2004年7月13日火曜日

参院選/当選?落選?

■う〜ん、選挙結果は微妙ではある。が、51議席という低い目標すら達成できなかった意味で、自民党は敗北したと言えるし、民主党は自民党を上回ったわけで、勝利をおさめたのだろう。

■いまさら選挙結果の要因を挙げようとも、真新しいものを提供する自信もない。まぁ、備忘録として東京新聞の核心を…
 自民党は、「三種類の逆風」にさらされた。年金制度改革関連法案の強行採決。イラクで編成される多国籍軍への自衛隊参加問題。そして「人生いろいろ」に代表される首相の雑な発言だ。

 これらの逆風の源流をたどると、すべて「首相が説明責任を果たしていない」という問題に行き着く。年金法案の扱いは、国民や野党に対する説明や配慮を欠いていた。自衛隊の多国籍軍参加は、国民より先にブッシュ米大統領に表明した。そして、「人生いろいろ」発言は、自らの不動産会社社員時代の厚生年金保険料肩代わり問題を追及された時、開き直るように飛び出した。

 首相は、就任以来三年間、言い訳めいた説明をだらだら繰り返すのでなく、歯切れのいい「ワンフレーズ」を繰り返すことで国民から高い支持を得てきた。

 だが、今回は、その「ワンフレーズ」が裏目に出た。首相の政治手法に、国民が強い違和感を覚え始めたと言った方が正確かもしれない。

 昨日も述べたが、「不真面目」な小泉・「真面目」な岡田の組み合わせがよかっただけ。民主党の政策のおかげでもない。有権者は小泉首相にお灸をすえたかったのだ。

■議席数だけ見ると、共産党の議席を民主党が強奪したって印象。赤旗の発行部数が伸びてるって強がっているけど、支持者の高齢化は深刻なのかもしれない。「二大政党」なるまやかしに弱小政党は滅びる運命なのだろうか。


■選挙番組はテレ朝を中心に見てた(知人と飲んでたため、あまり覚えていないのだが)。テレ朝・TBSはまずまずな感じ。日テレは見る気しなかった。フジテレビはこりずに「踊る大選挙戦2004」だ。「トリビアの泉&踊る大捜査戦」に便乗…うんざり。テレ東は「小泉訪朝の裏側」みたいなことをやっていた…他局と別のことしないと数字がとれないってのはわかるけど、違うだろって感じ。今まさに開票って時にやることか?

■フジテレビに三宅久之と森田実が出ていた。「明日の朝刊の見出しは?」ってなコーナーで、森田実の答えに三宅が「民主党機関紙的だね」と皮肉を言っていた。そりゃぁ御用体質の三宅とアンチ自民な森田とでは衝突するよね。見てておもしろかったけども。

■フジには石原ファミリーを使わないといけないきまりでもあるのだろうか。石原伸晃・石原良純がスタジオに、石原慎太郎が電話出演…伸晃はオヤジの放言をどう思ってんだろ?

■岡田克也…いやぁ、気持ちいいぐらい仏頂面でしたね。偽善者丸だしでニヤニヤ笑う菅直人とは大違い。



★注目のあの人は?

●勝ち組(当選)

▼竹中平蔵
→ちなみに、当選=勝ち組、落選=負け組は竹中を意識して使ってみたのだった。竹中は勝ち組が大好きなのだ。勝ってる人はいいですよ。でも負けてる人にはセーフティーネットがないんだよね。まぁ竹中さんの場合は特別で、いつでも御用学者に戻れるわけだが。にしても、逆風が影響して、思ったより票が伸びなかったね。慶應大生らしきボランティアがたくさんいた。さすがマック竹中、見事なコストカット。

▼荒井広幸
→比例区だったら全国の郵便ポストの力が得られる。考えたねぇ。竹中さんの力を利用して当選ってのもしてやったりだね。

▼荻原健司
→スポーツキャスターになると弟クン(荻原次晴)と潰し合いになるからね。無事、就活に成功しました。「K点越え」(K点=これ以上飛んでは危険だとされる地点)を目指すって言ってたけど、自民党には極限地点などなく、どこまでも危険地帯に飛んじゃうんだよねぇ。

▼田中直紀
→この人についてはどうでもいい。田中真紀子が笑えるんだ。粗悪品・欠陥品の小泉首相に1議席プレゼントってのは、どうやっても正当化できないよ。まぁ、メディアには面白いネタを提供してますがね。

▼尾立源幸
→島田紳助が応援した候補。「サンデープロジェクト」で司会したせいで、すっかり「政治のプロ」になったつもりらしい。借金で国が破綻するといったトンデモ経済論を展開しており、いよいよタチが悪くなってきた。

▼喜納昌吉
→なぜ民主党から立候補したのかわからないし、公認した民主党も滅茶苦茶だ。まぁ、大橋巨泉の二の舞にならぬよう、せいぜいがんばってくださいよ。「すべての武器を楽器に」ですか…そりゃ大変だなぁ。とりあえず、手始めに、自衛隊を音楽隊にしないといけないし…あぁ、あと、西村眞悟にもギターを教えてやっくださいよ。

▼蓮舫
→「子供」「母親」をゴリ押し。どうもこういう候補は好かんです。

▼白眞勲
→まぁ、どっちでもいいや。

▼糸数慶子
沖縄選挙区無所属。与党候補との一騎打ちに勝利。赤旗では「日本共産党、沖縄社会大衆党、社民党、民主党などが推薦する」と申し訳なさそうに「民主党」を末尾に加えているのが面白かった。なんでも、日本共産党と「日米安保条約廃棄」「消費税の増税反対」などの政策協定を結んだ、とある(民主党と手を組んだと反発を抑える上で、ここは強調したいところだろう)。はて、民主党はなぜ推薦したんだろう?勝ち馬に乗りたいってこと?節操がないねぇ。


●負け組(落選)

▼鈴木宗男
→意外と善戦した。次の選挙では松山千春を引きつれて、道産子政党「ムネオハウス」を結成するよ。比例1位にムネオ、2位チハル。当選、間違いない。ご自身のトレードマークでもある熊のために、より快適な道路を作れるようがんばってください。

▼神取忍
→血税を使って自民党にボディーガードを提供するほど、国民はおひとよしじゃありませんよ。大仁田厚ほどの知名度もないし。参院は「プロレスの府」ではありません。

▼青島幸男
→この人、政治をなめてるとしか思えない。

▼増元照明
→拉致問題に関してはがんばって欲しいし、応援もしたい。だが、はっきり言って、こんな人を永田町に送り出すわけにはいけない。考え方もまるで支持できないし、何一つ評価できるものがない。ただ、「増元るみ子さんの弟/拉致被害者家族」ってだけ。あと、安明進が応援演説してたのには笑った。こいつ、どこにでも現れるな。怪しすぎ。「(拉致被害者は)生きている」と言い続けることでギャラを手にできる。真偽を確認するすべはない(もし嘘だったら、拉致問題は永久に解決しない!)。最も拉致問題が解決して困るのは彼だよ?

▼辻元清美
→う〜ん、残念。「ごめん!」とか涙の演説にはややうんざり。田中康夫&ヤッシーも応援して、見事な集客力だったみたい…長野では不人気でも、知名度は抜群だね。「政界ののヤスキヨ」で後半盛り返したみたいだけど…

▼中村敦夫
→う〜ん、残念。「みどりの会議」ねぇ…「二番煎じ」感は否めないんだけど、共感はできる。知名度不足ですかねぇ。もっと支持が広まってもよさそうなもんだが。ご本人は引退するそうです。


■すでに指摘されていた「一票の格差」について…「こんなに違う1票の重み」(時事通信)
 【高得票落選者】
(1)大阪  辻元清美  718,125 無所属
(2)東京  青島幸男  596,272 無所属
(3)北海道 西川将人  552,993 民主
(4)北海道 鈴木宗男  485,382 無所属
(5)東京  今村順一郎 453,287 共産

 【低得票当選者】
(1)鳥取 田村耕太郎 151,737 自民
(2)高知 広田一   159,178 無所属
(3)徳島 小池正勝  166,032 自民
(4)佐賀 岩永浩美  197,100 自民
(5)香川 山内俊夫  204,392 自民
改めて思うけど…自民党、田舎で強すぎ。


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