2004年12月29日水曜日

島田紳助:復帰

■「島田紳助司会者」が来月から芸能界に復帰するらしい。

■スポーツ紙芸能面:紳助の芸能活動再開で各紙に温度差(毎日新聞)
 各紙とも大きく扱ったが、殴った被害女性との示談が未成立のまま来年から芸能活動を再開するだけに、論調は微妙に異なる。報知は非常に好意的な記事で、早期復帰に向け後輩タレントらが後押ししたと紹介し、「(紳助の)厚い人望が動かした」という解説まで付けた。サンスポは紳助側、被害女性側の両方の動きを淡々と紹介し“中立”の立場。「復帰まだ早い」という外部識者のコメントを載せたスポニチと「まだ一波乱ありそうな雲行きだ」と書いたデイリーは、今回の復帰判断に疑問符を付けた。

 2カ月の活動自粛をどう判断するか、被害女性との示談未成立をどう考えるかで判断は分かれそうだが、そもそもここまでこじれたのは10月28日の会見で紳助は涙を流して謝罪、これで一気に解決という雰囲気ができあがったからでは。当時、早く番組に復帰したいテレビ局は、会見後すぐにでも芸能活動を再開するといった感じの報道に終始。コメンテーターの中には、被害女性に非があったのではといったトーンで話す人までいたほどだ。

 今回の事件は確かにまだ一波乱も二波乱もありそう。テレビ局やスポーツ紙がそれぞれどういう報道をするかを見ていると、紳助や吉本興業との関係が透けて見えてくるかもしれない。
 私は早いと思っている。いったい何のための自粛だったのか。「反省してます」ってなアピールだとしても、もうちょっとそれを続けてもよかったんじゃないか。

■これ以上、「自粛」していると、タレント生命にかかわるとの思惑もあったのかもしれない。「男泣き」会見で、島田は「やめろと言われれば、やめます」と言った。それに対し、女性は「本当に悪かったと反省しているならば、(芸能活動を)辞めてください。これが私の気持ちです」と厳しく非難している。だが、芸能界引退どころか、何も解決していないのに復帰するという。そこから出てくる言い訳は、「周りの人々に迷惑をかけるから」だろう。

■出る杭は打たれるというけども、女性に対する中傷も多く聞かれる。「金が目当てなんだろ?」「おとなしく泣き寝入りしてろ」とでも言いたいのだろう。訴訟社会になることを望ましいとは思わない。けど、こういう泣き寝入りを強いる社会の仕組みを容認しておくわけにはいかない。


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