2004年8月31日火曜日

常任理事国

あこがれの常任理事国(毎日新聞/経済観測)
 孔子様は「衣食足リテ礼節ヲ知ル」とおっしゃったが、現実にはカネができると名誉、肩書が欲しくなる。
 ギョーカイの会長選挙に政治家顔負けの札束が乱舞したり、出身母校の理事選挙で企業単位の票集めの運動が行われたりする。カネで票を売るような人は、もっともらえれば、その方へ鞍替えするから、ドロ仕合になる。次の選挙ではどうなるか不安定きわまりない。やはり、急がば回れで「陰徳」(古いよ)を積んでゆけば、そのうちに大勢の人が押し出してくれる。
 国も同じようなもので、べつに一等国、二等国と格があるわけではないが、サミット(主要国首脳会議)に行くと、日本の総理は例外なくうきうきした表情だ。欧米の有力指導者とオレ、オマエと親しく話せる高揚感からであろう。国内での「いろいろ」発言で批判されることもないのだ。
 この気持ちをさらに進めてと小泉首相、国連の常任理事国入りへご執心のようである。現在のメンバーは米、英、仏、ロシア、中国で、第二次世界大戦の戦勝国である。日本はドイツとともに旧敵国と国連憲章に明示されているが、そのハンディキャップをハネのけて常任理事国入りするのは名誉なことだ。
 ただし、道はけわしい。米国は日本国憲法9条を問題視する。世界の平和と安全を保持するのが常任理事国の義務なのに、非軍事国家でできますか、だ。憲法改正が踏み絵になるのだろうか。小泉さんには応援になるのかね。
 フランスは例によりイヤミである。「日本が加わる? 米国が拒否権を2票持つだけじゃないか」と。そう言えば、米国にタテついたことは一度もない。それで常任理事国になったら、国民にどんないいことがあるの。(三連星)

 米国が2票持つ…つまり、それだけ米国に恩が売れるって考えてるのかもよ。


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