2003年7月25日金曜日

新民主党への評価

■7月になってからのアクセスが伸びている。テスト期間だからだろうか、用語集からのアクセスがいつもの3倍は伸びている。記述していないものも多いし、ほとんどのものは用語の簡潔な意味しかなく、とても試験の役に立つようなものは提供しているようには思えないのだが。そこらへんが心苦しい。

■このサイトの新規のアクセスは、Googleの検索に依存している。検索対象となるコンテンツのストックが増え続ける以上、今後も安定的なアクセスは期待できそうだ。あとは、どうやってリピーターを増やすか。いや、問題の核心は全てそこにあると言ってよい。


■民主党と自由党の合併…各社の論調を見てみる。「政策ではなく選挙のための合併」といった批判で足並みをそろえる…と予想していたが、どうなったか。

【朝日新聞】
「核武装を検討すべきだと主張する西村真悟氏でも、自由党議員だから無条件で入党させるのだろうか。政策で踏み絵を踏ませなければ、文字通りの野合だ。」
⇒あまりにも朝日的だが、まぁ安保問題で政策一致ができるのかと言いたいのだろう。経済政策ではそれほど対立は起きないだろうから(これまでがひどかったから、さしあたりは目指す方向性はすでに決っている)、問題は安保・外交問題だ。そこで収斂できるのか。それが一番の問題だろう。「政策や理念へのこだわりを自負してきたはずの小沢氏が、なりふり構わぬこの身売りだ。彼のこれまでの言動は一体何だったのだろうか。」⇒我が意を得たり!という感じ。小沢一郎のいいかげんさは過去にもこのノートで指摘してきたとおり。「小沢氏は今後も、相手をとっかえひっかえしながら政界再編を仕掛けたいのかも知れない。民主党はそんな小沢流ではなく、あくまで選挙を通じた政権交代をめざすべきだ。それが、自民党支配を結局崩せなかったこの10年の苦い教訓である。」

【毎日新聞】毎日は好意的に捉えているようだ。「民主・自由両党の合流は、選挙戦では有利に働く。二大政党革制を目指し、導入された衆院小選挙区制に勝利出来る基盤整備も進む。野党政権樹立の可能性も増す。」「政権交代こそ真の意味での政治改革だ。」⇒このあたりはかなり議論の余地があろう。むしろ、合流しないまま、選挙協力をしていた方が議席は増えるかもしれない。「合流後の党内での不協和音が懸念される。」「自民党内での小泉首相と『抵抗勢力』との確執は今後ますます強まるだろう。統一のマニフェスト(政権公約)作りも困難かもしれない。民主党は合流後、早期にマニフェストを作り、政権担当能力を内外に誇示すべきだ。」⇒マニフェストにどれだけ国民が重視するのか、それが問題だ。あるいは、政治的無関心の層をどれだけ起こせるか。

【読売新聞】読売は手厳しい。
「民主党と自由党は、これまで安全保障問題などで政策を異にしていた。それが政策協議も経ずに合併するのでは、近づいた衆院選向けの野合という批判を免れることはできない。有権者の政治不信を増幅するのは避けられないだろう。」「とくに自由党の小沢党首は、九三年に自民党を離党した時から政策重視を強調してきた。九四年の新進党結成や九七年の同党解党の際も、政策の違いと主張していた。自由党党首として、二〇〇〇年に自民党との連立政権を離脱した時も同様だった。」「自由党は衆院選に備え、『日本一新十一基本法案』を提示している。それも捨て去るのだろうか。政策が二の次では、小沢氏にとって自己否定ではないか。」⇒いやぁ、おっしゃるとおりですよ。「自由党は、もともと自民党に飽き足らない保守層を支持層としてきた。民主党に『吸収』されるなら、すんなりと民主党を支持するとは限らない。小沢氏の処遇次第では、むしろ自民党支持に回帰する可能性もある。」
⇒ポイントはここですね。同様に、左派だって社民党に支持を移す可能性だってある(避難しようにも沈みそうだが)。現在は単純に「1+1=2」だけど、選挙後はそうはいくまい。

【産経新聞】産経は、まぁ普通かな。
「小泉自民党と政権を競い合うことは、政界に緊張感を高めることになるだけに合併の意味は小さくない。二大政党制への移行にも弾みをつけることになろう。」
⇒こういうとこでいつも安易に「二大政党制」という言葉がでてくるのが嫌なんだよね。「二大政党制」が好ましいっていっても、その時々の状況によるだろ。
「今回の合意は、秋に取りざたされている衆院解散・総選挙をにらみ、野党が結束して戦うことを優先したものだが、政策の一致がないままの合併は泥縄との批判を免れないだろう。」
「野党共闘がいかなる政策、理念で日本の将来を切り開いていくのか、を明確にしなければ、国民の期待に応えることにはならないだろう」

■政策・理念が明確でなくても、党内にまとまりがなくっても、現在の政権はあるわけで、民主党がよい政策をいくら打ち出したって、そう簡単には選挙民は起きてこないだろう。自民党や公明党の強固な組織基盤は崩せるようには思えない。はっきり言って、自民党の総裁選で、小泉純一郎が再選されないことを望むしかないんじゃないか。


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