2003年11月13日木曜日

土井たか子・辞任

■土井たか子・社民党党首
「敗北の責任は党首である私にある。党全体の責任を取り、党首を辞めることを決意した。」
ついに土井党首が辞任か。
朝日新聞が山口二郎(北大教授)と田原総一郎のコメントを紹介していた。


■山口二郎
「社民党の歴史的役割が終わったということだ。土井さんが委員長の時代、89年参院選で社会党が躍進したことが、90年代の政治流動化のきっかけになった。その功績は大きい。だが、最近は党勢が縮小する中で頑固に護憲だけを唱える思考停止状態に陥り、ポスト冷戦時代の大きな世界的流れの中で、憲法9条の精神を守るため具体的にどうするか、高齢社会にどんな税制で対応するのかといった建設的な提案を示せなかった。」

…そうですね。別のところでも書いたが、「護憲頼み」という印象は否めなかった。
まぁ、確かに「福祉重視」「環境問題」「女性政党」など他党には見られない部分があるんだが…。「隙間産業」的な戦略をもっとアピールする余地があったのではないか。

・福祉重視
今の時代に「高福祉」は不人気だが、「マニフェスト選挙」の中で、より具体的に財源などを明記して、持続可能な福祉国家のヴィジョンを示していれば、注目を集める余地はあったと思う。自民党も民主党も明確なものが作れなかったわけだし。

・環境問題
環境問題のサークルの知人たちは、だいたい社民党支持者なんだが。

・女性政党
社民党ほど女性が政策立案に参画している政党はない。他党の女性議員は「お飾り」扱いだ。それに女性の地位向上を訴え続けている。だが、取り上げられるのは、いつも問題発言に抗議している姿だ。メディアが求めている絵なんだろうが、これでは「文明がもたらしたもっとも悪しき有害なものはババァ」(石原慎太郎)という印象を与えてしまいかねない。

どうやってアピールしてくのか…それが問題だ。
強烈な「看板」を用意するしかない…というのが悲しい現実なのかもしれない。福島瑞穂は、誰かさんじゃないけど「優等生」という感じで、今以上に影が薄くなっていくことは目に見えている。



■田原総一朗
「残念のひとこと。ナショナリズムの傾向が強まっているいまの世の中で、護憲政党の社民党の存在は必要だと思う。しかし、土井さんあっての社民党。土井さんが辞任することで世代交代が進み、社民党が民主党に吸収される流れが強まるのではないか。」

前段はいかにも田原って感じのコメントだが…

社民党の個々の議員が民主党に避難するという状況はあるだろうが、政党として合併はないのではないか。なにせ民主党と合併することは、社民党の敵である西村眞悟とも手を組むってことになるわけで。


西村眞悟の「強姦」発言…『週刊プレーボーイ(1999.11.2号)

「社民党の(集団的自衛権に反対を唱える)女性議員に言うてやった。『お前が強姦されとってもオレは絶対救ったらんぞ』と。」
「例えば、集団的自衛権は『強姦されてる女を男が助ける』という原理ですわ。同じように言えば、征服とは『その国の男を排除し、征服した国の女を強姦し、自分の子どもを生ませる』ということです。逆に、国防とは『我々の愛すべき大和撫子が他国の男に強姦されることを防ぐこと』」
「核とは『抑止力』なんですよ。強姦しても何にも罰せられんのやったら、オレらみんな強姦魔になってるやん。けど、罰の抑止力があるからそうならない」


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