2003年7月21日月曜日

戦後民主主義と滅私奉公

■森喜朗前首相は、福井県敦賀市での講演で、少年による凶悪事件に触れ、その背景について「この世代の子供たちの父親、母親、学校の教師は、日本の教育の中でもっとも組合運動が盛んだった(時期に教育を受けた)。いわゆる左翼偏向思想、わかりやすく言えば日教組。そういう人たちによって作られてきた人格だ」との認識を示した…らしい。

■いかにも低脳な森喜朗が言いそうな発言だ。よくいるんだよねぇ…社会の不安定な原因を「戦後教育」「戦後民主主義」に求めたがるバカが。イデオロギーで雁字搦めになってんのね。いったいどういった因果関係があるんだよ。「左翼偏向思想」とやらに染まった教育こそが諸悪の根源であり、森さんのように「天皇中心の神の国」「女性は子供を産むために生きている」という思想教育を受けさえすれば、万事うまくいくとうのだ。森喜朗は北朝鮮のような「理想郷」に憧れているのかもしれない。

■この成熟した社会の中で、学校教育さえしっかりしていれば、よい子供が作れるという発想から間違ってんじゃないか。あるいは、「左翼偏向教育」の結果、どれだけの若者が「有事法制反対!」「憲法改正反対!」と言っているのか。森は「滅私奉公」の精神を叩き込みたいのかもしれないが、そんなものが現代の子供に受け入れられると本気で信じているとしたら相当にめでたい奴である。そもそも政治家や官僚は、「滅私奉公」の精神とやらを持っているのか。自分たちだけは私利私欲を追求しておいて、子供には「滅私奉公」を求める。そんなご都合主義が許されますかね?あぁそう言えば、日本国民がアメリカ兵に殺されたってのに、ゴルフに興じていた総理大臣がいたよねぇ…


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