■「A級戦犯のためではない」首相、参拝理由を説明(読売新聞)
小泉首相は15日午前、終戦記念日に靖国神社に参拝した理由について「8月15日を避けても批判、反発は変わらない。いつ行っても同じだ。ならば、今日は適切な日ではないか。戦没者の追悼式典も行われる。千鳥ヶ淵の戦没者墓苑にもお参りする」と説明した。こういうときに、「A級戦犯」という言葉を使うと、極東軍事裁判の妥当性に行きつくだけなんで、使わない方がいいのにね…わざとですか?
首相官邸で記者団に語った。
参拝の立場については、「総理大臣である人間・小泉純一郎が参拝している。職務として参拝しているのではない」と述べた。
また、首相は、自らの靖国参拝への批判は、<1>中国、韓国の反発<2>靖国神社にA級戦犯が合祀されている<3>政教分離を定めた憲法に違反――の「3点に要約される」と指摘した。
■インタビューの詳細が産経に載っていた…
■首相「戦争犠牲者に敬意の念」 靖国参拝理由を説明(産経新聞)
1つは中国・韓国が不愉快で反発しているからやめろという意見。私は日中・日韓友好論者だ。就任以来、中国や韓国との友好交流の拡大を続けている。どの国とも1つや2つの意見の違い、対立はある。不愉快なことがあると、首脳会談を行わないことがいいのか。私は「いつでも首脳会談を行う用意がある」と言っている。靖国神社を参拝をしなければ首脳会談を行う、するならば首脳会談を行わないというのが、はたしていいのか。よくない。日本の首相は民主的な手続きによって選ばれている。私は今までの日中首脳会談、日韓首脳会談においても「未来志向で友好を図っていこう」「互恵、相互依存関係を深めていこう」「中国の発展、韓国の発展は日本に脅威というより、むしろ日本にとってチャンスなんだ」ということを表明してきた。「過去の戦争を美化、正当化したりするために行っているのではない。また軍国主義を称揚するような気持ちで行っているのではない」…らしい。靖国神社付属の遊就館にも是非行ってもらいたかったね。
私を批判する方は「中国の嫌がっていることはやるな」という。「中、韓が不快に思うことはやるな」ということだろう。中韓が日本の国連安保理常任理事国入りに反対していることは日本にとっては不愉快だとして、私が「中国、韓国と首脳会談を行わない」と言ったら、どちらを批判するだろう。私は中、韓が反対しても「首脳会談をすぐに行おう」と言っている。私が拒否しているのではない。「中国の嫌がることはやめなさい」というのが靖国参拝への批判の1つだ。
「中国に不快な思いをさせてはいけない。中国、韓国の言うことを聞きなさい。そうすればアジア外交はうまくいく」。必ずしもそうではない。どの国も意見の違いを乗り越え、未来志向で友好関係を進展させていくのが日本としても、他国としても大事ではないか。中には「ブッシュ大統領が靖国参拝するなといえば、しないだろう」と。そんなことはない。ブッシュ大統領が「靖国参拝するな」と私に言ったとしても、私は行く。大統領はそんな大人げないことは言わない。
もうひとつはA戦戦犯が合祀されているから行ってはいけないという議論。私は特定の人に対し参拝しているのではない。この戦争で苦しい思いをされ、できれば避けたかった、戦争に行きたくなかった、多くの兵士がいる。そういう犠牲者に対し、心から哀悼の念を表すべきだ。これは日本の文化ではないか。A級戦犯のために行っているのではない。2度とこのような苦しい戦争をさせないという気持ちで参拝している。
3点目は「憲法違反だから靖国神社参拝しちゃいかん」という人がいる。憲法第19条、20条をよく読んでもらいたい。私は神道を奨励するために靖国神社に行っているのではない。過去の戦争を美化、正当化したりするために行っているのではない。また軍国主義を称揚するような気持ちで行っているのではない。第19条の思想および良心の自由はこれを侵してはならないとある。まさに心の問題だ。日本の首脳が、日本の施設にお参りすることを「外国の政府がもっともだ」「小泉がいかん」と批判する。これが本当にいいことなのか。
■Yahooに「日本の首相が靖国神社を参拝することについてどう考えていますか?」というアンケートがあった…選択肢は、
- とくに問題はない
- 周辺諸国との関係が懸念されるが控える必要はない
- 政教分離の問題があるが控える必要はない
- 政教分離の視点から控えるべき
- 周辺諸国との関係から控えるべき
- 理由を問わず控えるべき
- その他、わからない
■…適切な選択肢がない。もう意図的なんじゃないかと思うほどに。予想通り、「とくに問題はない」がぶっちぎりでトップだった。
■まず、戦争指導者と犠牲者が一緒に合祀されているのが問題ってのがあってもよさそうなもんだが。
■「周辺諸国との関係から控えるべき」だと、中国・韓国がうるさいから参拝をするな…となる。自発的な配慮って選択肢があってもよさそうなもんだが。
■「立つ鳥跡を濁さず」とは言いますが、首相は「ポスト小泉」に大きな課題を残していったことになる。これによって、分祀論が勢いづくかもしれないが、安倍晋三がこれに組するとは思いにくいですね。
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