2004年6月6日日曜日

御用新聞=読売新聞

■牛歩戦術、問責決議連発、時間稼ぎ…いくら他に抵抗するすべがないといっても、こんなことで国民の支持が得られると民主党は思っているのか。オッサンの金縛りにあってる演技(コント?)なんて嘲笑狙いとしか思えない。民主党のバカな行動に焦点が集まり、「政治不信」という名の元に、政府の幾多の暴挙が不問に付されてしまう。それで誰が利するというのか。

■森ゆう子 が三時間の最長演説。家族の話とかしちゃって…あげくメディアに茶化されて、「民主党はなにやってんだ?」と不信感を高めるばかり。有権者の政治的無関心を正当化するための根拠を与えているようなものだ。どうせなら、年金について大演説でもやればよかったのにと思う。


■読売新聞/社説が「御用新聞」っぷりを披露している。もはや魂まで売っちまったんだろう。
 民主党の姿勢は極めて疑問だ。衆院段階では、自民、公明両党との三党合意に基づいた「公的年金制度の一元化を展望した検討」を付則に明記する修正に賛成した。参院では、この付則が盛り込まれた修正案が審議された。にもかかわらずその廃案を求めたのは理解できない。
 これでは、当初から参院では、修正案に反対して「三党合意」を事実上、ほごにしようと考えていた、と受け取られても仕方がない。
 民主党の岡田代表は「法案への反対と三党合意は別だ」と言うが、藤井幹事長は「いずれ三党合意は消える」と述べている。公党として無責任な姿勢だ。
 採決を遅らせるための「牛歩」に至っては、五五年体制下で“何でも反対”の社会党が多用した国会戦術だ。
 衆参両院での対応の違いも、時計の針が逆戻りしたような国会戦術も、参院選に向けて、与党との対決姿勢を誇示するためのパフォーマンスだろう。それにしても、「牛歩」ぶりを見ていると、いい年をした大人が……という“滑稽感”を禁じ得ない。
 また、年金問題を党利党略の道具に使うようでは、政権を目指す責任政党とは言えまい。

「選挙への思惑が封じた抜本論議」と題した社説だが、政府批判は皆無。強いてあげれば…「他方で、与党が採決を急いだ背景には、法案の骨格を作った公明党に対し、自民党が参院選での選挙協力を念頭に配慮した、との見方がある」ぐらいのもんか。「見方がある」ってだけで、「私たちが言っているわけじゃない」ってんだからまいっちゃうわ。
 「何でも反対の社会党」「責任政党」という体制派の常套句までお目見え。気分はすっかり「ザ★自民党」ですね。

■産経ですら「与党は三日の参院厚生労働委員会で共産、社民両党などの質問を抜き打ち的に打ち切り、同法案を可決した。議会制民主主義のルールに反する行動と指摘せざるを得ない」(産経新聞/社説)とかる〜くですが批判してますよ…


■それにくらべて、毎日新聞はバランスがよくて好感がもてる…って、またしても毎日を持ち上げるわけだが、私は決して毎日の回し者ではない。
 今回の最大の責任は、もちろん政府・与党にある。
 問題があるのは法案の中身だけではない。未納問題をきっかけに国民は一段と不信を募らせているのに、自民党は「大したことではない」と言わんばかりに、依然、所属議員の納付状況公表を拒んでいる。勤務実態が疑わしいのに厚生年金に加入していた小泉純一郎首相も同じだ。けじめがまるでついていない中、数の力で参院厚生労働委員会の採決を抜き打ち的に行ったのだ。野党が反発するのは当然だった。
 小泉首相自身が「望ましい」と言い出した国民、厚生、共済各年金を一元化する話はどこへ行ってしまったのか。
 一元化は「07年3月をめどに結論を得る」と自民、公明、民主3党で合意した。ところが、4日決定した「骨太の方針04」では当初原案に検討課題として記されていた「年金の一元化」の文言が最終的に消えた。
 元々、本気でやる気はなく、「今回の改革は小手先だ」という批判をかわすための方便だったと言われても仕方ない。国民は、その無責任さを忘れないだろう。
 昨日、負担と給付がデタラメって言っていたが、今度は首相の政治姿勢についての批判。「人生いろいろ、会社もいろいろ、社員もいろいろだ」とかいいかげんな答弁ばかりして、国民をなめきっているとしか思えないんですがね。

 まぁ、もっとも、民主党だってほめられたものじゃない…

 民主党にも責任の一端はある。菅直人前代表の未納問題の処理とともに、大きな失敗だったのは3党合意だ。そもそも合意は玉虫色で一元化が実現する保証はない。にもかかわらず合意を急いだのは、菅氏の進退問題も幕引きにしようとした意図が見え隠れした。
 署名したのは当時幹事長の岡田克也代表だ。その点を与党に突かれ、その後の対応を鈍らせた。岡田氏が「今回の案で抜本改革されるのか」と追及しても、首相には、だから今後3党で協議機関を作ると合意したではないか、とかわされるだけだった。本来、政府案をいったん廃案にしたうえで合意するのが筋だったのだ。
 また、「民主党はやはりスウェーデンの『所得比例年金に一本化』という対案を提示した。せっかく検討に値する案を示しながら『保険料は現行の13.58%で据え置き、給付は50%を維持する』など、どう考えても実現不可能な内容であるため、論議の対象とならなかった」(日経新聞)のであろう(まぁ、数字を持ってない野党にどこまで具体的なものを望めるか…って問題もあるが)。
 で、結局、この年金国会がどうなるのかというと…
 民主党は「与党が横暴だから3党合意は消滅した」と主張し、与党は「民主党は合意を守らず無責任」と反論する。今後は参院選を意識した泥仕合が始まるだろう。
 しかし、国民にとっては、こうして抜本改革の道が閉ざされることこそが最大の不幸である。
 本当に長い期間耐えられる制度を構築することは共通認識だったはずだ。16日の国会会期末まで時間はある。一元化を中心に据えた抜本改革に関し、国会が責任を持って全党が参加する協議の場を直ちに設け、徹底的に議論を始めるべきだ。
 年金制度の危機にとどまらず、政治そのものが危機的状況にある。それを認識した方がいい。
 でも、政治不信で終わっちゃったら、与党の勝利…ってことに結局なるんだよね。民主党のアナログ戦術は、与党が利するだけになった。池田大作の影は日に日に大きくなるばかりだ。そのうち首相も靖国参拝してる暇を惜しんで、池田大作詣でをし始めるかもね。

■政治家はなにやってんだ…と国民は思うだろうし、投票場を遠ざける結果となるだろう。そう言えば、民主党の前ネクスト総理は低投票率を嘆いて義務投票制にしようなんて言ってたね。もはや悪いジョークにしか聞こえないわけだが。


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