨額の投資。神社の広報課は本紙の取材に「昨年の遊就館入場者は36万人で、これまでの最大数を記録した」と話した。靖国神社全体の参拝客については「年間約500万人」という。しかし、靖国神社の境内には誰でも自由に出入りできる。その入場者数はどのように計算するのか、と尋ねると「推定」と答えた。

 靖国神社の広告以外に、首相の参拝や韓国・中国の反発も入場者数の伸びに大いに役立っている。神社最高責任者の南部利昭宮司は「中国が“靖国、靖国”という。(日本のメディアの)靖国報道を広告費に換算すれば一日1億円(毎日新聞6日付報道)」というほどだ。南部宮司は日本最大の広告代理店・電通に23年間勤務した後、不動産賃貸会社・南部恒産の現職社長を勤めている。深刻な状況にある靖国神社の財政再建のために登板した助っ人だ。
 「小中学生は無料」って、新たな顧客層を開拓してるというよりも、むしろ同伴の親とかをターゲットにしてんじゃないの?

■この宣伝効果ってのが面白いな。「首相の参拝や韓国・中国の反発」は1セットであって、反発がなければ、参拝の宣伝効果もないだろうね。ま、いずれにせよ、今後、苦境にたたされるのは必至。「靖国派」の皆さん、がんばってくださいや。


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