2005年8月11日木曜日

郵政・ガリレオ解散

■「郵政・ガリレオ解散」…決意込め?首相が提案(読売新聞)
 郵政・ガリレオ解散だ――。小泉首相は10日、自民党の武部幹事長らと首相官邸で会談した際、衆院解散・総選挙の呼び名について、8日の解散直後に自ら名付けた「郵政解散」ではなく、「郵政・ガリレオ解散」とするよう提案した。

 首相は8日の記者会見で、地動説を唱えた物理学者ガリレオ・ガリレイが宗教裁判で有罪となりながら、「それでも地球は動く」と持論を貫いた故事を挙げ、国会で否決された郵政民営化関連法案の成立を目指す決意を披露していた。

 その後、「ガリレオ」発言を評価する声が数多く首相官邸に寄せられたことから、首相は「郵政・ガリレオ解散」と言い出したようだ。
 ちょっと笑った。完全に自己陶酔してんだもん。あの会見自体、コントっぽくて、滑稽だったけども。

■で、この人に言わせれば、首相の境遇はとてもガリレオじゃぁないないでしょう…ほら、小池百合子・環境大臣を「刺客」に送り込まれた、この人ですよ…

■小林前議員が首相を痛烈批判…「小泉は暴虐皇帝だ」
 小林氏はこの日、衆院議員会館で会見。小泉首相の対応について「自民党同士で戦わせる(のは)、ローマ皇帝が処刑人を猛獣と戦わせてもてあそんだのを思いだす」と不快感をあらわにし「反対する人を政治の世界から抹殺する強権的政治だ」と痛烈批判した。

 小林氏が所属する亀井派の亀井静香会長も「こんなあこぎな、品のないことをやっていいのか。刺客を放って相打ちにさせて民主党を当選させていくのか。常軌を逸している」と憤りを口にした。
  同情票取れるといいね。自民党幹部からすれば、「郵政民営化にかこつけた大掃除」らしいけど、これまでだって一貫して首相は政敵を潰してきたからね。で、森派は栄える一方です。私にはとても改革派が拡大しているとは思えんですが。

■亀井静香に品がないとか言われてんだもんな、こりゃ相当なもんよ。ま、この人も、竹中平蔵という刺客が来るかもしれないって聞いて、びびってんでしょうよ。この亀はいじめられてるとこを助けても、竜宮城には連れてってくれそうにないけどさ。

■民主党の鮫島宗明は、小池百合子のことを「日本新党のA級戦犯」「政党を使い捨ててきた悪女」とかえげつないこと言っていた。しばらくして、小池百合子の後援会を前に涙してるところが映像として流れた。この流れだと、いよいよ「悪女」であって、「涙は女の最大の武器だって言うからねぇ〜」と言う小泉首相の薄ら笑いを思い浮かべるだけだ。彼に言わせれば「泣かれると男は太刀打ちできない」らしいですよ。

■「郵政解散」で国民の支持を集めているが、これはまぁ、直後だから。この効果が切れてきたら、「刺客」発表とか小泉流サプライズがあるだろうな。民主党も何か手を打たないといけないのに、それはありそうにないな。


【追記】首相のガリレオ引用、研究者が苦言(読売新聞 8月28日)
 「研究者としては、気安くガリレオを持ち出さないで、というのが本音」と苦言を呈するのは、「ガリレオ」(中公新書)の著書もある金沢大大学院自然科学研究科の田中一郎教授(科学技術史)だ。
 ガリレオは、天動説が常識だった時代に地動説を唱え、異端審問にかけられた。首相は、郵政法案が参院本会議で否決された自らの境遇を、ガリレオと重ね合わせているらしい。
 異端審問で、ガリレオが「それでも地球は動く」と言ったとされるエピソードは有名だが、田中教授によると「そう言った事実はない」という。後世の伝記作家の創作らしく、研究者の間では「よくできたお話」で通っているそうだ。ガリレオは有罪を宣告され、地動説を撤回する。田中教授は「郵政民営化が地動説と同じような真理かどうかは別として、小泉首相がガリレオを名乗るなら、最後には郵政民営化を撤回することになってしまうが……」と話す。

2005年8月9日火曜日

郵政解散→自爆解散

■一回書いた原稿が消えてしまった。すっげー憂鬱な気分になりながら、書き直す。

■「自爆テロ解散」なんじゃないか…ってのが率直な感想。ついに「自民党をぶっ壊す」ために行動をとったわけだが、これで自民党は分裂選挙。小泉首相は「総理の座」を明渡すことになりはしないか。そして、彼が固執してきた郵政民営化もこれで遠のいてしまうのではないか。よりによって「9.11」が決戦の日だ…やはり自爆テロですよ。

■衆院の解散時には「バンザイ」することが恒例になっているが、ほんと、あれを見せつけられると、暗澹たる気分になる。これから政治的混乱が到来するってのに、このバカモノどもは何を能天気に両手を上げてはしゃいでいるのか。そして、言うのだ…ばんざ〜い、と。この底抜けのバカたちのために、税金(500億だっけ?)が使われると思うと、実に腹立たしい。

■で、これを見ていて連想されるのが、某国の「マンセー(万歳)」ってやつだな。どんな時にも「マンセー」とやってるもんだから、ばかだなぁと無邪気に笑っていたのだが、我が国にも深刻な事態があったことをすっかり忘れていたのだった。あぁ、恥ずかしい。

■衆院解散のもう一つの名物と言えば、「○○解散」というネーミングを決めることだ。

  • 「改革推進解散」(首相周辺)

  • 「当たり散らしやけくそ解散」「自暴自棄解散」(亀井静香)

  • 「自爆テロ解散」(民主党幹部)…たぶん私が言う意味合いとは違う。

  • 「八つ当たり解散」(社民党の又市征治幹事長)

  • 「『江戸の敵を長崎で討つ』解散」(高村正彦)

  • 「想定外解散」(民主党若手)



■客観的かつ後世に語り継がれるのは「郵政解散」だろうが、これでは首相の思う壺。反対派からすれば、同じ土俵に上がることは避けたいところだろう。

■ってのも、小泉自民党は「新しい自民党」を称して、郵政民営化実現への再挑戦をうたっており、造反組と野党を「構造改革つぶしの抵抗勢力」に据えている。これではたまったものではない。

■特に民主党の場合…次のように言われてしまうと、反論できなくなる。

  • 「岡田克也代表は郵貯・簡保の将来の民営化と職員の非公務員化を求めていたが、民主党が三月にまとめた見解に反映させることをしなかった。結局、対案は出せなかった。労組の意向が最優先されたといわれても仕方なく、とても改革政党とはいえまい。」(産経社説)

  • 「『政権準備党』を自任してきたが、郵政国会では、郵政民営化法案の対案も出さず、支持団体の郵政労組への配慮から、現在の公社維持・結論先送りを主張し、存在感は希薄だった。」(読売社説)



■この争点については、政治家が設定するのではなく、国民が決めればいい。郵政を主要なテーマに据える自民党にするのか、「郵政よりも大事なことがある」と主張する野党にするのか。ま、郵政民営化したら、この国の改革はうまくいく…みたいに首相は言うわけだが、多くのアンケート調査が示すように、国民にとっては郵政民営化のプライオリティは低いわけ。他にやって欲しいことはいくらでもある。それを総理に教えてあげるには、やっぱ選挙で大敗していただくより他ないね。

■それにしても、「この程度の公約を 守れなかったことは大したことではない」と言っていた人が、この郵政に対する執着心…やっぱすごいよなぁ。裏を返せば、郵政以外はどうでもいい…ってことか。

■その意味で、確かに衆院の解散を「人質」にして、参院を脅迫するってのは、恐ろしい強権政治ではあるものの、この郵政の異常な執着心ゆえに正当化しうると考える。というか、自民党内部のゴタゴタなんてどうでもいいってのが正直なところだが。「抵抗勢力」をかばってやる義理もないし。

■前にも述べたが、郵政オタクってことが周知の上で選んだのは自民党の議員たちであって、それこそ「自己責任」であり、「郵政暴走リスク」は議員たちが背負うべきだ。しかも、国民にはボールをきちんと渡していて、その政治手法を評価することを可能にしている。これがどうも許せんってんなら、投票で示すのみだ。

■首相は衆院の造反議員を、党公認候補としないことを言明している。これについては率直に評価できる。自民党が郵政を主要な争点に据えるのならば、反対派議員を公認しないのは、選挙民に対する当然の礼儀というもの。というか、これまで「抵抗勢力」を公認してきたこと自体がおかしかったんだ。

■ここにきて、造反衆議員の焦りようは面白い。急に「党内融和」ムードを出し始めてるし。こんなことなら参院で可決してればよかった…なんて思ってる議員も多いんじゃないか。あと、参議員の方も除名とかしないと不公平だよな。

■こうなると、つくづく「欠席」した議員ってのはせこいと思うな。郵政で踏絵をされるらしいけど、無所属で出る奴なんていないんだろうなぁ。

■社民党の又市幹事長が「八つ当たり解散」というように、社民党や共産党にとっては、とんだ災難だろう。「二大政党」なる幻想に追いやられて…特に支持基盤がない社民党はお葬式の準備をしておいた方がいいかもしれない。

■そういえば、辻元清美が「一人よがり解散」ってなことを言っているが、出馬するのかな。社民党の復活にはやはり彼女が不可欠だと思うのだが…って、社民党からは出馬しないのか。ま、がんばってくださいや。


2005年8月2日火曜日

永岡洋治:自殺

■郵政法案で板挟みか…永岡議員自殺(スポニチ)
 永岡議員は、郵政民営化法案反対派の中核である亀井派に所属。法案について自民党の総務会では反対の立場を表明していたが、先月5日の衆院本会議での採決では一転して賛成。「党議拘束がかかったことは重い」と語っていた。

 東京事務所によると、採決直後から東京と地元事務所に「国民の代弁者であるあなたが国民を裏切った。今度は私たちがあなたに反対票を投じる」などとするファクスやメール、電話が1日10数件寄せられていた。毎週発行していた永岡議員の近況を知らせるチラシの配送を「もういらない」と断る後援者も続出。茨城県西部地区特定郵便局長会からは、7月13日付で顧問の解任を通告された。その際、永岡議員は「想定内、想定内」とつぶやいたという。週刊誌などでも「寝返った議員」と名指しされており、秘書は「本人は気にしていた」と話した。
 こういう自殺って、ほんとよくわからん。

■自殺の原因はわからないが、現在あがってきている要因ってのは妥当性があるのか。だって、それだけならば議員を辞職すればいいじゃないか。 なんで命を粗末にするんだよ。

■官邸やら自民党執行部は、亀井静香などの亀井派の議員の恫喝のせいだ…なんて動きを作りたいようですが…

 同志の自殺について、亀井派は郵政問題起因説を展開。亀井会長は「(郵政民営化法案への対応で)相当悩み苦しんだのが事実なんだろう。自殺をすべきようなことがほかに起きていたとは思えない」と話し「あってはならないことが起きた。自民党はもっと明るくならないと駄目だ」と、執行部による締め付けが自殺の原因との見方を強調した。

 平沼赳夫前経産相は「執行部からプレッシャーがかかって、政治信念を強引にねじ曲げられたことを相当悩んでいたと思う。今の強権的なやり方の犠牲者だったんだと思う。後に残るわれわれが無念の気持ちを晴らすため一致団結して頑張りたい」と述べた。独裁的と批判されてきた小泉政権を倒すとの決意をにじませたようにも聞こえた。

 自民党郵政族でつくる郵政事業懇話会は、緊急役員会を開催。綿貫民輔会長は「永岡氏を死に追いやった政治情勢は異常なものがある」と強調。党執行部に「みんながそれぞれの良心に基づいて堂々と表決する政治を推進してもらうことを希望する」と求めた。
 う〜ん、なんだか違う気がするなぁ。政治信念を曲げたことに悩んだってよりも、むしろ、亀井派やら世間の「いじめ」が原因…って方が、まだ説得力があるような気がする。

■集団に属する以上、その集団の決定に従う局面ってのは当然あるわけだし、政党政治なんてもんはそんなもんでしょ。小泉純一郎を総裁に選んだのは自民党の皆さんですよ。

■それにしても、永田町の論理からすれば、人間の死だって政争の具になるんだなぁ…。でも、これが見せしめになって、反対派の裏切りに抑止がかかるんじゃないかな。


2005年7月26日火曜日

アイフル:債務者、一斉提訴

■アイフル債務者が一斉提訴(共同通信)
 消費者金融大手「アイフル」(京都市)に法定金利を上回る利息を支払わされ、債務整理に必要な取引履歴の開示も拒否されたとして、債務者が25日、同社に過払い金返還と慰謝料支払いを求める訴訟を、大阪地裁など各地の地裁、簡裁に起こした。同日中の提訴は28府県、原告数で約450人、請求金額計約3億4000万円に上る見込み。

 取引履歴をめぐっては、最高裁が19日「貸金業者には開示義務があり、拒めば不法行為として賠償責任を負う」との初判断を示したばかり。

 原告を支援するアイフル被害対策全国会議の代表河野聡弁護士は「アイフルはテレビCMでソフトなイメージを演出しているが、返済しなくてもいい高額の金利を債務者から取り立てている。被害者を救済したい」と話している。

 アイフル広報部は「訴状が届いていないのでコメントできない」としている。

 訴えによると、同社は利息制限法が定める年利15―20%を超える金利で原告らに貸し付け、計約3億1700万円の過剰な利息を取得した。

 取引履歴の全面開示の要請にも応じなかったため、原告の一部は正確な債務額を確定できず、債務整理の交渉で不利な立場に立たされるなど生活再建が妨げられ、精神的苦痛を受けた。
 かつては「サラ金」などと蔑まれていたわけだが、今では隔世の感がある。

■積極的にスポーツイベントのスポンサーをやるのはイメージアップのためって話は聞いたことがあるが、やっぱ、テレビCMのおかげだろう。初期においては、武富士ダンサーズ、決定的な役割を果たしたのがアイフルの「くぅ〜ちゃん」だ。

■河野弁護士は「サラ金で悪いのは武富士だけではない。高金利、過剰融資、違法取り立てなどはサラ金全体の問題。アイフルは、チワワのかわいいイメージで問題を覆い隠そうとしている」などと批判していたようだが、まさにその通り。あの愛らしい鳴き声の後ろの、人々の泣き声に我々は耳を傾けるべきじゃないのかな。それぐらいの想像力は持ちたい。

■この点に関して、民放各局には道義的責任があるのだろうが、大広告主を前に、口をつぐんでしまうことだろう。もちろん、これは何もテレビ局に限らず、紙媒体のメディアにおいても同じことが言えるかもしれない。週刊朝日のグラビア連載企画に対する「編集協力費」名目で、朝日新聞が消費者金融大手・武富士(東京)から5000万円の提供を受けていた…なんて話もあったしね。サラ金とメディアとの間は、それこそ、「ずぶずぶの関係」であるのだ。

■さて、このあたり、タレントたちはどう考えるのだろうかね。清水章吾を筆頭に、井上和香(プロミス) 、品川庄司(アコム…小野真弓はここ出身だったな)、安田美紗子(アイフル)、安めぐみ(ポケットバンク)、ふかわりょう(レイク)…など。かつてはサラ金のCMにタレントが出るなんて致命傷だったはずだけどなぁ。


2005年7月21日木曜日

屁をかまして逆ギレ

「屁がくさい」と避けた男性に暴力容疑 50代男を立件(朝鮮日報)
 ソウル江東(カンドン)警察署は20日、通勤客の男性(58)が帰宅途中に地下鉄駅のホームでおならをしたところ、隣にいた別の男性(23)がにおいを避けようとしたことに腹を立て暴行に及んだとして、おならをした男性を暴行容疑で在宅のまま取り調べている。

 調べによると、19日午後7時半ごろ、ソウル地下鉄5号線千戸(チョンホ)駅ホームで、容疑者は突然大きな音をたて放屁した。

 この際、会社の後輩と一緒にベンチの隣に座っていた被害者が不快感を示し、座る位置を変えたところ、容疑者はこれを追いかけ、襟元をつかんだうえ、小指をひねるなどの暴行を加えた。

 容疑者は取り調べに対し、「生理現象なのにそれをとがめられたことで自尊心が傷つき、かっとなってしまった」とし、寛大な措置を求めた。
 笑った。とんだ災難だな。放屁されたうえに、きちんと臭いをかがなきゃ怒られるなんて、いったいどんな罰ゲームだよ。しかも小指をひねられるのだった、どうやったら小指をピンポイントで攻撃する事態になるのだろうか。

■放屁してやった相手がにおいを避ける行為を、彼は「とがめられた」と被害妄想、勝手に自尊心が傷つき、ぶちギレ…一人相撲もいいところじゃないか。


政府税調:専業主婦を侮辱?

■政府税調 配偶者控除議論 委員の発言波紋(産経新聞)
 “侮辱発言”が明らかになったのは、「サラリーマン増税」と批判された個人所得課税改革の論点整理に向けて行われた五月二十七日の基礎問題小委員会の議事録。

 議事録では配偶者控除の存廃をめぐり、ある委員が「働く女の人は(人生に)前向きで、子供を産みたい。働かないで家でごろごろしている主婦が子供を産まないんです」としたうえで、「いまパラサイト・ワイフというのができてきた。つまり、生命力のない人たちがたくさん生じていて、お金を持ってぶらぶらしているんですよ」と発言した。

 別の委員も「働いている女性の方がちゃんとご飯を作るというデータもあるんです。専業主婦で時間がいっぱいある人こそ、コンビニで買ってきて発泡スチロールで食べさせちゃうというのが多いんです」と追随した。
 また政府税制調査会の話題だが…議事録をちらっと見たが、誰が発言したかは明らかにされていない。議事録って、どの発言が同じ人物が言ったのかがわからず、ややっこしいんだね。

■ある委員が「専業主婦がいて子供が多い家庭を大事にする税制が必要」と主張したのに対し、それに反論するかたちで、この発言がでてきたらしい。

■ダメな専業主婦の指標として、真っ先に「子供を産まない」ってのが出てくるわけだな。どうも「少子化」というインパクトが強すぎるせいか、子供を産まないのを女性のせいにするおかしな風潮が根強い。別に専業主婦の怠けたい気持ちが、少子化を招いているわけじゃねぇだろ。アホか。

■そこには、女性の価値を決めるのは子供を産むか産まないか…ってな価値観が垣間見える。何回か出ているが、この価値観をあらわす代表な発言としては…「子どもを一人もつくらない女性が、自由を謳歌し、楽しんで、年とって、税金で面倒をみなさいというのは本当はおかしい」(森喜朗)とか「文明がもたらした最も有害なものは『ババァ』なんだそうだ。『女性が生殖能力を失っても生きているっていうのは無駄で罪です』って。」(石原慎太郎)がある。

■「国家衰退の危機だ!女性は労働者を再生産せよ!」というわけ。でも、専業主婦という形態を取るか取らないか、あるいは、子供を産む産まないは極めてプライベートな、夫婦間の決定事項であって、お国がどうこういう問題ではなかろうに。

■ましてや、「家でごろごろしている」とか「専業主婦で時間がいっぱいある人こそ、コンビニで買ってきて発泡スチロールで食べさせちゃうというのが多い」なんて大きなお世話だ。そもそも、どういった根拠でそんな発言してるってんだ? ま、「専業主婦は暇を持て余しているある」というステレオタイプが強すぎなんじゃないか。

 基礎問題小委員会は、学識経験者やエコノミストら女性三人を含む計二十六人で構成され、税制改正の実質的な審議を行っている。議事録について財務省は「個人攻撃などの発言は委員の了解を得て手直しするが、審議の透明性を優先し、発言内容は原則そのまま公開している」と強調している。委員同士の真剣な意見の応酬は大切だが、専業主婦への配慮が欠けた点は否めず、今後も尾を引きそうだ。
 産経新聞が「専業主婦への配慮が欠けた点は否めず」とか言うところに、ニヤリとしてしまうな。

■つまり、「専業主婦」ってのは、伝統的な家族観からすれば保護されるべき存在なのだ。だから、「働く女の人は前向きで、子供を産みたい。」「働いている女性の方がちゃんとご飯を作るというデータもある」って発言は伝統的家族観を否定するものだから…などと勘ぐってみる。


【追記】この発言をした委員は猪瀬直樹らしい。テレビで「働く女性を支援する必要性を言った上での発言」「メディアが一人歩きさせた」とか弁解していたが、でも結局、専業主婦をけなす発言をしてるわけだからねぇ。

2005年7月20日水曜日

嫌韓:マンガ嫌韓流

■韓国けなす漫画、日本アマゾンで前売りトップに(中央日報)
韓国をけなす内容でいっぱいの日本漫画が、日本のインターネット書店大手で、前売り率トップになった。

インターネット書店大手・アマゾン(www.amazon.co.jp)では、今月26日に発売する予定の『マンガ嫌韓流』という単行本が、日本書籍部門の前売り率第1位になっている。この漫画は、韓国が「竹島(独島の日本名)」を侵略したとの主張とともに、顔の整形、「ヨン様」、歴史問題などについてのわい曲された主張を盛っており、韓国人への嫌悪感を赤裸々に描いているものとされる。
 私はどうも遅れているらしく、この本の存在自体、知らなんだ。これらしい…マンガ嫌韓流―マンガ嫌韓流

■なるほどね。読んでみたいな。ま、韓国サイドからすれば、歴史教科書同様、読んでもいないのに「歪曲」になるわけだが。

■内容の紹介は…っと。
テレビ・新聞・マスコミが隠すもうひとつの韓流 それが嫌韓である。

ネット上で数年前から巻き起こっている“嫌韓”というムーブメント。 その嫌韓をテーマにし、日韓関係、韓国、韓国人について マンガという形で正面から切り込んだのが、本書である。
  
各出版社から過激すぎると出版を拒否され続けた問題作「嫌韓流」。 2005年7月、2年の沈黙を破ってついに解禁。

マスコミが隠しているもうひとつの韓流があるッ!!
知れば知るほど嫌いになる国 それが韓国なんだ…

「韓国はどうして日本の領土、竹島を侵略するの?」
「韓国にはもう謝罪も補償も必要ないんだ!!」
「サムライ、剣道、寿司、茶道、忍者、折り紙など多くの日本文化を韓国起源と捏造しているんだ!!」

あまりにも危険すぎて各社に出版拒否された問題作!

竹島/W杯/パクリ/歴史捏造/ウリナラ起源/ヨン様/日韓併合/火病/反日マスコミ/在日/嫌韓厨/整形大国/強制連行/ウリナラマンセー/半万年属国/プロ市民/外国人参政権/剣道とコムド/謝罪と補償/教科書問題/チョッパリ...etc

7月26日(火)発売予定 全国書店にて
 あぁ、あるほどね。確かにマスコミには出てこない「韓流」ではあるものの、ネット上には溢れかえっているものだ。そりゃ読まなくても、なんとなく想像はつくわけだな。要するにネット上に氾濫している嫌韓的なネタをマンガにしたって感じなのだろう。

■「あまりにも危険すぎて各社に出版拒否された問題作」って、そうじゃない気がする。単に内容がなかったからじゃないかと邪推するが。あるいは、単純に著者のネームバリューがなかっただけとか。

■確かに、これがマスコミが伝えない「もうひとつの韓流」であることには違いない。「韓流」より前から根強くあって、そして「韓流」によって増幅してきた「嫌韓流」という潮流。さて、この動きを韓国人はどう受け止めるのだろうか?

■そして我々日本人は? そもそも、なぜ「嫌韓」という感情について報道しないのだろう。もっと向き合うべきことじゃないのだろうか。よく中国や韓国の過激なネット上の書き込みを使って、日本人に対する感情を報ずるが、日本側のネット事情ってのはまったく報じない。というか、反中国だとか反韓国といった日本人の意見・感情そのものを封殺しているように思われる。つまり、都合の悪い情報には目をつむり、隠蔽しているわけだ。

■それがネット上では素朴な形で表明されているわけで、そのベクトルが「マンガ嫌韓流」へと向ったのだろう。「反日感情が悪化している」とだけ報じるのは、あまりにも一面的な報道のように思えてならないし、事の本質は見えてこないんじゃないだろうか。