2004年9月11日土曜日

萩尾みどり

お飾りの女優とはひと味違う萩尾みどり (日刊ゲンダイ)
 フジテレビ「とくダネ!」での小倉智昭とのやりとりを聞いていて驚いた。美浜原発事故について話していた時のことだ。

「原子炉からは事故が起きないように厳重にしているのですが、今回の事故の原因個所はタービンでしょ。すべて気をつけないとね」

 やたら詳しいのだ。また、「北朝鮮で横田めぐみさんを見た」という人の発言を紹介していたときにはこう色をなした。

「こういうのを見ていると腹が立つ。情報があまりにもいいかげんで」

 内容はさしたることはないが、女優がワイドショーに出てきて、ただ利いたふうなことを口でパクパクしているだけではない。彼女には“深み”を感じるのだ。

 最近の活動を調べてみて納得した。パネルディスカッションや講演会の仕事がめじろ押しで、すでに「女優」というよりもしゃべりのプロなのだ。

「テーマも税金、教育、科学技術、エネルギーと幅広い。パネルディスカッションでは名だたる専門家と熱い議論を戦わせています」(事情通)

 特に強いのが科学技術。1974年、TBSの「わたしはあき」で女優デビューしたときは千葉大理学部の学生で、当時は「国立大の才媛」などと騒がれた。理科系の話題ならまず、安心して見ていられる。

 ただし、気になるのは「文科系」の話に疑問符がつくこと。小泉首相の「人生イロイロ」発言について、「面白い人ねぇ」とやって、隣の小倉の顔を曇らせた。

 話が理路整然としているだけに、役所にも好かれそうなタイプ。今のところ講演会の主催者は新聞社などが主だが、このまま進めば、中央官庁の審議会に名を連ね、“御用評論家”になりかねない。
 やたら詳しいって…「今回の事故の原因個所はタービン」って情報がか?ニュース見てりゃわかりそうなもんだが。「彼女には“深み”を感じる」っても国立大学を出てるからっていう安易な発想じゃないだろうね。

日刊ゲンダイの学歴差別

■まぁ、「人生いろいろ」を面白い人ですませちゃぁまずいね。御用文化人へまっしぐらって感じもするけど。


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