2004年9月11日土曜日

しんぶん赤旗

■「9・11」から3年 世界は―「安全」の言葉疑う米国民(しんぶん赤旗)
 民主党支持者が圧倒的なニューヨークを共和党大会の開催地に選んだのは、同時多発テロの最大被災地だからです。対テロ戦争を正当化し、9・11後、最高で90%だった支持率が今年春には40%台に激減したブッシュ大統領の巻き返しをはかる狙いが透けて見えます。
 大会後の各種世論調査では、ブッシュ氏が民主党のケリー候補に10ポイント以上リードしたという世論調査結果もでました。しかし、米国民はブッシュ政権の危険な本質を見抜き始めています。
 「千人以上の米兵が命を落とした。また、(米国は)アフガン、イラクの罪のない国民を数多く殺した。これらの人たちは、肌の色、着ている服、習慣や宗教が違うというだけで、(命が奪われることには)何の注意も払われていない。息子がしていた仕事は、人種や宗教などの違いは関係なしに人の命を助けることだったのに…」
 同時テロで消防士の息子を亡くしたアデル・ウェルティさんは、テロで亡くなった人に報いるためなどとして他国で戦争を行っているブッシュ政権を断罪しました。八月三十一日、ニューヨーク市内で開かれた「反戦対抗集会」でのことです。
 同時テロの遺族らでつくる平和組織「ピースフル・トゥモローズ」は三周年に当たり声明を発表しました。
 「テロに対してとられた軍事攻撃は、数えきれない罪のない民間人を死に追いやり、テロをさらにあおり、米国と世界をより危険にした。われわれの危ぐした最悪のシナリオは現実になった。戦争によるテロは、9・11のテロを終わらせていない」
��割が「ノー」
 米誌『ニューズウィーク』の最新の世論調査(四日発表)では、「イラク戦争はテロに対して米国をより安全にしたか?」との質問に、50%が「ノー」と答え、「イエス」を上回りました。米国民の多数が、「米国と世界が安全になった」というブッシュ大統領の言葉のうそを感じています。

 いかにもという記事。「ブッシュ大統領の言葉のうそ」にもかかわらず、「ブッシュ氏が民主党のケリー候補に10ポイント以上リードしたという世論調査結果」をどう受け止めるのか。「二大政党制の弊害」?それじゃぁ、アメリカが抱える問題が見えてこない。アフガニスタンもイラクも米国民は支持していたわけだから。


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