2004年7月11日日曜日

曽我ひとみ=ジェンキンス、感動の再会?

■毎日新聞/社説
 北朝鮮当局はこの日午前、平壌の空港で出発を待つジェンキンスさんら3人の映像を朝鮮中央テレビを通じて配信した。日本の世論の反応を見越した異例のサービスである。

 この背景には、日本国民の拉致問題に対する感情を和らげたいという思惑があるはずだ。5月22日の小泉首相の再訪朝によって、拉致被害者の子供5人が帰国したことを日本国民は歓迎した。今回の曽我さんの家族再会も多くの国民が喜んでいる。


■日本経済新聞/社説
 5月の小泉再訪朝から今回の曽我さん家族の再会まで、政府が「内政の失地ばん回や選挙のために拉致問題を利用している」との批判も多い。家族の再会が参院選挙の投票日直前となったのは偶然ではないだろう。拉致という国家犯罪をおかした相手に日本の内政を揺さぶられる状況に、やりきれない思いがする。


■もちろん、「よかった」と思いますよ。

■ただ、確かに、国民的関心事なんだろうけども、あんなにはしゃぐ必要があったのだろうか。まだ到着もしてないのにテレビ中継とかしちゃったりして…。来たらワーッと押し寄せて、カメラを向ける…フラッシュをバシャバシャたいてね…そんな奴らが「家族水入らずで…」と平気でコメントするもんだから、たちが悪いよ。


■テレビ朝日とTBSが夕方のニュース枠を拡大していた。テレビ朝日は「感動の再会」っておもいっきし画面上にのっけてるし。まるで「24時間テレビ」のような「感動」の押し付けに、見てるこっちが引いちゃいました。


■「感動の再会」のシーン…各メディアは締め出しをくらっていたから、あれは政府筋提供のものだろう。いやはや、「感動劇」のクライマックスシーンを自ら監修して、大衆向けに配るとは…選挙前だとやっぱ気合の入り方が違うね。ここをメディアは使うってわかってるんだもの。

■政府はこの「感動ドラマ」の演出にどれだけの支出をしたんだろ?いいよねぇ…与党は国民の税金で選挙対策ができるんだから。

■にしても、あのクライマックスシーン…正直、テンション下がったわぁ。曽我さんとジェンキンスさん、いきなり「布袋寅泰&高岡早紀」級の情熱的キッスだもんね。ほんと、「ぶちゅ〜」って音が聞こえてきそうでしたもん、あれ。まいったまいった。「感動の再会」のキスシーン、メディアは何回も流してね。あんなとこまでながさなくてもいいじゃん…と思ったですよ。


■この再会で「よかった」感を演出しても、モジャモジャ頭の仲良し2人組(金正日&小泉純一郎)が利するだけじゃないの?まぁこれで、拉致問題への関心がなくなるかどうか、参院選にどの程度影響を与えるか…興味深いけどね。


■曽我さんはいつまで「曽我」なんだろう。夫がチャールズ・ロバート・ジェンキンスなんだから、「ひとみ・ジェンキンス」って名乗ってもよさそうなものだが。

■下世話なことなんだけど、ジェンキンス氏によって、日本はどれだけの国家予算を投じているのか興味はある。さらに、北朝鮮やアメリカにまで外交的な労力を費やしている…国民の間にはかなりの反発がありそうなもんだが。脱走で裁かれるのが怖くて日本にこれない…ってのも、「卑怯だ」とか「男らしくない」(?)とか批判する向きもあるしね。まぁ、曽我さんを気遣って、タブーになっているんだけども。


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