2004年8月18日水曜日

伸身の新月面が描く放物線は栄光への架橋だ

体操ニッポン、復活の団体「金」 男子 モントリオール以来28年ぶり(共同通信)
 アテネ五輪第4日の16日、体操の男子団体総合で日本が優勝し、1976年モントリオール大会以来、28年ぶりとなる金メダルを獲得した。モントリオールまで五輪5連覇の黄金時代を築いた日本はその後、低迷が続いたが、7大会ぶりに五輪を制して「体操ニッポン」復活を果たした。日本は今大会3日連続の金で、5個目。金メダル数は早くも前回シドニー大会に並んだ。
 日本は決勝の最初の床運動で7位と出遅れたが、徐々に追い上げ、5種目を終えてルーマニアに次いでわずかな差で2位。最後の鉄棒で米田功(徳洲会)鹿島丈博、冨田洋之(ともにセントラルスポーツ)が高得点を連発して、劇的な逆転勝ちを演じた。2位は米国、3位はルーマニアだった。
 日本は男子団体総合では3位だった92年バルセロナ大会を最後にメダルからも遠ざかっていたが、一挙に世界の頂点まで盛り返した。
 すばらしかったです。気になったのが、何度も流されるこのセリフ…


■刈屋富士雄(NHKアナウンサー)
「伸身の新月面が描く放物線は栄光への架橋だ」

 最後の演技者、冨田洋之がフィニッシュの伸身新月面宙返りをしたときに発した言葉。タイミングもばっちり合っていた。

■これは明らかに名言を意識したお言葉ですね。各局、この場面を使うわけだしね…狙っていたのだろう。明らかにNHKテーマソング「栄光の架橋」(ゆず)を意識している(さすがにまんまだとまずいので「への」に変えている)。民放も流すわけで、こういうのはどうなんでしょうか。

■架け橋,掛け橋,掛橋,懸け橋,懸橋…と表記はありうるけど、ゆずの「栄光の架橋」を意識していることから、「架橋」だろう。五輪を象徴する言葉として、2004年流行語大賞を取るだろうか。となると、ライバルは「田村亮子でも金、谷亮子でも金」だ。あるいは、野球が優勝して、長嶋マンセー的状況になれば、「長嶋ジャパン」だろう。北島康介の「超気持ちいい」は勘弁して欲しい。


■書いた次の日(2004/08/18)…こんな記事も。
体操実況も金メダル! NHK刈屋アナ絶叫(日刊スポーツ)
 「伸身の新月面が描く放物線は、栄光への懸け橋だ!」。アテネ五輪体操男子団体決勝を実況したNHK刈屋富士雄アナウンサー(44)が叫んだ。金メダルを目前にした日本チームの冨田洋之が最後の鉄棒に臨んだ場面。28年ぶりの金メダル決定後には「日はまた昇りました」とたたえた。17日早朝、体操日本の28年ぶり快挙は、テレビの前の視聴者を興奮の渦に包んだ。
 冨田がフィニッシュに入ろうと勢いよく鉄棒を回っている時、刈屋アナは冨田の着地を待ちきれないように声を上げた。「伸身の新月面が描く放物線は、栄光への懸け橋だ! 」。
 午前5時39分。着地が見事に決まると、刈屋アナの語り口は興奮したものになった。「勝った、勝った、勝った!  勝ちました。勝ちましたニッポン」。電光掲示板に日本の得点が表示され、金メダルが確定すると「体操ニッポン、日はまた昇りました」と絶叫した。
 表彰式では「オリンピック発祥の地アテネ、その真ん中に日の丸が上がりました」と感無量のコメント。解説の小西裕之氏(ソウル五輪体操男子団体銅メダリスト)が号泣しているのを見て「小西さん、どうぞ泣いてください。小西さんの目から大粒の涙が出てきました」と話した。
 刈屋アナは、83年にNHK入局。現在は主に大相撲の実況を担当し、局内では早大ボート部出身のイケメンアナウンサーとして知られる。これまでアトランタ、シドニー五輪で実況を担当し、今回は夏冬通算6度目の「五輪出場」。今大会では、体操のほかに、ボートなどの実況も予定している。
 アテネ出発前には「極限状態に見せる人間のドラマをしっかりとらえてお伝えしようと思います」と話していた。ちなみに「栄光の架橋」はゆずが歌うNHKの五輪テーマ曲のタイトルでもある。
 午前0時すぎから明け方まで放送されたNHKの五輪中継の平均視聴率は、この時間帯としては異例の9・4%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)。占拠率は41・5%に達した。体操男子の28年ぶりの快挙は、視聴者を明け方までテレビの前にくぎ付けにした。同局の視聴者センターには「刈屋さんの実況は非常に良かった」「名ぜりふだった」などといった声が寄せられたという。

 …なんと言いましょうか。。。


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