2003年7月10日木曜日

政権公約

■阪神タイガース、マジック点灯。はいはい、阪神優勝…よかったね。
■小泉純一郎首相は9月の自民党総裁選で掲げる「政権公約」を8月に発表し、再選されればそれを今秋にも予想される次の総選挙の党の公約とする考えを明らかにした。一方、民主党の菅代表は次の総選挙を「政権選択の選挙」と位置づけ、月内にも政策実現の具体的な数値目標や時期を示した党の「マニフェスト」の第1弾を発表する方針。次期総選挙は小泉自民VS菅民主の「マニフェスト対決」の様相を示し始めた…らしい。
■小泉首相は具体的に、?道路公団民営化の法案を来年の通常国会に出す?郵政事業民営化を次期総裁任期である3年間で必ず実現?地方分権を推進し、3年で国から地方への補助金を約4兆円削減し、地方に税源移譲する…などが掲げられる予定だとか。まぁ、党内でマジョリティーになる必要があるわけで、民主党ほどラディカルなものは無理だろう。それほど中身には期待できそうにもない。
■だが、「人寄せパンダ」の田中真紀子を引きつれて「改革!改革!」と絶叫していた前回の総裁選からしたら大きな進歩だと思う。あとは「この程度の公約は大したことはない」と言ってはばからない小泉さんが、「政権公約」をちゃんと守ることを信じるしかないのだが。
■こうなると、小泉批判派も具体的な数値目標を少しは出してくるだろう。で、それらが提示されたうえで総裁を選ぶ。それによって選ばれた政策は、「党の総意」ということになるので、首相はよりリーダーシップを発揮できるだろう。「小泉改革VS抵抗勢力」といった茶番も減るだろうし、総裁選で小泉純一郎を支持した亀井静香の「日和見主義」も許されないものとなるだろう(…と信じたい)。
■まぁ、それゆえにマニフェストは党内での理解を得られるものでなければ、小泉再選の動きを妨げる物になりかねない。しかし、それこそ健全な議会制民主主義のあり方だろう。野党以上に野党的な「抵抗勢力」にばかり注目されるのは問題だし、「小泉改革VS抵抗勢力」という善悪の二項対立でとれえることはあまりにも短絡的で、弊害が大きすぎる。
■日和見主義者の亀井静香さんが「ミサイルが飛んでくるなら撃ち落とす。向こうに対しては攻めていかない。そうした懸命の努力を日本がして初めて我々は安全。拉致された人はほとんど殺されているんでしょうけど、あと100人以上おられるかもしれない。その問題が解決できると思う。非常に残念ながら政治家として責任を感じる」と述べた…らしい。
■う〜ん、「拉致された人はほとんど殺されている」んですか?こりゃぁ…失言だね。拉致被害者家族は、「北朝鮮で生きている」と信じて救済活動をしているわけで。北朝鮮にはたらきかけをする政治家がこんなことを言うのはちょっとねぇ…。
■政治家として配慮の欠ける発言だとは思うが、亀井は本音で言ったのだと思う。拉致された人々が生きているのに「死亡した」と嘘をつくメリットってあるのだろうか。日本からの反発が予想されるのに、あえて「死亡した」と嘘をつく…ちょっと考えにくいのでは?
■国立大学法人法なるものが成立した。で、来年4月1日に全国の89校が国立大学法人となる…らしい。僕が通っている大学も当然、国立大学法人になる。何がどう変わるかは不勉強でわからないけど、大学の裁量が拡大され、特色ある教育や研究を進めることが可能になる。大学は、企業から研究の委託を受けたり、研究による特許権収入で利益を得られるようになる…らしい。
■90年代のアメリカの繁栄は、80年代のイノベーション・システムの構築ぬきにしては語れないだろう。特許によって、大学や研究機関にインセインティブを与え、それが産業と結びつくことでイノベーションを活性化させた(シリコンバレーとスタンフォード大学の連携ってのがよく例に出されますわな)。で、日本も産学官の連携が可能にしよう…ってわけでしょうか。


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