2004年6月24日木曜日

参議院 プロレスの府?

朝日新聞/社説「比例区参院はプロレスの府か」
 いまさら参院に向かって、「良識の府」に戻れなどとは言うまい。しかし、それにしても、比例区に立候補する人たちの顔ぶれを見ると、参院らしさとは何なのかと頭を抱えてしまう。

 自民党はまたまた官僚OBや業界代表に加え、スポーツ選手を並べた。女子プロレスの神取忍(かんどりしのぶ)氏とスキーの荻原健司氏である。前回に続いて、まるでプロレスラーと元五輪選手の候補枠ができたかのようだ。

 3年前は「改革ファイヤー」と連呼したプロレスラーの大仁田厚氏が初当選した。イラク特別措置法案を強行採決した外交防衛委員会で、野党議員に立ちはだかって自民党の委員長を守った。やはりプロレス出身の馳浩衆院議員とリングで試合をした「史上初の国会議員プロレス対決」でも話題を振りまいた。

 これに続け、とばかりに立てるのが神取氏だ。約170センチの長身にりりしい顔立ちで、女性ながら「ミスター女子プロレス」と呼ばれる。関節技や神取スペシャルと呼ぶ数々の必殺技が評判だ。

 格闘技は若者たちに大人気だ。プロレスラーは技術と体力だけでは務まらない。ここぞという場面で観客の期待にこたえて必殺技を繰り出す演技力が要る。

 プロレスラーは実力の世界を生き抜いてきた。その厳しい経験は議員活動に生かせるのかもしれない。

 けれど、政党が頼るのは、そんな選手としての資質ではない。「若者の票を集められる」と踏んでのことである。その得票によって、ほかの候補者も引き上げることができると計算する。それはスポーツ選手にとって、なんとも悲しいことではないか。

 一方、民主党は「すべての武器を楽器に」と訴える喜納昌吉氏を立てる。喜納氏の考えは、有事法制に賛成した民主党の政策とはズレもありそうだ。前回、大量得票で当選しながら党の政策と対立し、半年で議員辞職した大橋巨泉氏のことをつい思い出してしまう。

 参院では、市川房枝、青島幸男、宮田輝、中山千夏氏ら著名人が上位を占めた80年を最後に、全国区を比例区に切り替えた。各党は当初、学者や知識人らを名簿の上位に置き、党の政治姿勢を訴えようとした。同時に、サラリーマン新党などの小政党が議席を得たほか、92年には日本新党が登場するなど、比例区には衆院とは違う風が吹いた。

 それが前回の01年から、政党名でも候補者名でも投票できる「非拘束式」になり、自分の名前を多く書いてもらった候補者が当選できる仕組みになって、事情が変わった。テレビなどで顔を売っている人が立候補しやすい旧全国区のような状態に戻ってしまっている。

 政治家としての資質よりも集票力で候補者を並べる。こんなことが続くなら、参院に試合中止を告げるゴングが鳴る日も近いかもしれない。
今、朝日社説が熱い。いや、ネタとかじゃなくって。

■なんかこう、キレキレですやん。「巨人を分割せよ!」とか「竹中平蔵は青木幹雄の選挙区に出馬せよ!」とか。で、今回、「プロレスの府」ときたもんだ。内容自体は大したことないんだけど、ぶっとんでるなぁ。最後の締めくくりも…「試合中止を告げるゴングが鳴る日も近いかもしれない」って…「うまいこといいまっしゃろ?」とオッサンが薄ら笑いを浮かべている。

■「改革ファイヤー」…なつかしいなぁ。マスコミに何回も言わされてる様を思い出して、思わず笑ってしまった。やっぱり、このマヌケな響きが秀逸だよな。さらに、その言葉を連呼してるのが負けないくらいマヌケ(大仁田厚)だからね。そりゃ笑えるはずだわ。

■その「改革ファイヤー」さん、なぜか鈴木宗男の応援して、参院のドン(青木幹雄)を怒らせちゃったね。で、青木の恫喝でもって、「改革ファイヤー」も鎮火したわけだが。

■そのうち小川直也(or橋本真也)が「改革ハッスル」を決めてくれるんじゃないかと期待しているのだった。


■中途半端にタレント候補擁立している民主党も意味がわからん。喜納昌吉って誰だよそれ。「すべての武器を楽器に」って、要するに「音楽」「平和」という自分を前面に押し出すための、安っぽいキャッチコピーじゃないか。もうすっかり気分はイマジンだね…って、言ってる私も、どんな気分かはわからないんですけど。

■「平和ボケ」という言葉を使いたくはないけど、政治家としては不向きだと思う。朝日が指摘しているように、民主党に「平和」は不適当だろうし。


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