2004年7月1日木曜日

ニュース日記×社長日記

 “署名で書く記者の「ニュース日記」”というサイトをいつも読ませていただいている。共同通信の記者の方が書いているBLOGだ。

 で、そのサイトが今、荒れているのである。きっかけは、編集長の小池新さんが書いた次の内容…

 こんなことを書いたのは、しばらく前から気になっていることがあるからだ。それは、この日記のBlog版が載っているlivedoor Blogというサイトの「社長日記」というコラムだ。(株)ライブドアCEOの堀江という人が毎日書いていて、本人の写真も載っている。内容はといえば「トータルワークアウト」(清原選手や千代大海がやっているフィットネスだろう)をやって筋肉がどうなったの、上海に行って何を食ったの、マッサージがどうの、映画や芝居を見てどうだったのだ。

 もちろん、ご商売のことも書いておられるが、はっきり言って、これこそ「スノッブ」以外の何ものでもないと僕には思える。要するに「成功した青年実業家とは、こういうふうにしているものなんだよ」というやつだ。たしかに、livedoorはBlogで成功しているようだし、僕もこうした新しいメディアが広がってほしいとは思う。が、そのこととこのことは全く別だ。いかに商売がうまくいっているといっても、この程度の内容を載せて、結果的に若い人たちをだまくらかすのはちょっとどうかと思う。さらに言えば、社長の日記をトップページにシルエット入りで紹介しているというのは、一体どういう神経だろうか。

 ちょっと言いすぎたかもしれないが、こういうのが鼻持ちならないというやつだ。読んでいる人たちにはぜひ言いたい。こんなのにだまくらかされていてはいけない!
 私には特に異論はないのだが、「一体どういう神経だろうか」「だまくらかされていてはいけない」などキツイ表現のために、反感をかっているようだ。

 個人が書いたとしても別に問題にはならないのだろうが、「共同通信編集長」という「署名で書く」ために(マスコミであるがゆえに批判されている部分が強いように思える)、思わぬ方向に行くこととなる。

 批判されていることを聞きつけて、堀江貴文という「カリスマ社長」が、すぐに“livedoor 社長日記”で取り上げた…

 このblogへのコメントで「署名で書く記者の云々」というblogで私の日記のことが書かれているらしく見に行ってみる。なんか鼻持ちならない人間らしい>自分。こんなこと言われたのはじめてかも。感動。もっと感動したのはスノッブだといわれたこと。

 ちょっとまじめに書くと、飯もワークアウトも映画も芝居もインターネットというビジネスに紐つけることで全部仕事になるんだけどね。結局自分で楽しいと思うこと、それをどう皆に伝えていけるか、もっとリーズナブルに楽しめるようにできるか、でも大衆的なものではなくちょっと満足感を持てるようにできるか。色々考えてるのですよ・・・。自分で面白いとか興味がもてる事でないと、結局良い仕事できないからね。
ひとつのことをじっくりってのが向いてない性格かも知れないけど。

なんか、騙してるかなあ>自分。
私の本を見てもらえれば、平均以上の人だったら、間違いなく誰でも同じように真似できると思いますよ。その言葉を信じれるかどうかですけどね。まあ運が悪ければ失敗するけど、再挑戦できるから。平均以下だと思ってる人でも一生懸命やれば確率は飛躍的に上がりますよ。
 「なんか、騙してるかなあ」ときたもんだ。この「ピュア」な文章によって、一気に小池さんが悪者になり、シンパが攻撃を始めたのである(どうもこの社長には熱心なシンパがいるらしい)。信者の一部が、攻撃を呼びかけ、一気に「署名で書く」は荒れることとなった。

 社長が紹介したのをきっかけに、誹謗中傷がたくさん寄せられることとなった。一番面喰ったのは小池さんだろう。

 この「カリスマ社長」にとっては「してやったり」だろうか。荒れているのを見て、「ざまぁみろ!」とばかりにこんなことを書いている。

署名で書く記者の云々は私が紹介したおかげで結構話題を振りまいているようだ。blogの良いところは本音がフィルタをかけずに気軽に書けるところだね。

 自分が仕組んでおいてよく言えたものである。「私が紹介したおかげ」だってさ。信者たちの暴走を止めるどころか、「blogの良いところは本音がフィルタをかけずに気軽に書けるところ」と荒らしを煽動してるもんだから恐れ入る。


 小池さんは次のように言っている。

法令に違反しない限りは何を書いても自由だし、それがwebの魅力だろう。ただ、逆に当然だが、web上の文章もまた、書いた人間を表す。「文章は人」だからだ。長い(ただ長いだけだが)記者経験から、僕にはそれが分かる。だから、この「社長日記」の文章を読めば、この堀江というlivedoorの社長さんの人間が読める。人間は、どんなに背伸びをしても、正体を隠そうとしたとしても、しょせん、その人間以上の文章は書けないのだ。


 誹謗中傷を見て気分をよくしたのか、「blogの良いところは本音がフィルタをかけずに気軽に書けるところだね。」と言ってのける社長…まさに「文章は人」ということなのだろう。


 「カリスマ社長」は「なんか鼻持ちならない人間らしい>自分。こんなこと言われたのはじめてかも。」とおっしゃっている。

 三省堂の大辞林によれば、「鼻持ちならない」とは「臭気がはなはだしくて耐えられない。転じて、言動や様子などが嫌味で、見聞きするに耐えない」という意味である。

 「私の本を見てもらえれば」と社長はおっしゃるわけだが、最新刊は「100億稼ぐ仕事術」というそうだ。ご丁寧にも、「なんか鼻持ちならない人間らしい>自分。こんなこと言われたのはじめてかも。」と言っている真上に、「100億稼ぐ」の広告バナーが出ているから笑わせる。「堀江貴文(株式会社ライブドアCEO)が明かすその仕事術!!」だとさ。


 「鼻持ちならない」って言われたことないですか…
 では、「裸の王様」に、わたくしめが愛を込めて進言いたしましょう。

 社長様、あなた様は、絵に描いたような「鼻持ちならない人間」でございます。


【追記】
■これを書いているちょうどその時、ライブドアが近鉄バファローズを買収するというニュースが世間を騒がせた。タダでこれだけの宣伝効果を得るとは…「100憶稼ぐ」と言うだけのことはある。

■正確に言えば、小池さんの書いていることに違和感を感じなかったわけではない。だけど、あまりにもバッシングが醜くかったからね。社長さんをおちょくってみました。


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