■先日、道を歩いていたら「お兄さん!」と呼び止められた。年は70ぐらいの女性で、ジュースの自動販売機の買い方がわからないと言うのだ。「120円を入れたんだけど、そのあとどうしたらいいのかわからない」「始めて使う」と言うおばあちゃんに、その場は笑顔で対応したが、ちょっと驚いた。自販機などずっと昔からあるわけで、これまで断固として使わなかった物を急に使おうと思った理由はなんだったのだろうか。
■いや、それ以上に考えさせられたことは、これほど自販機が広まっているのに、それに対応できない人がいるという事実を突きつけられたことにある。ますます機械化が進んでしまえば、老人はますます社会的に疎外感を覚えてしまうのではないだろうか。
■たとえば、公衆電話だ。現役世代は携帯を持っているからよいのだろうが、持っていない人にとっては不便な社会になっている。現在は「民営化」という語句がブームだが、「効率」を重視する現代社会の被害者ということになろう。それとも、我々は老人に対して「携帯を買えば?」と言うべきなのか。
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