2004年5月18日火曜日

小沢一郎・代表辞任

■小沢一郎、代表辞任。まぁ、代表を辞任するためのよい口実を見つけた…って感じもしますけど。どうせこのまま参院選にいったって敗北は明白だし。こんなとこで「剛腕」とやらのメッキがはがれちゃったら困りますものね。小沢シンパにヨイショされて、大物を気取ってんのが彼にはお似合いですよ。
■訪朝をぶつけられた仕返しかどうかは定かではないが、小泉首相の年金未納問題を追求する目的…ということになっている。小泉政権が姑息な手段を使って打ち消そうとしたのは気に入らないけど、今さら蒸し返すような問題でもあるまい。未納問題に当初ギャーギャー騒いでいた国民も、そろそろうんざりしてきており、「一体、いつまで国民年金の保険料未納・非加入を騒ぎ立て、混乱を続けるのか」(読売新聞社説・18日)という声も大きくなっているのではないか。仮に小泉首相への不信を増大させることに成功したとしても、その批判票は民主党に流れることはないだろう。だって、民主党も未納兄弟を多数輩出した名門なのですから。このままいけば、低投票率→自民公明の勝利か。トホホ…
■新聞各社の論調…社説より一部を抜粋。
◆東京新聞
→異論を挟むつもりはさらさらないが、もしや小沢氏の代表辞退は政界の駆け引きの一環だとするならば、策を弄しすぎてはいないか。
→権力ゲームにつられる国民はもういない。政治家はもっと政治をまじめに考えていい時期だと気づかないといけない。
◆読売新聞
→未納・非加入という脇の問題で、混乱を増幅させることに、もう終止符を打つべきだ。参院での本格審議を一刻も早く開始し、三党合意に沿って、年金の一元化や消費税率の引き上げによる財源確保などを議論する必要がある。
◆毎日新聞
→小泉首相は少なくとも、法案を白紙に戻し、けじめをつけるべきである。国民の関心が一気に高まったのだから、原点に立ち返って徹底論議が必要だ。まず政治不信を払しょくしなくてはならない。
◆朝日新聞
→こんな「未納ドミノ」にいつまで付き合わされるのだろうか。国民は、年金を払っていたか否かばかりが問題になる政治や、辞任劇のくりかえしに、もううんざりしている。政治全体が一刻も早くこの問題にけじめをつけ、本来の年金改革に向けて出直すべきだ。
→いま求められているのは、国会議員の未納・未加入の全容を示し、そのうえで悪質な議員は責任を明らかにすることだ。こうしたミスが起きないようにする仕組み作りも喫緊の課題である。
◆産経新聞
→参院では具体的な選択肢として、(1)抜本改革を実現させるための道筋と期限を三党合意よりもさらに明確化し、修正案を成立させる(2)法案は廃案にし、次の国会で手直しを施した給付と負担の見直し法案を政府案として再提案する(3)法案は廃案とし、抜本改革の議論がまとまるまで給付と負担の見直しは放置しておく−の三つが想定できる。
◆日経新聞
→不必要な混乱を防ぐために未納、未加入問題でどこまで責任を問われるのかについて明確な線引きが必要である。
→民主党は菅代表に代わって小沢氏を擁立して態勢を立て直し、反転攻勢に転じようとした矢先に小沢氏が辞退して再び混乱に陥った。未納、未加入問題を際限なく追及していけば自分の首まで絞めつける結果になりかねない。
■まぁ、どれも正論ですね。ただ「三党合意に沿って」というよりも、ここまできたら法案自体を白紙撤回すべきところまできたように思える。
■後任は岡田克也である。あまり目立つ政治家ではないので、小泉流に埋没してしまわないかと心配になる。まぁ、とにかくがんばってほしい。


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