2002年11月30日土曜日

愛国?売国?何が真の国益か/朝まで生テレビ

 朝生の感想文っす。

阿形充規 (全日本愛国者団体会議議長)
上田哲 (マスコミ世論研究所理事長,元衆議院議員)
木村三浩 (新右翼「一水会」代表)
穀田恵二 (日本共産党・衆議院議員)
四宮正貴 (著述家,四宮政治文化研究所代表)
高木陽介 (公明党・衆議院議員)
中林美恵子 (経済産業研究所研究員)
秦郁彦 (日本大学教授)
ばばこういち (放送ジャーナリスト)
平沢勝栄 (自民党・衆議院議員)
保坂展人 (社民党・衆議院議員)
吉田康彦 (21世紀政策構想フォーラム代表/北朝鮮人道支援の会代表)
大谷昭宏 (ジャーナリスト)


 テーマが「何が真の国益か?」と問うているのに、「国益」について議論してないように思える…前回に続き、同じネタだからタイトルが類似している。だから「国益」としておけ…ってことになったのだろう。

 成績と評価。最高で5つ星(★★★★★)の絶対評価。評価は発言回数や発言内容を僕の価値観に基づいたもの。

■阿形充規 ★
 あまり発言機会がなかったが、とんでもないことを言っているという印象だけはきちんと残した。

■上田哲 ★★
 えらそうなこと言ってたけど、特に…

■木村三浩 ★★★
 「右翼」と呼ばれる人の中ではよかった。言っていることにも正当性がある。

■穀田恵二 ★★
 まぁ、がんばった方かな。

四宮正貴 ★
 とにかく個性的であった。やたら「軍備拡張」「核武装」と言っていた。武装マニアのようで、顔とアゴ・クビとの境界線がわからないくらいに脂肪を装備していた。
 アジアの国々は、かつて日本が統治したから現在経済成長している、とコペルニクス的発想の経済史を展開する。統治と成長にどういう因果関係があるのか客観的に説明してください。あと、北朝鮮も統治していましたが…

��f.田原総一郎×四宮正貴2004/06/26


■高木陽介 ★★★★
 右翼と同じ側に座らされて困ったのではないか。まぁ、最近の公明党はベクトルがそっちに向かってるけど。「平和主義者・池田大作先生」に今の公明党について語ってもらいたいぐらい。でも、発言はまとも。

■中林美恵子 ★
 まぁ北朝鮮ネタではお呼びがでないって感じがしたけど…

■秦郁彦 ★
 歴史認識ってあったから呼ばれたんだろうけど、それにはあまり踏み込まなかった。一回謝罪すれば十分、何回もしてるからありがたみがなくなった、他の宗主国は謝罪していないから日本も謝罪しなくてよい、30年で戦争責任はチャラだ…あぁ、頭が痛くなる。

■ばばこういち ★★
 「こういう議論をしないとダメだ」などと仕切り、自分の意見は言わない。いくら田原総一郎の司会がまずいからって、ねぇ…

■平沢勝栄 ★
・今回も田原総一郎に「単純」と言われていたが、本当に単純な人だ。
・社民党や吉田いじめには熱心だが、北朝鮮に利権がある自民党議員に対してはおとなしい。警察の尻尾が生えてるからしょうがないか。
・妙に自分たちがやってきた「業績」をアピールする。
・「講演会というかたちで高額の謝礼をして取り組み、スポークスマンにする」と発言していたが、きっと吉田のことを言いたかったんだろう。
・安倍晋三をやたら持ち上げる。この男、後藤田正晴に憧れて官房長官になるのが夢だそうだから、安倍内閣誕生のあかつきには自分が…と思っているかもしれない。

■保坂展人 ★★
 まぁ、仕方ないかなぁ…辻元に比べると、やっぱ馬力がない。

■吉田康彦 ★
 いらないんだ、ほんとに。

■大谷昭宏 ★★★★
 右派の矛盾を批判していて、それなりによかった。


その他の感想。
■前回は姜尚中、今回は大谷が言っていたが、北朝鮮を暴力団(平沢によればオウム真理教・麻原彰晃)と呼んでるのに、交渉や経済制裁が通じると考えるのは矛盾ではないか。

■平沢は「拉致被害者の5人はいろいろな情報を知っているから、家族を人質に取っている。だから、拉致被害者は帰せられない」と言っていた。その理屈でいくと「家族を取り返す」という原理原則は不可能ではないか。

■飢えていく国民に対する人道支援は金正日王朝の延命になるかもしれないが、それでもやはりやらなければならない。

■「何も知らない世代が見ている」「アメリカと戦争したのも知らない」などと田原が言っていたが、そんな奴が「朝生」を見てるもんか。自分の番組の視聴者をバカにしてやしないか。

■「徴用だ」「強制連行だ」と言葉遊びしている。「植民地」から「徴用」しようが「強制連行」しようが、どちらもそれほど変わるまい。右派は日本の過去を美化しようと必死だ。清いものしか愛せない人が「愛国者」を名乗っていいものだろうか。

■国会議員に「北朝鮮に行け」とばばや田原は言うのだが、北朝鮮が相手にするとは思えない。

■自称「愛国者」の右翼が過去の侵略戦争に対して「開き直り」をするから、アジアの周辺国に「蒸し返される」のである。そういう事態を作ったという自覚すらないらしく、「いつまで謝罪すればいいのか」と逆ギレし出す…マッチポンプだ。まぁ、彼らはそのことで「アイデンティティ」を確立できているのだが、そのせいでどれだけの「国益」が犠牲になっているだろうか。

■民族派右翼って人たちは議論にはむいていないようだ。話にならない。田原総一郎は「中国か台湾か」「拉致か核か」という単純な二項対立で煽る傾向がある。それで「右」「左」を呼んだのだが、「右」が極端すぎだ。


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