2004年8月12日木曜日

柔道/野村忠宏・谷亮子/国民栄誉賞

■やっぱりアテネオリンピックを政治利用しようと目論んでいるみたいです。

■ヤワラVで支持率回復…小泉“五輪サプライズ”野望(夕刊フジ)
 内閣支持率の下落が止まらない小泉純一郎首相(62)が、「切り札として“五輪サプライズ”を狙っている」との見方が永田町で浮上している。狙いはズバリ、女子柔道で2大会連続の金メダルが期待される“ヤワラちゃん”こと谷亮子選手(28)や男子柔道で前人未到の3連覇を狙う野村忠宏選手(29)。金メダルを獲得したら国民栄誉賞を授与し、一気に支持率V字回復−というシナリオだ。11日から長〜い夏休みに入った小泉首相も気をもんでいるはず?!

��略)

 いつの時代も政治は五輪を利用してきた。ベルリン五輪をナチスドイツの宣伝に利用したヒトラーにはじまり、東西冷戦時代には、米ソ両国がお互いの五輪開催をボイコット。2008年の北京五輪を控える中国共産党も、このビッグイベントを近代化の証明にしようと躍起になっている。

 五輪にはそれだけの影響力があるのだ。そこで浮上しているのが国民栄誉賞サプライズだ。

 小泉首相が国民栄誉賞を重視しているのは周知の事実。27年前、この賞を創設したのは、小泉首相の政治の師である当時の福田赳夫首相である。低支持率にあえいでいた福田首相は、巨人の王貞治選手がハンク・アーロンの世界記録を抜く756号の本塁打を打った2日後、首相官邸に王選手を招き、国民栄誉賞を贈った。

 小泉首相が国民栄誉賞を検討するのは今回が初めてではない。一昨年秋には、大リーグ移籍1年目で首位打者を獲得するなど、数々の新人記録を打ち立てたマリナーズのイチロー選手に打診。これはイチロー選手に「まだ自分は28歳で発展途上」とあっさり拒否されたが、横綱・貴乃花関やトルシエ監督が候補にあがったこともあった。

 その首相が今回白羽の矢を立てるのが、4年前のシドニー五輪で念願の金メダルを獲得、国民栄誉賞の候補にあがった谷選手。そして、天才柔道家と言われる野村選手である。

 前回は当時の森喜朗首相の判断で、女子マラソンで優勝した高橋尚子選手に授与。谷選手は内閣総理大臣顕彰に甘んじたが、実績では谷選手に資格があるのは国民誰しも認めるところ。
 貴乃花も「痛みに耐えてよくがんばった、感動した!」なんて言って利用した前歴もあるからね。その後、無理がたたって、貴乃花は引退したんだけども。そこはしらんぷり。

■「いつの時代も政治は五輪を利用してきた」…まさにね。高橋尚子への授与によって、ずいぶんと国民栄誉賞が軽くなった印象がある。あの時、田村亮子は落選したわけだが。スポーツの場合、選手生活を終えて判断するのが妥当だと思う。まぁ、為政者にとっては、人気が高いうちに利用しとかないと意味がないのだろうけども。

■「国民的人気」こそ国民栄誉賞の最大の選考基準だが、さすがに人気の面から谷亮子だけに国民栄誉賞を与えることはできまい。業績では明らかに野村の方が上であって、当然、疑問の声が出てくるだろう。


0 件のコメント: