私自身は初めから「大義のない戦争」だったと思っている。多分、イラク戦争の歴史的評価は良くて「失敗」、悪ければ「重大な誤り」である。小泉首相は「フセイン大統領が見つからないからといって、いなかったことにはならない。大量破壊兵器が見つからないから、なかったとは言えない」と詭弁を弄したこともあった。だが、フセインの存在を疑う者はいないが、大量破壊兵器に関してはそうではない。
その点で納得がいかないのが小泉純一郎首相の発言だ。ブッシュ米大統領との会談などで「米国の大義は正しい」との発言を繰り返している。
イラク戦争には大義があり、正しい戦争だったという意味なのだろうか。戦争の理由とされた大量破壊兵器は発見されず、イラクと国際テロとの関係も否定されている。
小泉首相は独裁政権を倒し、イラクを民主化することを「大義」としているようだが、戦争前の国連決議ではそんな主張はされなかった。それにもし、独裁政権をすべて倒さねばならないとなると、北朝鮮を含め世界中で戦争が始まる。
小泉首相の「大義」とは何か、説明してほしい。
それとも、「あれも大義、これも大義。世界はいろいろ」−−ということなのだろうか。
■結局、「保有」の証拠などなかったのである。小泉首相はアメリカの嘘っぱちを信じ込み(意図的?)、アメリカのイラク侵略を支持した。
■そんな首相が、憲法改正して、集団的自衛権を行使できるようにすべきだと言う。我々が働かせるべき想像力は、もし集団的自衛権が行使できたら…ということだ。自民党の政治家はアメリカに「NO!」とは言えないようだが、このヘタレ政治家を補完してきたのが憲法だ。「憲法」という歯止め(制約)がなかったら、イラク侵略に「自衛」隊を派遣することになっていたかもしれない。それを思うと背筋がぞっとする。
■まぁ、そうなれば直接的に手を染めることになるわけで、そっちの方が我々日本人に反省を促す機会にはなっただろうか。日本は間接的に加担したたせいか、もうすっかり「大義」はどうだってよくなっているようだ。小泉首相を追及するどころか、「低投票率」によって「集団的自衛権」をプレゼントすることになるかもしれない。それで誰が喜ぶというのか?
■なんと言っても、「実現力公明党」がついている。侵略国ニッポンへの道のりにおいて、自称「平和政党」は、持ち前の「実現力」を十分に発揮することだろう。
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