2004年6月23日水曜日

小泉内閣機関紙「しんぶん読売」

御用新聞読売新聞は昨日の党首討論についても執拗に民主党を攻撃している。
■読売新聞/社説[党首討論]「掘り下げるべき『年金』『イラク』」
 年金問題で、民主党の岡田代表は、成立したばかりの年金改革関連法の「白紙撤回」を求め、政権を取れば、廃案にすると訴えた。確かに抜本改革とは言えないが、“政権党”ならば、年金財政が破綻するのを放置することはできまい。
 自民、公明の与党と民主の三党は、先の国会で年金一元化を含め、抜本改革の議論を始めることで合意した。有権者が求めているのは、将来に安心感を持つことができる、年金をはじめとした、医療や介護など総合的な社会保障制度の構築に向けた建設的な論戦だ。
 岡田氏は、国民年金を含む年金一元化を提唱し、「年金目的消費税」の創設を求めた。消費税率引き上げなど財源問題は避けて通れない。これをたたき台に、消費税論議を深めるべきだ。
 小泉首相も、岡田氏も、納税者番号制度の導入の必要性に言及した。年金制度の一元化には不可欠だ。さらに議論を進める必要がある。
 イラク問題では、岡田氏は、イラクに派遣された自衛隊の多国籍軍参加に反対し、撤収を求めた。
 この点について、首相は、民主党は、新しい国連決議の下で、イラク人による政府の要請があれば、自衛隊の多国籍軍への参加を検討するとしていたではないか、と批判した。確かに、民主党は、従来の方針との整合性に疑問がある。
 岡田氏は、イラク暫定政権ではなく、選挙を経た政権の要請が、自衛隊派遣の要件だとの考えを示した。
 だが、暫定政権は主権を移譲され、国連が認めた政権だ。その政権から、多国籍軍への参加を要請されても拒否するというのは、無責任ではないか。
 岡田氏は、日本は自衛隊撤退の替わりに何をするのかと問われ、「資金力と国連を引き出す外交力」などと答えた。あまりに抽象的すぎる。具体的な政策の方途を示してほしい。
 この御用体質はどうしようもないね。小泉政権への批判は読売ではタブーになっているようで、読売から批判は聞かれない。とりあえず、政敵である民主党を叩いておけばOKがもらえるようだ。小泉流に言えば、まさに「新聞もいろいろ」ですね。
■「政権党」ならば…って、またそれか。民主党は政権党じゃないからね、と言いたいわけだ。「建設的な議論」とは、体制側の常套句であり、民主党に与党への擦り寄りを要求するものだ。だが、小沢一郎が言ったように、「自民党と同じならば存在価値はない。基本的な考え方が違うから価値がある」のである。
■東京新聞/社説「党首討論 公明の口の重さは何か」
 言葉の軽さが最近目に余る自民党総裁の小泉純一郎首相も、さすがに神妙に応答した。岡田克也民主党代表は、腰を据えた理詰めの議論でまずまずのデビュー戦。志位和夫共産党委員長は年金財源としての消費税増税反対、福島瑞穂社民党党首は憲法改悪反対を一義的に掲げて、ともに党の独自色を鮮明にした。
 例外だったのは公明党の神崎武法代表だ。自民党と連立を組んで四年八カ月になる。昨年秋の総選挙では多数の小選挙区で自民候補を後押しし当選させた。創価学会という巨大な宗教団体をバックに、いまや小泉政権の命運を握る。その影響力の大きさは、神崎氏が「政策実現力では負けない」と豪語するとおりだ。
 その神崎氏の歯切れが悪かった。政府の年金改革をリードしてきた、と紹介されて「リードしたわけではない。与党間で進めたことだ」と弁明し、自公民の三党合意を盾に「公党間の約束を守れないようでは」と岡田氏を批判、国民の不満に面と向かう気迫は感じられなかった。
 自衛隊の多国籍軍参加問題にもメリハリある発言は聞けず、憲法上もまったく問題ない、とする首相の主張を事実上補足するにとどまった。
 曲がりなりにも「平和と福祉」を旗印に地方選で順調に勝ち進んできた党だ。争点が争点だけに、力を込めて主張しにくいという事情があるのなら、分からないでもない。
 今回参院選には比例一千万票獲得の目標を掲げている。二大争点を避けて通るわけにはいかないが、かといって深入りすれば批判を覚悟しないといけない。そんなためらいが神崎氏の口を重くさせたのかどうか。
 公明党らしさが極端に薄らいではいまいか。かつてなら、勤務実態がないのに厚生年金に加入していた首相の例の「人生いろいろ」発言は許さなかったはずである。国会や国民に説明する前にブッシュ米大統領に多国籍軍参加を約束する首相のむちゃにも、ひと言あったに違いない。
 与党であることにこだわって主張が鈍るようでは先が思いやられる。
 「政策実現力」?なんですか、それは。まぁ、自民党と手を組んで、数にものを言わせれば何だってできるってもんだ。「政策実現力=数の論理」である。
■ただ、「公明党らしさ」なるものを発揮されても困るわけよ。持ち前の「政策実現力」でもって、年金改革法案みたいな悪法をバンバン通されたり、党利党略で「地域振興券」みたいなものをばら撒かれても困るし。「公明党らしさ」ってのは要するに、池田大作の意向が十分に反映された状況なわけでしょ。それはやっぱり嫌だなぁ…
■鈴木宗男氏を応援、大仁田議員を厳重注意
 自民党の大仁田厚参院議員が21日、札幌市内の街頭演説など2か所で、無所属で参院選北海道選挙区に立候補予定の鈴木宗男氏の応援演説を行った。これに対し、青木幹雄同党参院幹事長が22日午前、大仁田氏を呼び出し「公認候補がいるのに、ほかの候補を応援するのはおかしい。二度と同じマネをしないように」と厳重注意した。
 自民党からは同選挙区に現職で公認の中川義雄氏が立候補する予定。
 大仁田事務所によると、大仁田氏は21日、ラジオ番組の収録で札幌を訪れた際、鈴木氏側から「札幌にいるなら顔を出してくれ」と要請を受けた。大仁田氏は「個人的に鈴木先生を応援したい」として、札幌市大通り公園の街頭演説と同市内の集会に相次いで参加し、「国から予算を持ってくることが出来るのは鈴木先生だ」などと支持を訴えたという。
「国から予算を持ってくることが出来るのは鈴木先生だ」って、そのおかげで「熊のほうが多く通る道路」がたくさんできたものね。でも、無所属議員が従来みたいに「ムネオハウス」を作れるとは思いませんが。


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