2004年10月7日木曜日

イラク人の抵抗?

「イラク人には抵抗の権利が」…解放2女性の発言波紋(読売新聞)
 「イラク人には抵抗する権利がある」――。バグダッドで武装勢力に拉致され先月28日に解放された民間援助団体のイタリア人2女性が、帰国後、米国のイラク占領政策や、ベルルスコーニ政権の対米協力に批判的な発言を活発に行い、賛否両論を巻き起こしている。5日発売され、「今年の欧州のヒーロー」を特集した「タイム」欧州版の表紙に、解放されたシモナ・パリさん(29)とシモナ・トレッタさん(29)の写真が掲載され、2人への注目度の高さを裏づけた。

 イタリア有力紙「コリエーレ・デラ・セラ」とのインタビューで、シモナ・パリさんは、イラクに派遣されているイタリア軍は「疑いなく撤退すべきだ」と語り、イラク暫定政府は「米国人に操られたかいらい」と非難した。

 「2人のシモナ」は、「米軍が引き揚げたあと、イラクに戻り人道支援活動を続けたい」としている。これに呼応するかのように、左翼民主党の一部など野党勢力は、「部隊の早期撤退」の声をあげはじめた。左派系紙は、概して2人に好意的だ。一方、2人が帰国直後、「イスラム教徒の人々に感謝している」と言っただけで、ベルルスコーニ政権への謝意は表明しなかったこともあって、保守系マスコミは2人に批判的だ。

 保守系紙「フォリオ」は、イラクでは、欧米諸国などの数多くの人質が殺害されたことを指摘し、「2人は英雄扱いされるべきでない」との論説を掲載した。2人はその後、政府への感謝の言葉を述べたが、一部与党議員からは、「日本でもやったように、イタリア政府は帰国費用を本人たちに払わせたらいい」との声も出た。
 日本との対比で見ると、興味深い事例になるかもしれない。日本の場合、人質が開放された時には、バッシングの嵐だったから、口をつぐんでしまったけども、そうなってなかったら、こういった批判をしたのかな。さて、「自己責任」論は出てくるだろうか?彼女たちはバッシング対象になるのだろうか?今後、注目ですね。

■もっとも、イラク人たちが「アメリカ憎し」としても、平和を犠牲にしてまで「抵抗」を望んでいるとは到底思えない。


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